大学を卒業後、約6年間写真スタジオ等にて店舗運営を経験しました。その後、約8年間にわたり法人顧客及び販売代理店(BtoB)への提案営業とプロ用海外製写真用品の輸入及び代理店契約の業務に従事。2012年10月よりスウェーデン製高級カメラ「ハッセルブラッド」日本法人立ち上げに参画し、マーケティング、代理店販売を担当。2015年2月よりITベンチャーにてマーケティング部に所属。自社商品(法人顧客向けクラウドサービス)の提案書やWeb制作、各種イベントや展示会の企画・立案・運営・代理店との密接な連携などに従事しました。2018年9月にBBT大学院を修了し、翌10月よりヘルスケア業界のITベンチャーに入社し、広報を担当しています。
私の場合は「MBAを取得したい」というよりも、様々な立場の人の異なる視点から見えてくる考えを得たいという思いが強かったと振り返ります。経営層が持つ意識や考え方、部門ごとの視点、自分が接点を持てなかった異業種の人たちの考え方など多岐に渡ります。私は様々な業種・経営層に向けた提案書の作成を行うことがミッションでしたが、ベンチャー企業へ入社するまでの間、会社全体で10数名の組織にしか属してきませんでした。ですので、大企業の組織編成などが全くわからず、各部門が抱える問題と言われても、その人の立場に沿ったイメージが湧き上がりにくかったのです。しかしこうした自身の課題は見えていましたので、あとはどのようにして身につけるかを考えました。その結果、社会人大学院で経営層やマネージャ層が考える思考方法を身につけるという道を選ぶことにしました。
BBT大学大学院は働きながらいつでもどこでも勉強ができる環境を提供していたからです。とはいえ、オンラインで学ぶとはどういうことだろう?と思った私はまず単科で『マーケティング概論』という講義を受講しました。講義の中ではMBA本科生に混ざってディスカッションをしていましたので、どのような人たちが学んでいるのかを知る良いきっかけにもなっていたと思います。3ヶ月程度の学習の間には苦労した面も多々ありましたが、なんとか単位を取得することができました。その後、大学院の個別説明会で入学案内の担当者から紹介された体験会に参加し、BBT大学大学院へ願書を出すに至りました。
『組織行動論』や『企業のガバナンスと倫理』は、自身が経験したことのない分野の講義で新鮮なものでした。自身が中小規模の企業に属したことがなかったせいか、聞き慣れない用語も多かったです。しかしながら、組織における人の考え方をインプットするためには良い機会でしたし、会社が存在していくための存在意義が何かを考える良いきっかけにもつながっていったと振り返ります。
松本孝利先生の『起業論』です。この講義はBBT大学院に入学して最初に受講する講義の一つですが、実際に受講をしてとても感銘したことを思い出します。入学する前には仕事をする目的についてあまり深く考えていなかったものの、この講義を通じてその目的を再定義することができました。人生において仕事ををする時間はかなりの割合を占めることになります。その時間をどう使えば自分の人生が有益になるのかを考える良いきっかけになっていたと感じます。
そのほかにも『問題解決思考1』という講義では、文章を書くときの基礎的なことから学ぶことができました。仕事でもプライベートでもメールなどで文章のやりとりをすることは多いと思いますが、簡潔にわかりやすく伝えるという面において大変意義のある講義だと思います。
通勤中の時間や、早朝・深夜の時間帯を活用することで、仕事をしながら勉強することを達成できていたと思います。特に講義映像はスマートフォンを用いて視聴できますし、一度の視聴で理解できない箇所は巻き戻してリピート再生もできます。わからないところは何度でも聞き直せるのは便利ですね。さらにディスカッションでクラスメイトに質問を投げかけて議論することで、相互理解を深めることができます。オンラインでのディスカッションは発言の履歴も追うことができますので、結論に導くまでの過程を復唱でき、理解も深まりました。また自分以外のクラスメイトが行う議論を見ることで自分の視点になかった気づきを得ることができました。こうしたディスカッションをするために、日々文章を書くわけですが、ここで「どう書けば伝えられるか?」という点も考えながら発言を行いますので、結果として文章を書く能力も磨かれていきました。
