電機メーカー系のIT企業において、サイバーセキュリティ分野の事業開発およびラインマネジメントを担っています。現在は日本に帰任していますが、それまではカナダに駐在し、インド、ポーランド、スイス、カナダの4拠点を統括しながら、グローバルに展開する顧客のセキュリティ監視を行ってきました。その中で、グローバルメンバーに対するリーダーシップおよびマネジメント、事業の企画・実行、さらに現場と経営をつなぐ役割を担ってきました。特に、サイバーセキュリティリスクを経営インパクトに翻訳し、経営判断を支援することが求められてきました。現在は日本に戻り、これまでの「セキュリティ」「グローバル」「経営」の経験を活かし、半導体装置メーカーにおけるサイバーセキュリティ責任者として、グローバルチームの立ち上げおよび経営と技術をつなぐ役割を担う予定です。
MBA取得を考えたきっかけの一つは、海外では経営層に求められる要件としてMBAが事実上のスタンダードとなっている点にあります。海外駐在中、上司の多くがMBAを保有しており、自身のキャリアアップを考えた際に、技術的な専門性だけでは将来的に限界があると感じました。そのため、5年後・10年後の成長を見据え、体系的に経営学を学ぶ必要性を強く認識しました。また、海外では意見や提案を行う際に、論理性とストーリー性が重視され、その中で創出されたアイデアに対して信頼が集まる傾向があります。こうした環境の中で、自身の思考力や発想力をさらに高める必要性を感じました。これらの経験から、将来のキャリア形成に向けてMBAの取得が不可欠であると考えるに至りました。
入学当時はカナダに駐在しており、時差や時間的な制約がある中でも、自分のペースで学習できるスタイルが自身の生活に適していると考えました。海外の大学院を英語で受講する選択肢も検討しましたが、駐在期間が不確定であったことに加え、業務と並行しながら2年間で修了できるかに不安がありました。そのため、柔軟に学習を進めることができるBBTにおいてMBAを取得することを決めました。
ファイナンス系の科目については、実務経験が乏しかったため、理解や課題への対応に苦労しました。そのため、AirCampusへの投稿を積極的に行い、他の学生の回答を参考にしながら理解を深めるとともに、教科書の熟読にも取り組みました。その中でも特に効果的であったのは、自ら問題を解き、実際に手を動かして学ぶことでした。この経験を通じて、座学だけでなく実践を通じた学習の重要性を強く認識しました。
当時は、グローバルに多様なバックグラウンドを持つ部下を抱えており、科目で学んだ内容をすぐに実務に取り入れることができたため、効果的に学習を進めることができました。その中でも、「人は論理ではなく感情で動く」という言葉が特に印象に残っています。グローバル環境においても、相手の立場や感情を踏まえたコミュニケーションや行動の重要性を学び、実務においても大きな示唆を得ることができました。
実際の現場で起きる課題を題材としたケースや、経営コンサルタントである教員からのフィードバックを通じて、実務に即した対応力を養うことができたと感じています。特に、明確な正解がない状況においても、自らの発想を基に実現性の高い事業計画を構築する力など、実務に直結する知識・スキルを多く習得することができました。
パソコン一つで講義の受講からレポート作成まで完結できる点は、この大学の大きな魅力だと感じています。そのため、2年間の在学中も出張やプライベートを含めて約10カ国を訪れることができました。ポイントは、外出先でも時間管理を徹底し、1~2時間をレポート作成に充てたり、移動中の飛行機内で講義動画を視聴したりするなど、隙間時間を有効活用することにあります。また、家族旅行や各種イベントにも柔軟に対応することができ、学習を生活の中に無理なく組み込むことができたと感じています。
1年目前期に13単位を履修したことで、慣れない中での時間管理に大きな苦労を感じました。日々、講義やレポートに追われ、余裕のない状態が続き、健康管理や時間配分の重要性を強く実感しました。また、就寝時にも翌日の予定が気になるなど、常に気を張る状態が続きましたが、学習量をこなす中で徐々にこの生活に適応していきました。その結果、1年目前期に多くの単位を取得できたことで、後期以降は心理的にも余裕が生まれ、時間管理も改善され、業務にも落ち着いて取り組めるようになりました。
業務においては、問題解決力や論理的思考力、リーダーシップを実践的に発揮しながら業務に取り組むことができています。また、技術領域に加えて経営領域への理解も深まったことで、幹部層とのコミュニケーションもより円滑になりました。
大学院在学中にヘッドハンティングにより転職先が決まり、これまでよりも大きな規模の業務を任せていただける機会を得ました。採用面接においても、視座の高さを評価いただき、BBTで培った学びを強みとして活かすことができました。
転職後は、半導体メーカーにおけるサイバーセキュリティ責任者として、グローバルレベルでのセキュリティ強化に取り組んでいきます。また、半導体産業の特性上、経済安全保障との関係も深いため、関係省庁と連携しながら新たな枠組みの検討にも関与していく予定です。今後は、こうした取り組みを通じて、社会や国家の課題解決に貢献していきたいと考えています。
私自身、入学前は「大変そうだ」というイメージが先行し、ためらうことも多くありました。しかし、実際に取り組んでみると、工夫次第で十分に対応できるものであり、まずは一歩踏み出すことの重要性を実感しました。最初に必要なのは踏み出す勇気だけであり、その後は自然と習慣が身につき、徐々に楽しさへと変わっていきます。 ぜひ、まずは挑戦してみてください。