新卒で就職した会社が再生医療ベンチャーのジャパン・ティッシュ・エンジニアリングでした。そこで日本初の再生医療等製品である自家倍表表皮ジェイスの営業を担当し、以後、医療機器業界、その中でも再生医療よりの臨床領域で販売やマーケティングの経験を積んできました。前職ではヒト培養細胞そのものからなる再生医療等製品をの販売を担当し、現職では細胞の足場となる吸収性医療材料の販売を担当しています。
組織の立ち上げ経験があることが強みで、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングでは営業部の立ち上げメンバー、グンゼでは直販子会社グンゼメディカルジャパンの立ち上げメンバーでした。2019年からは海外事業にアサインされドイツに駐在しています。ドイツ事務所も立ち上げフェーズで、現在はヨーロッパにおける自社製品の代理店開拓に取り組んでいます。
前職の昇級・昇格試験の場で自社の成長戦略を提案したのですが、結果は散々で、なんと経営陣から「期待していたのに失望した」とまで言われてしまいました。そのときに、実力をつけたいと思ったことがきっかけです。「俺は間違っていないぞ」ということを証明したかった気持ちもありました(笑)。
その時の課題は「100年後を見据えた成長戦略の提案」でした。BBT大学院で学んだ今、当時の内容を振り返ってみると方向性としては間違ってはいなかったと思います。自信をもって提案できなかったことが一番良くなかったのだと思います。経営陣からしたら、言い出しっぺのくせに任せられるような気合が感じられなかったのでしょう(笑)
今なら、PEST、5F、STP、4Pなどのフレームワークでファクトを整理し、自信をもって提案できるように考え尽くすと思います。
抜け漏れが無いように考え尽くす訓練はBBT大学院で存分に積めました。
最初はMBAも大前学長のこともよく知らず、とにかく人を動かせるような経営戦略を立案できるようになりたいと思ってビジネススクールを探していました。
調べてみるとどれも学費が結構するんですよね。MBAとなると当時調べた限りで学費は2年間で200万~300万円くらいが相場、留年した場合、追加1年につき100万円くらいかかる。一方でBBT大学院は単位を落とさない限り、留年時の追加料金はシステム利用料の年間12万円程度、選択科目も追加料金なしで取り放題でした。
2年間で走り抜けるよりも5年間かけてじっくりと取り組んで、自分の思考の癖が変わるくらいに落とし込みたいなと思いました。5年間で割ってみれば学費のお得感も増します。出張族でもあったので、移動時間や待機時間を有効活用したい。でも出張の都合で土日にスクーリングに行けるかはわかりませんでしたので完全オンラインで完結できるというのが決定打になりました。
BBT大学院で学んだ集大成を発揮する卒業研究。ゼロからビジネスプランを作り出すのがこんなに大変だとは思いませんでした。
プラン自体は思いつきから始めてもいいのですが、検証のためにアンケートを何度もとって仮説と実態のすり合わせをしていく必要があります。アンケートの結果次第では抜本的にプランを見直さなければいけないですし、そもそもアンケート結果をどう解釈するかも自分で判断しなければなりません。締切がある中で一体何を拠り所にすればいいのか最初は非常にストレスフルでした。
「困っていないと誰もお金を払わない」ことに気がついてからは、「誰かの困りごとを解決することを出発点にしてビジネスを設計すればいい」と悟りました。プランの仮説とアンケート結果が異なったら、解決のアプローチを変えればいい、行き詰まった時も「困りごと=本質的な問題」が明確であればそこから再出発できると気がついてからは楽になりました。
受講後にプレゼンテーション資料の作り方が抜本的に変わりました。これだけでもBBT大学院に入学してよかったと感じています。
プレゼン資料作りを体系的に学ぶ機会は意識しないとまず訪れないと思いますし、体系立てたプレゼン資料作成法を社員に教育できる会社は実は少ないんじゃないでしょうか?
私自身も受講前までは会社の先輩が作ったものやビジネス書から聞きかじった知識を表層的になぞって自己流でプレゼン資料を作成していたのですが、切れ味がいまいちだったと思います。受講後はそれが随分と様変わりしました。世界的なコンサルタントとして活躍されていた大前学長のプレゼン資料作成法を自分の基礎にできたという安心感もあります。
基礎さえしっかりしていれば、他者の印象的なプレゼン手法を取り込んで、自己流にアレンジしても切れ味は落ちないと感じています。今後も自分の強みとして発展させていきたいですね。
卒業まで5年間在籍していましたが、その間に、1回の転職、2回の東京⇔大阪間の引っ越し、1回の海外転勤がありました。
BBT大学院は通信環境さえあれば学習を継続できますので、キャリア形成とMBA学習継続を問題なく両立することができました。
通学型のMBAではこうはいかなかったと思います。どのような状況でも通信環境さえあればフルで学習を継続できることはBBT大学院ならではの利点だと言えます。
私は前職から現職まで「営業先数が少なく、移動距離が長い」という典型的な出張族ですので、新幹線や飛行機での移動時間や待機時間をBBT大学院の学習にあてて有効活用することができました。出張先で無為に飲み歩くこともなくなり経済的にも良かったと思います(笑)。
一般的な通学型MBAの場合、2年間は週末が授業で埋まります。授業後は毎回、人脈づくりをかねた懇親会があるのが通例です。キャリアパス形成に向けてMBA取得を考える時期と、子供が小さくて週末家をあけることが許容されにくい家庭環境である時期は重なる場合が多いと思います。そのためMBAへのチャレンジをためらわれる方も多いのではないでしょうか?
