20代は国内で調味料の製造、品質保証を担当し、30代からは海外(タイ)に赴任し、調味料や加工食品の製造を通じ、プロジェクト及び品質改善を担当しています。現在は日本国内で購買を担当しています。好きな言葉は日進月歩で、目標に向け日々コツコツ続けていくことにおいては負けないと思っています。
正解を求めていつも不安を感じており、自分の意思決定に自信が持てないでいました。答えのない時代に自分の意見に自信を持つために、体系的にビジネスを学び直し、自分で調べ、動き、自分の結論を出す力を手に入れたいと考えたのがきっかけでした。また、海外という場におり、国内と比べ比較的広い範囲で学びを活かせるチャンスが多く、チャレンジしたいという思いが湧いてきたのも背中を後押ししました。
まず、以前から書籍を拝読していた大前学長から学べる点は言うまでもありません。次に、講義・ディスカッション・テストに至る全ての活動がサイバー環境で取り組めることです。私のように、海外在住で、土曜日も仕事をすることもある者にとっては通常のビジネススクールに通うことは非常に困難なことです。しかし、BBT大学院は全てのやり取りがサイバー上で完結し、自分のタイミングで取り組むことができた点は大きかったです。また、卒業生の方々とたまたま友人の結婚式で知り合うことになり、とても生き生きとされていた点が入学への背中を後押ししました。サイバー上でのやり取りでMBAをとるって…と心配でしたが、卒業生の方々はアグレッシブな方が多く、仲間の成長を喜ぶ集団が集まる大学院、そんな印象を受け、心配は無くなり、入学しました。
本学の目玉とも言えるRTOCS(Real Time Online Case Study)ですが、社長になったつもりで…と言われても考えたこともなく、自分の思いついたアイデアを立証するくらいのことしかできませんでした。また、ディスカッションでは集団知への貢献を求められますが、私はITリテラシーがもともと高くなく、ネット上でのディスカッションは不安でした。克服とまでは行きませんが、パターンを決め、まとめる、発表する期日を金曜日までに極力済ませ、考える時間を増やすこと、反省は月曜日に必ず行うこと、そして他科目で学んだこと(特に『問題発見思考』)をすぐに活用してみること、これらを続けることで自然と新しい思考の型ができてきたように思います。誰でもわかる(ネットに載っているだけの)情報ではなく、そこに自分の考えや、その情報をなぜ共有したいのかを考えると、自分の目線も徐々に変わり、集団知への貢献も徐々にできるようになったのではないか、と思っています。
もともと思い込みの強いタイプでしたので、自分の見えている世界から物事を捉えていました。本科目を受講し、見えている世界を帰納的にまとめる考え方を徹底的に練習し、慣れてくると演繹的に考える方法なども活用し、問題の本質は要はどういうことなのかを考える力が身につきました。問題は一つの事象から起きているわけではなく、複雑な事象の繋がりから起きていることを知りました。そして、この考え方はそのまま仕事に直結し、私自身の会社でのプレゼン内容も大きく変化しました。
BBT大学院は実践型の学校です。教授陣もビジネスの第一線で活躍されてきた方ばかりです。内容も、毎週続けるRTOCSや最新の事例を使ったディスカッションなど教科書に載っていないことを取り扱っています。まさに答えのない問題を毎日、毎週、ひたすらトレーニングする場だと思います。学術的に知識の面や資格を取ることが目的の方にはあまり向いていないかもしれませんが、学びをすぐに実践したい人にとっては本当に身につくものが多いと思います。
在学中は、学習時間に週35時間から40時間ほど時間を使いました。週末もほとんど近所の喫茶店にこもりっきりの状況でした。しかし、設定した時間以外には、極力持ち込まないようには努力はしました。しかし、状況を理解してくれた妻に本当に感謝の言葉しかありません。ただ、時間の使い方には徹底的にこだわるようになりました。週間予定を立てやるべきことのコントロールや、家族とは年初に1年間に3回は家族旅行をすることを約束し、事前に年初計画として立てあらかじめ予定が入らないようにスケジュールをコントロールしました。
もっとも苦労するのは私生活のバランスを保つことでしたが、次に外国人にインタビューすることでした。BBT大学院は超実践型の学びの場です。幾つかの講義では一次情報として市場の生の声を聞いて仮説を立てることを求められます。私はタイにいながら学びましたが、実際にインタビューするサンプルを会社だけでは面白くないと思い、会社以外の方にもあって話を聞かせてもらうようにしました。伝手もない外国の地でインタビューするのはなかなか難しく、苦労しました。しかし、動いてみると本当に多くの方に助けていただき、良いインタビューができました。学ぶ以前は、自分は外国人だからその国の人には敵わないと思っていましたが、こうして動けば一次情報は取れ、仮説・検証できると自信になりました。
自分で一次情報を取り、整理した情報をもとに自分なりの結論(方向性)を持てるようになりました。ファクトを集め、仮説を立てて動き、確認した上で、自分なりの結論を持つと、全体観を持って自分の意見として話せるようになりました。また、クラスでディスカッションを重ねることで、他人の意見を受け入れることもできるようになりました。年齢や経験に幅の広いBBT大学院ならではの良さだと思います。
BBT大学院では何かを成し遂げたいと思った時に、付き合う人、使う時間、住む場所を変えることが重要と教わります。実際に目標ができると、そこに到達するために自分を客観的にコントロールする必要があることを学びました。自分の時間には限界があります。その時間を最大限活かすために、これら3つのファクターにこだわるようになりました。
私にはもともと「食を通じて世の中に貢献したい」という想いがありました。これまでは、誰かが準備してくれた路線に乗っかってきましたが、大学院で自分で考えることを学んだ今、今後は所属する組織へ貢献しつつも、自分の考えや意志を持ちながら自己実現である「食を通じて世の中に貢献したい」も一緒に成し遂げていきます。
BBT大学院は超実践型のMBA大学院です。今日の学びがその日に活かせる学校だと思っています。逆に、使わないと意味がありません。実力アップを目指している方は、是非真剣にご検討してみてください。