大学での専攻が中国語だったせいか、社会人17年のうち、約10年が中国でのキャリアです。今の会社は3社目で、1社目は乳業メーカー、2社目は眼鏡レンズのメーカーと、生活に密着したメーカーで仕事をさせていただいています。現在は即席めんのメーカーで、海外現地法人の業績管理を行う部門と、内部統制を行う部門の2部門を管理しています。
きっかけは、中国・上海の現地法人で董事長総経理になったことでした。董事長総経理になるまでは、主に会計や人事といった管理系の業務が中心でした。トップとして、会社の将来を決める事業計画を策定してくれ、と本部から言われたのですが、その頃は経営戦略に関する知識はほとんどありませんでした。そこで、体系的に勉強しなければならないということを痛感し、MBAの取得を考えた次第です。
オンラインで勉強できる環境と、英語を使ったビジネスに関わっていくために有用か、という2点で大学院を中国から探しました。当時は月の半分が中国国内出張であったこともあり、空港での待ち時間や飛行機の中で学習できる環境がある大学院を探しており、BBT大学院は私の希望にぴったり合った大学院でした。
大変だったのは、外国人の教授を相手にある一定のシナリオのもとでネゴシエーションをする講義。中国語での経験はあったものの、慣れない英語で解雇の交渉や、業績評価の交渉をするのは大変で、論理的でないと先生から鋭い指摘をいただくことに。事前にシナリオや妥協点などの作戦を練ることでうまく交渉を切りぬけるようにはしていました。
大前研一学長が担当する科目で取り組むオリジナルのケース・メソッド「RTOCS(Real Time Online Case Study)」です。最新の企業戦略や企業の問題点が紹介され、それに対して自分の考えをまとめてAirCampusに投稿します。教員の方々や同輩はもちろん、学長からもコメントが来ることがあります。戦略をどう組み立てるかということと、問題に対してどのようにアプローチするかということの基本を身につけることができたように思います。
問題の本質は何か、ということを考え抜く力を与えてくれる大学院であったと思います。また、オンラインを使って時間を有効に活用して勉強ができる環境であることも素晴らしい点であると思います。通勤時やちょっとした待ち時間にモバイルツールを使い勉強することができます。
できる限り出張中の空き時間や、家族が寝ている早朝に勉強をするようにしました。ただ、正直家族にはいろいろと迷惑をかけた点もあります。試験は昼間にあることもあるので、家族の用事を犠牲にしてしまったことは正直ありました。
仕事が忙しく、学ぶ時間をしっかり作れない時があるとき苦労しました。あまり徹夜は得意な方ではないのですが、そうしないと講義を受講しきれなかったり、レポートが間に合わなかったりするためそうしたことも多々ありました。
具体的には目標管理の策定であったり、業務上で問題に遭遇した時に、どのように解決するか、という型がすぐに頭の引き出しから出てくることが活きている点だと思います。具体的な内容は授業の中で随時触れられると思いますが、どのようなテンプレートを使えばいいのか、どのように情報を入手し整理すればいいのか、ということが習慣として身についてきます。
一つ目は考える力です。昔は感覚的にこう思う、という判断をしていたこともあったと思いますが、今はなぜそう思うのかということと、人にどのように伝えれば一番同意してもらえるのか、ということを考えるようになりました。二つ目は動じない心です。何か突発的な問題が起きた時にもロジカルに考えて取り組めば解決できると思えるようになりました。
もう一度海外で社長をやってみたい、というのが今の夢です。BBT大学院に入学するちょっと前に社長になった時、最初は苦労しましたが、学んだことが実を結び、かつ業績もうなぎ上りに良くなっていきました。為替などの外的要因も多々影響あることも事実ですが、もう一度現地の方とその喜びを味わうことができればと思っています。
時間を有効活用できるという意味ではこの学校は素晴らしいと思います。時間とネット環境、端末があればどこででも勉強できるので、時間を有効に使いたい人、海外に頻繁に行く人がいらっしゃったらぜひ選択肢にBBT大学院を入れていただければと思います。