2001年に茅場町にて独立し、その後京橋、現在の麹町へと移転。医療業界特化事務所として、現時点の顧客の85%が開業医、調剤薬局で構成されています。顧客はすべて紹介によるもので、対外的な広告は一切行っていないのですが、顧客の紹介が3カ月に1度程度ある事務所です。顧客の可処分所得の最大化を優先するため、無意味な税金対策は一切行っておりません。
「先が見えない」というのは当時、将来が不安というメンタル的なものではなく、どちらかというと、このままやっていっても飯は食えるだろうけど、発展性はないなという程度の感覚でした。最初に取得を考えたのは、2010年頃だったと思います。その後、2012年に発展性のない仕事から抜け出すためには何が必要かを再考し、MBAを取得しようと思った次第です。仕様もないことなのですが、税理士でMBAホルダーがあまり居ないなということも取得しようと思った理由ではあります。
大前学長の本を読んで、感銘を受けたことがBBT大学院を志望した最大の理由です。たいへん失礼ながら、学長の名前は某選挙に出た人くらいしか存じ上げていませんでした。しかし、このような方が主催する大学院で、実践的な経営を学べるという点が非常に魅力的に感じました。もう1つ、ネット環境があれば、時間や場所を問わず、講義の受講やディスカッションが可能という点が、制約の多い社会人にとっては有効に機能すると思ったことです。実際に、仕事の合間をぬって、漫画喫茶で受講したことも度々ありました。
『組織と経営』ですね。1年次の必須科目でした。自身も経営者でありながら、小規模運営のため、組織で行動するといった指針などを掲げていなかったこと、また、組織に属していた時期もありますが、職業柄属人的な要素が強い仕事であったため、所属意識が希薄だったことから、苦手というより抽象度が高く感じた科目でした。そのため、講義で学んだことを自身の組織や参加しているPTAや自治会に置き換えることで、具体的なイメージを持つことにより、講義が腹落ちするようになりました。
業種・業界を問わず、毎週ある事業者における現時点の課題が示されます。それに対し、そのトップと同じ立場で、かつ1週間という制約のなかで課題に対する意思決定=方向性を導く必要があります。その課題に対しどのような情報を集め、どう分析し、課題の本質を理解し、打ち手を考える、これを自己中心的に行うのではなく、同級生とディスカッションをしながら、また反論を受けながら、進められることにより、問題発見力とその打ち手を考える力が養われたからです。
臆せず発言をすることにより、その発言に対する質問や反論が来ます。発言の趣旨が理解されないことや、事実を基に反論されることもあります。このことは、発言の精度を高める学びにもつながりますし、自身の調査不足を同級生が教えてくれることでもあります。また、自分と異なる視点も学ぶことができます。私のような狭い世界での仕事をしている者にとっては、業種も年齢も異なる方たちと一緒に学べることは、得難い教育環境だと思います。
仕事とのバランスについては、昼休みにディスカッション、夕方以降スレッドの確認と定型化していました。ただ、ACに不慣れな時期は未読数に圧倒されたのも事実ですが、良い意味で開き直り、時間の許す範囲で目を通すことで、キャッチアップしていきました。また、職場のスタッフに対しては、大学院に通う目的を示すことで、理解をしてもらいました。家族については、子どもの行事予定を早期に確認することで、時間を確保できたと思います。メリハリの利いたスケジューリングが重要ということでしょうか。
1年次の前期に勢いあまって履修科目が多く、仕事の繁忙期とも重なり、最終課題で時間がなく、1つ提出できなかったことがありました。ここでの学びは、上述のスケジューリングをしっかり行うということでした。
以前は、顧客の意向にほぼ同意で仕事を進めてきました。その理由は、顧客がやりたいのだから、という1点でした。しかし、BBT大学院で学んでいる中で、とにかく質問することが身につきました。顧客の真意を確かめ、RTOCS方式で導出されるような提案をすることで、会社の経営判断の一助となっているという自負があります。その一方で、あまりに質問するため、従前の私の対応方法に慣れていた顧客が離れていったのも事実です。それが、Q18の回答における年収が減った理由でもあります(笑)
月の1/2近くは外出をしていました。PCアレルギーのない顧客にはスカイプによるMTGに変更することにより、移動時間を削除することが可能となりました。BBT大学院での学びがなければ実施しなかったと思います。また、スタッフでも顧客に対してでも、その発言に対する論点整理が早くなったため、解決策や方向性の提案がぶれなくなりました。
1つ目は、他士業とのシェアオフィスによるワンストップサービスの実現。2016年に実施します。中小企業や起業を検討中の方に、複眼的に助言できる場所を提供するためです。2つ目は、起業プランに対する助言業務です。小さな起業の話であっても、プランは重要です。ステイクホルダーの理解を得られるプラン作りの一助となるサービスの提供です。現時点で、健康サロンやカフェのプランに対する助言は進行中です。3つ目は、研修事業で、その内容はチームビルディングです。50人以下の中小企業をターゲットにし、自ら考え行動する組織づくりのための研修事業になります。仕掛中、進行中、未実現のものとありますが、2016年度には実績として残しはじめようと考えています。
たとえば、世の中において不満に思っている事象があるとしましょう。それをロジカルに考え、その不満の本質をとらえ、それを解消するための方法を考え、考えた方法を実現するための要素を考えるといった思考法は、2年間取り組めば、身に着けられるものと思います。この思考法は正解の無い時代において、役に立つことは間違いないと思います。