ファクトリーオートメーション業界(FA業界)において技術職とマーケティングコミュニケーション職に従事した後、現在は中国上海でマーケティング戦略担当として働いています。自社の中国事業における売上高と利益率の増加に貢献するために各種業務を推進しています。
自分のキャリアと人生を考える時期であったことがBBT大学院の入学のきっかけです。まず最初に、自らの価値観に向き合いながら人生のゴールを突き詰めて考えて、海外と関わる仕事を希望する心の声に従う形で転職しました。BBT大学院に入学する1年前の事です。そして転職先では良縁に恵まれ、働きながら学べる環境にあると認識し、自社の海外売上高の増加やグローバリゼーションに貢献する人材となるべく、ビジネス全般を学べる機会を探しました。
働きながら学ぶことを継続できるオンラインでの学習環境が決め手となってBBT大学院を選択しました。大阪在住であるため、働きながら平日夜や週末に学べる大学院の選択肢が少なく、さらに平日夜に授業があっても残業になった場合には受講できないと考えたことが理由です。オンラインであれば時間や場所の制約がありませんので、私にとっては最適でした。
一年次、ほぼ1年間を履修に費やした科目の成績が悪かったことには大いに落ち込みました。その成績には到底納得いかないものがあり、大学院に対して成績の再審議を依頼したことを覚えています。今にして振り返ると、成績というのは所詮は外部評価にすぎないのですが、そのような外部評価に囚われていた時期があったのだと思います。二年次では、成績を全く気にすることなく、自分が納得することを学び体験することに注力し、それが結果として大変良い結果になったと認識しています。内部評価に基づいて自ら選択して自ら学ぶことに繋がり、実りある納得性の高い学習期間が実現できたと満足しています。
特定の科目ではなく、2年間という限られた期間の中で複数の科目を同時に受講し、クラスメートとのディスカッションに参画し、更に学んだことを仕事の中でも活用する、そんなインプットとアウトプットを両立してきた過程が役に立っていると感じています。なぜならば、BBT大学院での学びの真価とは、知識の吸収ではなく、正解を知ることでもなく、自らの意志と判断で状況に合わせて最大限の実践をすることにあると考えるためです。
クラスメートとお互いに切磋琢磨する機会が大きなメリットと感じています。自らも一員として、その貴重な機会を最大限に活かそうと積極的に参画することで、その自らの行動に対して比例するかのように多くのフィードバックが得られることを体験しました。各科目でのディスカッションに加えて、クラスメート主催の自主勉強会、中国深センでの企業訪問ツアーの企画と実施、アメリカシリコンバレーでの企業訪問や共同生活への参画など、沢山の記憶に残る出来事があります。
モチベーションと健康を維持する事で、バランスを保つことができたと感じています。毎日継続的に学ぶことも大切ですが、疲れを感じる健康状態で夜遅くまで無理をして学んでも集中力は続きません。更に加えて次の日の仕事に悪影響をもたらすことを経験しました。そのためモチベーションと健康を維持するためにも、意志をもってメリハリをつけて、全く学ばない日や休息する日を作って長期戦で継続できるように工夫していました。
履修する科目の選択が最も決断力を求められる機会でした。私は2年で修了することを考えていたので、2年間という限られた期間内で、更に1年間で決められている最大履修単位数の制約下で、どの科目をいつ履修するか、ということを決めることが大変でした。在学中にできるだけ魅力的に感じる多くの科目を履修したい、しかしながら自己の業務との兼ね合いや複数科目の重複を考えると気力と体力の限界もあったためです。それはクラスメートにとっても同じ共通課題であったと感じており、履修登録の時期になると、お互いに何を受講するかは良く話題となっていました。
物事を対処するにあたって、自分の頭で考えて行動する習慣を身に付けられたことが役立っています。複雑であるとか、従来通りの手法があるとか、分からない事があったとしても、思考停止して作業するのではなく、一つ一つ確認しながら情報収集して、収集した情報を整理して、不足している情報を更に集めて、5W1Hを明確にしながら課題を突き止めて、対策を決めて実行する。そんな意思決定を常に繰り返した事で、何かしら問題が発生した場合にも的確に効率的に解決できるようになる基礎力がついたと感じています。更に実務の中で工夫しながら応用することで、それを維持向上していることを自覚します。
自分の人生を生きるのは自分であること、それを強く体感して実践する機会であったと思います。BBT大学院での各種授業において殆ど毎日のように常々求められる決断には、自律すること、意志を持つこと、行動すること、伝えることなど様々な側面があったことを思い出します。それらは要は、自分らしく生きることを肯定する、その軸に基づいているのではないかと感じています。もちろん周囲の環境や状況は否定しようがなく存在しています。しかしながら、その周りの世界をどのように認識するか、それには自らの軸が影響すると考えています。自らの軸を主体的に持つことができれば、周囲の環境や状況に対して積極的に関与できる、そんな希望とも楽観とも言える前向きな気持ちがあります。
今後の目標は、卒業前から既に始まっています。それは、中国上海でのマーケティング戦略担当として販売戦略の策定と実行という新しい挑戦です。この新しい挑戦は、卒業が近づいてきた頃に、偶然にも社内公募された台湾支社の営業統括責任のポストに応募したことが契機となっています。その公募に対して、業務実績に加えて、BBT大学院で学んでいること、更に自分自身が台湾支社の営業統括責任者だったならと仮定しケーススタディとしての販売戦略(案)を添付して応募しました。結果、営業職としての経験がないながらも応募した行動に対して評価いただくこととなり、運良く中国販社でのマーケティング戦略担当としての役目をオファーいただく御縁と機会を得て、今は中国上海で働いています。
BBT大学院での学びを振り返ると、機会を活かすも殺すも自分次第であることを実感しています。US16(2016年春入学)の同期クラスメート119名の内、2年間で卒業したのは49名の41%です。その殆どのクラスメートの顔と名前が一致します。オンラインでの学習を基本とする大学院生活でも、心の中で親友とも戦友とも感じる仲間と知り合うことができたと感じており、それはディスカッションや各種課外活動に自ら積極的に参画してきたからと認識しています。こういった素晴らしい機会は、何事にも積極的にチャレンジする行動から得られるのだと思います。