私の場合は土日のほとんどを課題の時間に費やしたため、友人との交流などは若干少なくなってしまったかもしれません。しかしながら、大学院同期のクラスメイトから食事会が発起され、毎月オフラインでの交流が行われました。毎月違うメンバーが幹事を務めましたので、集合する場所も行き先もバラバラでしたが、その分行ったことのない地域へ出かける楽しみがありました。そして幹事によって個性も出ますのでクラスメイトの価値観を知るには良いきっかけになっていたと思います。またオフラインでの交流は、文字だけでは伝えづらい微妙なニュアンスを伝える場でもありました。そのため会うたびにクラスメイトの絆が強まりましたし、自らのモチベーション維持にもつながりました。ですので、結果としては大変いい結果につながっていったと思います。また修了が決まってからは卒業旅行と称してクラスメイトが赴任する海外の国に出かけ、現地での交流を行ったメンバーもいて、学生生活はとても充実感がありました。
講義によっては、各授業の課題提出スケジュールが重なってしまう時がありました。そのため課題に取り組む時間を捻出することや、自分の考えを整理することにとても苦労しました。とはいえ、こうした状況に合わせてタイムマネジメントをすることの重要性や、期限を決めて結論を導き出すということの重要性も身をもって体験できたと思います。会社の経営においても時代が刻一刻と変化していく中で、限られた情報をもとに決断していかねばならないことが無数に存在するわけですので、期日内に決断を下すことを身をもって経験することができました。次は学校ではなく、現場での実践に邁進していきたいです。
会社を見るときの視点・視野が広がったように感じます。自社の情報や競合分析、会社の存在意義や将来における展望などいろいろな視点で捉えるよう心がけるようになりました。これは大前学長の講義内で行われる毎週のRTOCS(Real Time Online Case Study)を通じて会社(あるいは世の中)を取り巻く環境を把握し、自分が当事者になったように考えると言った手法を訓練してきたからではないかと思います。また相手に何かを伝える際には、できるだけシンプルに物事を伝えようと文章を組み立てるようになりました。その際の文章構成力は、AirCampusでのディスカッションを通じて鍛えられたということを強く感じます。仕事だけでなく、普段の生活においても物事を考える際に応用が利きますので、様々な面で自身が変わったということを実感します。
元々は様々な人の視点や知識を得たいという思いがありましたが、仕事をすることの意義や、これからの人生をどのように楽しんでいくかを考える良い機会になりました。講義や課題を通じて文章の表現力や視野を広めることもそうですが、クラスメイトとの交流により、これまでの自分になかった知見や発想を受け取ることができたことや、オフラインでの交流で生涯にわたる友ができたことは何よりの実りではないかと思います。
私はちょうど節目の年齢で大学院修了を迎え、職場も変わりましたので、気持ちを新たに何事にも立ち向かっていきたいと思っています。新しい職場での事業拡大にも貢献していきたいですし、仕事以外にも個人でプロボノ活動なども行い、自らの経験を発信して、世に還元していけたらと考えています。大学院での卒業研究では、長年関わってきた写真に関連する事業プランを作成したのですが、これは自らのキャリアを振り返り現代のトレンドを見直す良いきっかけにつながったと思います。今後もプランをブラッシュアップして、機会があれば実現に向けた行動を起こしていければと考えています。
自らの気持ちを再考する場として、BBT大学院はとても良い環境と思います。いろいろな人との交流は大きな刺激を受けますし、それぞれが何かしらの強い思いを持って入学しています。そんな共通の思いを持った人同士だからこそ互いに切磋琢磨できるのだと思いますし、自己成長へと繋げられるのではないかと感じます。また、私は秋に入学をしましたがクラスメイトが春期よりも少な目となることが多いようで、そのぶん濃密な関係になりやすい環境だったかもしれません。こうして色々書いてみても肝心な詳細は文字ではなかなか伝わりにくいと思います。ただ、卒業する際に得られるものは一生涯の財産になり得るものであることを確信いたします。自らをReboot(リブート・再起動)したいと思う方には最高の環境が待っていると思います!