20代は非鉄金属業界大手の販売会社の新規開拓部署で8年間営業をしておりました。30代になってすぐ、取引先であった電子部品(ワイヤーハーネス)のメーカーの社長にお誘いをいただき、現在は営業課長兼社長の右腕として、人事・総務も含めた会社全体のマネジメントに関わっております。
もともと、社会人になっても常に勉強する姿勢を持ち、見識・教養を広げていきたいと考えておりました。一部、自己啓発などのセミナーにも参加していました。特にMBAを意識していたわけではなかったのですが、それが転職をきっかけに変わったのです。転職してすぐ社長からBBT大学院の存在を教えていただきました。ただでさえ転職や転居で慌ただしい日々を送っていたので最初は迷いもありましたが、人生において大きな変化の時期だからこそ、さらに変化を加速させるような状況に身をおいて、自身のイノベーションをかけようと考えました。願書を出した当時は31歳でしたが、若い時期のチャレンジこそが、これから先の人生においても得るものがより大きくなると感じて一歩を踏み出しました。
そもそも仕事をしながら通うという選択肢がなかったので、試験もすべてオンラインで完結できるという点が大きな理由となりました。また、学長を始めとして教授陣がビジネス界の一線で活躍している経営者が多いという点が魅力的でした。変化のスピードが著しい現代において、サバイバルしていくためにはアカデミックな知識よりも具体的で実践的な学びを得たかったという思いもありました。
ファイナンス系は予備知識がゼロだったので苦労はしました。しかし、同期のクラスメイトにファイナンスのプロフェッショナルがいたので、わからない点はディスカッションで質問をぶつけました。そもそも、自分が感じているような疑問はすでに他のクラスメイトが同じような質問を投げかけていたので、ディスカッションを最初から読み返して一つひとつ理解していきました。
あとは、徹底的にテキストを読み込んだり、講義を何度もリピートして視聴したり、人一倍時間をかけて着実に理解を深めました。
ディスカッションが文字となってずっと残る点と、講義を何度もリピートできる点もオンラインの醍醐味だと思います。
一番を選ぶのは難しいくらいどの科目もタメになりましたが、『組織と経営』・『組織行動論』・『企業変革』といった組織系の科目は、現在進行形で自社組織に起きている問題点とリンクさせながら学ぶことができたので、抽象的ではなく具体的な学びが得られたと実感しています。積極的にディスカッションにも参加し、学んでいてとても楽しく、まさにのめり込むことができました。
BBT大学院ではディスカッションが学びを深めるために大きな役割を果たしていると感じております。リアルなディベートだと声の大きい人の発言が優位になることがありますが、オンライン、文章での発言はずっと残ってしまうのでごまかしがききません。そういう意味では発言の一つひとつに責任を持つように意識しましたし、質のある発言をするべく、ただの賛同や感想を述べるだけのことはなるべくしないように心掛けました。毎回自分が新規で発言する前に、目を通していないクラスメイトの発言を限りなくゼロにして、近い考えの発言があったらそれに返信するよう配慮もしていました。顔が見えないからこそ礼儀が必要と言いますか、皆命をかけて真剣に学んでいるのでその心意気に恥じない気持ちで取り組むことができました。
入学当時は独身でしたので、仕事と勉強に注力しました。平日は夜帰宅してから就寝までひたすら勉強、休日も朝から一日中パソコンに張り付いていました。2年間である程度の科目は取り終えましたが、結婚が控えていたので1年延長し、3年卒業に計画変更しました。そのおかげで3年次は家族の時間も大切にしつつ、勉強は比較的余裕をもって取り組むことができました。ただし、3年間は趣味・娯楽の時間は完全に断ちました。
1年次の前期に仕事のトラブルが重なってしまいました。まだ仕事も勉強もペースを掴んでいない時期だったので精神的にも肉体的にも疲弊しきってしまい、勉強に集中できなくなってしまいました。たまり続ける未視聴の講義と未読の発言の山。それを消化している間にも新しい発言がされ続けて追い付かない状況が続きました。そのままの状態で試験期間に突入し、にっちもさっちも行かなくなりました。結果、落としてしまった必修科目もありましたが、後期からは状況も改善し、また履修計画を見直して心機一転しっかり取り組むことが出来ました。その科目は翌年に再履修し、積極的に学んで良い評価を得ることができました。何事も計画通り順風満帆に行くわけではないので、2年卒業を絶対視するのではなく、無理のない履修計画や卒業計画を立てることをお勧めします。
自分の身の周りに起こり得る物事に対して、「その根拠はなんだろうか」、「それはFACTだろうか」、「本質は何だろうか」と考える癖がつきました。また、実際に自社の問題解決にあたってはPSA(問題解決思考のアプローチ)のステップで論理的に進めることができました。それでも現実は次々と新しい問題が発生しますし、正論だからといって必ずしも人が賛同して動いてくれるわけではありません。そういう意味においては人生そのものが問題解決の連続であると感じています。
スキマ時間を徹底的に有効活用せざるを得なかったため、通勤の時間や外回りの電車の中でも常に講義を受講したり、テキストを読みました。BBT大学院での一番大きな収穫は時間管理術だと実感しています。時間に追われることで時間を活かそうと工夫し、改めて時間の大切さを痛感しました。時間こそが、どんな地位も年齢も国籍も性別も関係なく、一人ひとりに平等に与えられたものです。その24時間をどう活かし切ったか、どう生き切ったかが、その後の人生を大きく変えていくと感じました。
「知行合一」。私の最も好きな言葉の一つです。「行動が伴わないならば真に学んだことにならない。学びは行動を伴ってこそ本当の知となる」という意味です。BBT大学院での学びを活かし、まずは自社組織をもっと拡大して他社の追随を許さないくらいに飛びぬけていきたいです。そしていずれは起業し、従業員も取引先も社会といった関わる人すべてが気持ちよく、幸福だと感じてくれるような経営者になりたいと思っています。
BBT大学院での学習は決して楽な道ではありません。ただ、現状を打破したいと思っている人には絶対にお勧めします。
かの岡本太郎も「人生の岐路に立った時、いつも困難なほうの道を選んできた」と著書で言っています。茨の道だからこそ、得るものが多い。興味があってこのページを見ているということは、もはや既にBBT大学院との縁が生じていると言っても過言ではありません。迷っているなら、まずはBBTの海に飛び込んでみることをお勧めします。外から眺めているだけでは絶対に見ることのできない景色がそこには広がっているはずです。