BBT大学院は通学不要ですので、休日の昼間はプライベートにあて、夜間は学習にあてることができました。懇親会も月に1回程度です。子供が小さかったので妻からも「家にいて子供の相手もしているので安心感がある」と大きな不満がでることはありませんでした。私は出張族でしたので、平日の移動時間や宿泊先で集中できる学習時間を取ることができました。より週末の学習負担を軽減し、プライベートとバランスできる環境であったとは思います。
5年間かけて卒業すると決めていたので、同時並行で受講する科目は3つまでという自分ルールをきめて取り組んでいました。他のクラスメイトよりはじっくりと腰をすえて課題に取り組む時間はあったと思います。それでも講義を視て、参考図書を読んで、クラスメイトの投稿を読み込んで、価値のある発言をタイムリーに投稿することは大変で、睡眠時間は削られていきました。消化不良の科目もいくつかあってもったいないことをしたと感じています。
BBT大学院でのクイックレスポンスな議論に慣れていくにしたがって、就業時間中の仕事の処理もかなり早くなりました。具体的にはメールの返信が研ぎ澄まされていきました。訓練次第でアウトプットは早くなる一方で、じっくり時間をかけて考えないときちんとした結論にたどり着けない種類の課題もあったりと、どれくらい時間をかけて取り組むべき課題なのかという判断が難しかったです。
自分の推したいプランに客観的な根拠を添えられるようになり、採用率が上がりました。
社内の会議では色々な提案が出ると思うのですが、出席者はみな真面目に取り組んでいますから大きく間違った提案がでることは少ない。声の大きさやその場の勢いで提案が採用される時もありますが、その場合はアクション段階で足並みがそろいにくいことを経験しています。一方で、プロブレムソルビングアプローチに基づいた客観的な提案が採用された場合、チームの意思統一がやりやすく、アクション段階でも足並みがそろいやすいと感じます。
注意点としては、プロブレムソルビングアプローチに基づく提案は強力な分、客観的でない提案を容赦なく封殺してしまい相手に遺恨を残すことがあります。まだまだ相手から受け入れられる提案ができていないと力不足を感じていて今後の課題です。
教えない大学院といわれるBBT大学院では、プレッシャーをかけてくるのは締切日だけです。なんと締切日のリマインドもありませんので、自分で締切を意識してペース配分をしなければなりません。そして、レポート課題の多くはこれまでの社会人人生のなかで取り組んだことのない種類のものですので、初見では完成までどれくらい時間を要するのかが読めません。これが結構ストレスでした。
締切日前日に徹夜で完成させたレポートのクオリティは当然高くありませんので、2,3日前には初校を仕上げるようにする。となると2,3日前に徹夜をする。さらに前日に見直しをしていて気がつくと徹夜。。これを複数科目で5年間繰り返していると、どんな課題でも「締切日までにはなんとかできるだろう」という自信がつくようになります(笑)。
この心持ちは実社会で答えの無い課題に取り組むことが多いマネージャー職にとっては強みになると思います。
「英語、IT、ファイナンス」を修めていればどんな環境でも食いっぱぐれないビジネスパーソンになれる。実感としてそれがあります。BBT大学院でファイナンスの基礎は習得しました。現在の海外駐在経験でビジネス英語を習得するつもりです。今後はさらにITスキル、具体的にはイメージしたビジネスの仕組みをスマホアプリで実現できるくらいのプログラミングを習得したいと思います。
この3つのポータブルスキルと医療業界の経験をもって実現したいことは主に2つ。
1つ目は医療業界でデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現できる人材になること、医療業界は規制からくる非効率が多い業界ですが、医療財源枯渇から規制緩和するタイミングが必ず来るはず。その際に機敏に動けるようになることです。
2つ目は会社や国に縛られない生き方ができる人材になること。会社や国の論理に縛られて自分に嘘をつくような働き方はしたくないからです。
完全オンラインであり、留年時の維持コストも低く、英語の選択科目なども取れ、参考講義も見放題と、BBT大学院のコストパフォーマンスは非常に高いです。サイバーでの掲示板ライクなディスカッションに抵抗がなく、一人で黙々と研鑽できる人には最高の環境と言えます。専門的なビジネススキルを身につけ、主に転職でキャリアアップを目指す人にはベストな選択でしょう。
一方で、リアルでクラスメイトに合う機会は多くて月に1回、共同で取り組むワークショップも多くはありません。卒業後にクラスメイト同士でどんどん起業をするという空気感ではありませんので起業の仲間探しには向いていません。
しかしながら、アントレプレナーコースを開設するなど、BBT大学院自体の取り組みも変わってきています。在学中も科目の刷新が多く、常に新しいものを取り入れている印象です。もう一度入学したとしても新しい発見が得られるだろうとの期待感があります。