営業、営業推進などを経験し、現在は、会社の未来のために新規事業を立案する仕事がメインの役割です。自社は、通信業界に位置していますが、私が通信分野の新規事業と電力自由化事業の2つの事業をローンチしました。現在は、3つ目を模索しつつ、新たな部署の立ち上げも行っています。
現在の部署に異動になり「新規事業を立案せよ」というミッションに対して、私はさまざまな部署を経験したものの、自社を取り巻く環境の範囲内のことしか分かっていないことに気づきました。新規事業を考える上で、経済や世の中がどのように動いているのか全然わからない状況で、右に進むべきか、左に進むべきか、判断できないことに恐怖感を感じました。例えると「大海原に投げ落とされた感覚」に危機感を抱いたのがきっかけです。
BBT大学院以外の大学院で単科生として、3科目ほど受講しました。それはそれで大変実になったのですが、基本的にケーススタディから学ぶスタイルでした。つまり、過去の事例をベースに必要なFACTが用意されている状態から、学ぶということです。一方、BBT大学院は、「Real Time Online Case Study」(RTOCS)という大前学長の名物講義は、実際の企業を取り上げ、その社長ならどうするのか?という「問い」だけで、市場、競合、自社のFACTを自ら集め、分析し、自分なりの結論を出さなければなりません。しかも、毎週お題が異なり業界もバラバラであることを知りました。「大変そうだ。。」と思いつつ、自分の視野を広げるためには「これだ!」と思ったので、BBT大学院の門を叩くことに決めました。
金系が苦手というクラスメートもいましたが、私は日商簿記3級を持っていたこともあり、アカウンティングは面白く理解を深めることができました。しかし、ファイナンスになると考え方の変化に最初は戸惑いました。特に、投資判断に必要な「NPV」や「IRR」、「ROIC」といった専門用語の意味合いを理解するのに時間が掛かりました。でも、BBT大学院の学びのよいところは、同じ講義を何回も聴き直すことができることです。それでも分からないところは、クラスメートとの議論を通じて、確かめたり、理解を深めることで克服することができました。
仕事をしていると様々な情報がバラバラになっていることが多々あります。『問題発見思考』の学びを通じて、そもそも自分が欲しい情報に、直ぐにたどり着けること自体が間違いであることに気づきました。バラバラの情報を整理して、階層を合わせながら「ようはなんなの?」を繰り返し、演繹法や帰納法を使って、漏れなくダブり無くMECEで組み立てることによって、初めて自分の欲しい情報にたどり着けるのだと分かりました。今では、会議や交渉など、人の発言を聞きながらロジカルに組み立てることができるようになりました。自分の確認ために「ようは、こういうことですか?」と、聞き返すと、認識のズレがなくなり、短時間で会話が終わるようになったのは大きな成長を感じます。そして、『問題解決思考』のPSAを学び、問題に対して解決するために「発散と収束」がとても大事だと学び「決め打ち」で判断することがなくなりました。
入学する前「サイバー(オンライン)で学ぶことに抵抗が無かったか?」というと、正直ありました。実際にやってみると、有名企業のトップの方や、起業家の方々が講師やゲストとして、リアリティ溢れる話をたくさん聞けることができ、実のある講義を受けることができました。サイバーだからこそ、有名な方々から直接学べるところがBBT大学院の魅力の1つだと思います。
学習、家族、仕事をバランスさせるために何か特別努力した意識はありませんでしたが、気が付いたら自然に朝方の生活リズムになっていました。今まで、平日に家族と一緒に夕食をすることがほぼ無かったのですが、朝方の生活リズムになったことで帰宅時間が早くなり、家族と夕食をするのが当たり前になりました。よく考えてみると、仕事のメリハリをつけれるようになったのだと思います。そう思うと今までダラダラ仕事していたのだと思いますし、会社帰りの「一杯」の時間が本当に勿体ないと感じるようになりました。
平日も土日も含めたタイムマネジメントにとても苦労しました。課題を考える時間、FACTを調べる時間、講義を聞く時間、仕事する時間、など時間に限りある中で「何をいつまでにやる」と決めて、ドンドン手を動かし続け前進させないと、苦しい状況に追い込まれます。甘えや妥協をすることなく、しっかりとしたタイムマネジメントをすることが本当に大変でした。しかし、このタイムマネジメント能力はとても重要で、今では時間を大切に使う癖がしっかりと身に付きました。
仕事でもプライベートでも常に頭は「考える」ことをしています。今までの私は、考えの整理が上手くできなく迷走することが多々ありました。その原因は、人の意見をそのままFACTとして受け入れ自分の結論でなく「他責」にしようとしていた自分にありました。今では、人の意見も自分で調べたFACTも、自分で納得した情報だけを選択して「自責の結論」を出せるようになりました。自責の結論だからこそ、しっかりとした反論もできるようになったのは大きな成長だと感じていますし、周囲からの信頼度も変わってきたと感じています。
どんなことでも経営者の視点で物事を考えるようになったことで、世の中の見方が随分変わりました。為替や株価の動き、規制緩和、地政学リスクなどが、どのような業界で影響を受けるのか、そういったことを常に意識するようになりました。世の中の流れを掴み、新たなビジネスチャンスを虎視眈々と狙っている自分が居ます。そういう意味では、入学前の自分と比較すると、視野の広さは各段に広がっているのが大きな変化として実感しています。
BBT大学院で経済や経営を学んだことで、自分自身に自信が持てるようになりました。経営者になるということは、従業員とその家族の人生を背負う覚悟が必要ですが、その覚悟が備わってきたように感じています。どんな難題でも、必ず乗り越えられる自信がついたので、今の課題は、自分が「やりたいこと」を明確にすることです。これが明確にできたら、大きなビジョンを描き、仲間を集め、小さな一歩を踏み出していきたいと思っています。
特に、オンラインで学ぶことに抵抗を感じている方にお伝えしたいのは、本当に「オンラインだからこそ」がたくさんあります。
1)講義が何度でも聞きなおせる
講義で分からないところは、繰返し聞きなおし、理解を深められるのはオンラインだからできること。有名な方の話も何回も聞けるのは本当に贅沢な経験です。
2)グローバルな友人が増える
クラスメートの中に、シリコンバレー、中国、アフリカ、スイスに滞在している方がいました。現地の情報をリアルタイムで共有してくれたり、共同作業をする際は、スカイプを使って音声会議したこともあります。グローバルで活躍している人と学ぶと、やはり刺激が多いのは間違いありません。
3)テキストの議論は明確で時間も関係ない
発言が苦手でも全然大丈夫です。テキストですから「声の大きさ」は全く関係ありませんので、質問もできますし、自らの発言も積極的に投稿できます。メールの文章力も抜群にあがります。