現在は、会社を起こして広告制作やマーケティング関連の仕事、それと翻訳をしています。当初は企業の内部からの変革をめざしていたのですが、まずは自分一人で何ができるかを突き詰めて、その上で様々な人々とコラボレーションしようと考え、昨年独立。2013年7月より株式会社を設立しました。
MBAという肩書きよりも、大前研一の考え方やビジネスの仕組みを学ぶことが目的でした。広告会社の商品はアイデアですから、一般的な会社の問題が実感としてわからないところがあります。広告や販売促進のキャンペーンは、企業の問題を解決するソリューションの一つに過ぎません。顧客となる企業の本質的な問題を理解できないと、適切なソリューションを提案することができないのではないかと考え、ビジネスを学ぼうと考えました。実務家が教授を務めるBBT大学院は、私にとっては理想的な学校でした。
大前研一学長が創設した大学院であったことと、教授陣がすべて実績のある実務家の方々だったからです。
自分の仕事とは無縁だったため、「コーポレート・ファイナンス」に苦労しました。追試になってしまったので(笑)、教科書を再度読み直し、演習をやり直して、なんとかパスすることができました。
大前学長が担当する科目で取り組む「RTOCS(Real Time Online Case Study)」と、解決の手法や考え方を学んだ「問題解決思考」です。毎週、一週間で自分なりの結論を出し続ける訓練は、会社での仕事にも役立ちます。まったく知らなかった業界や会社でも、関連情報を集め、自分なりの仮説をつくり、それを検証する、というサイクルを2年間続けてきました。その結果、どんな業界の仕事でもできるという自信を得られました。
さまざまな実務家の先生方の言葉は、説得力があり、多くの学びがありました。また、苦しく楽しい学びの時間を共にした同期生との交流はかけがえのない財産になっています。
仕事から帰って勉強を始めるのは、いつも23時か24時からでした。英語の講義などは、眠いと頭に入らないので、徐々に朝方に変えました。あとは、昼休みや外出先や移動中の時間を使って講義を見るようにしました。妻には、実際の講義を見せるなどして、理解してもらうようにしました。
時間を創りだすことでした。平日にまとまった時間を勉強にあてるのは難しいので、細切れ時間でも学ぶ習慣をつけ、また、打ち合わせや出張の際は、移動中や待ち合わせまでの時間を活用するようにしました。
お客様から仕事をいただいた場合、それは、そのお客様にとってどういう意味をもたらすのかを考えてから、仕事をするようになりました。言われたことをするのが仕事ではないと思って実践しています。
経営者の考えていることを感じ取ることができるようになったと思います。また、自社内には存在しなかった、同じような問題意識を持つビジネスマンが大勢いることに気づいたことはとても有意義でした。
会社組織にして、ビジネスをしていく上で様々な人々とコラボレーションをしやすい環境を創ろうと思っています。
今、学ぼうと考えているなら、すぐに始めたほうがいいと思います。そして、学費分を絶対に回収するんだ、という意識を持って貪欲に学ぶことが、挫折しないための一番のモチベーションになると思います!