社労士・キャリアコンサルタントとして独立開業し、160社ほどお取引をいただいています。主に労務に関する相談顧問を業とするほか、LGBTQ+当事者の就労支援やLGBTQ+対応の就業規則・社内規定作成、労務関係の原稿執筆などを得意分野にしています。現在は研修講師としての仕事も増え、在学中の2023年には書籍(単著1冊、監訳3冊)も出版いたしました。また、移住定住に関する法人も立ち上げ、地域における副業人材の活用を進めています。
社労士は労働法の専門家ではありますが、企業経営は労務だけを軸として運営されるものではありません。また、人材=コストと考えられがちな風潮の中、社労士として経営者の方に人材投資の必要性を訴えても受け入れていただくことは困難です。経営者の心を動かすためには、経営者が何を考えているのか、どういう視点でものを見ているのか、それを知ることが必要だと痛感しました。
入学を決めたのは第三子の妊娠8か月のことです。私は長女・次女がまだ未就学でしたので、MBAを取得したいと思っても、電車に乗って遠方通学することは現実的ではありませんでした。したがって当初からオンラインスクールに限定して探していました。
しかし、フルオンラインといっても、実際にはクラスメイトと時間を決めてディスカッションが必要だったりスクーリングの時間が決まっていたりして、乳児を抱えての受講は現実的ではなさそうでした。
そんななか、BBTだけが、講座もすべて自分の好きな時間に見ることができ、発言も自分のタイミングですることができる、という環境を整えていてくれました。入学したのは産後1か月でしたが、BBTでなければ2年間で卒業することはできなかったと思います。
「コーポレート・ファイナンス」は本当に難しかったです。今までいかに自分が財務的な学びを避けていたか、逃げていたかを痛感しました。克服はいまだに出来ていませんが、クラスメイトのディスカッションには本当に学びを助けていただきました。また、ファイナンス関連では「財務分析とシュミレーション」などでかみ砕いた説明をしていただいたので、何度も戻って講義をみてからまた「コーポレート・ファイナンス」に戻る、という工程を繰り返しました。
考える、という当たり前のようなことを今一度問い返す非常に大きな学びを得ることができたのは後正武先生の「ビジネスを生き抜く思考力 基礎編」です。言葉を用いずには考えることも、それを伝えることも、人の意見を聞くことすらもできないということを、ゼロベースで見つめなおすことができたことは本当に大きなBBTでの学びとなりました。
BBTといえば実務家・スぺシャリストの先生方ばかりで、普通に生活していたらまず間違いなくお話しすることすらできない方々なのですが、受講生になると、なんと質問もできます。この先生方に大学院外で話をするとすれば何十万円というコンサルフィーがかかると思うと、定額質問し放題の贅沢な環境だと思います。
また、受講生の質も高いと思います。クラスメイト達は皆様それぞれのキャリアをお持ちであり、その視座の高さや経験の多さに学ぶところも多かったです。
フルオンラインだからこそ、いろいろな地域の、いろいろな世代の、いろいろなキャリアの方と共に学べた2年間は本当に私の宝物です。
小さい子供を抱えての入学でしたので、入学前には夫とも相談し、家事は手を抜くことを決めました。長子が小学校に進学する前には卒業しておきたかったので、朝いつも早起きして仕事と学び、育児をバランスさせました。一日は24時間しかないので、捨てられるところを事前に考えて家族の了解を取っていたのは精神的にも楽でした。
ほか、余語先生の「企業再生論」のスクーリングは家族全員で参加させていただき、とても楽しい思い出になっています。
第三子が保育園に入るまでの半年はほぼ常に子を胸元に下げて過ごしており、また入園してからも朝夕は常に胸元に抱いていたので、慢性的な肩こりに悩まされました。また、仕事と育児の時間を減らしたくなかったので、学習時間は睡眠を減らしてねん出しましたが、子供がなかなか寝ない日など本当につらかったです。
経営者・人事担当者向けにそれぞれ「その立場において」重視する情報をまず伝えることができるようになりました。顧問先や研修件数も増加しており、学びの実感を感じています。また、様々な立場のクラスメイトと卒業後も意見交換をすることができており、自分のアンコンシャスバイアスに気づいたり、リフレーミングにも役立っていると感じます。
自分の事務所経営や運営団体内ではリーダーとしてふるまうことも必要ですが、「CEOは責任を取る役割」という余語先生の言葉に背を押されて、それ以外のことは得意な方に任せるということができるようになりました。今まではすべて自分が、という意識が強すぎて仕事の幅を狭めていたのではないかと思います。おかれた場所で咲くのではなく、咲く場所を適切に与えることが自分のリーダーシップのあり方と思い、周囲にもそれを理解してもらえることが増えました。
組織においては経営者と労働者で利害関係がでることもありますが、本来は経営者という役割と労働者という役割であるだけのこと。ですからその役割を調整することで、ともに幸せになる道をつくることは不可能ではないと思います。そのために、自分のもてるリソースをすべて使って私の関われる範囲すべての組織と人が幸せに働ける仕組みを作ることをしていきたいと思います。VUCAな時代は変化のチャンスだと思いますし、BBTという大きなリソースとつながれている今、それは不可能ではないと思っています。
乳児がいて大学院、という状況はかなり周囲にも驚かれましたが、学びに早いも遅いもありません。学びたいと思った時が学び時だと思います。BBTにはそれを叶える環境があります。入ってしまえば、学ぶほどに楽しくなる、圧倒的に面白いコンテンツがたくさんあります。やり切った人にだけ見える景色を、私は時間成約のある人にこそ見てほしいと思います。