航空宇宙工学の博士号を取得後、某自動車会社の研究開発職として入社。その後、航空機エンジン、四輪レース車両、大型設備の開発に携わりました。現在は、量産車の燃費向上に取り組んでいます。 一見、BBT大学院で学んだ事とは関係ない分野のように見えますが、学んできたマネジメント、問題解決思考などは成果を上げるためにかなり役立っています。
これまで研究開発一本で過ごしてきましたが、学生時代から時事問題や経営にも興味を持っていました。就職してからは、将来的には会社の経営戦略に携わりたいとの考えを持つようになりました。そのためには、経営を基礎から学習して準備しておくことが必要だと感じ、MBAという選択肢を選ぶことにしました。
BBT大学院を選んだ理由は、職場が地方であること、および当時非常に出張が多く遠隔授業でないと無理だということでした。最終的な決め手は、大前研一が学長をしていることでした。学生時代(20数年前)に教授からこれからのエンジニアは技術だけでは駄目だ、いろんなことに目を向けて生きていかねばならないと大前学長の本を紹介されたのがきっかけです。
「コーポレート・ファイナンス」では苦労しました。仕事柄、数字には自信があったのですが、なかなか実現象と異なるためか、身に付くのに時間がかかりました。ひたすら練習問題を解くことで何とか及第点は頂きました。
やはり大前学長が担当する科目である経営戦略関連の講義です。自分の仕事を含め、世の中で起こっている事に対しても、事実ベースで物事を考える癖がつきました。また、何事に対してもアンテナを高くし、知的好奇心を高めることができるようになりました。
これは実際にやってみるのと外から見ているだけでは全然異なるのですが、正直言うとものすごくハードです。生半可な気持ちでは卒業できないでしょう。
しかし、真剣に取り組めば、必ずリターンが返ってきます。通常の通学式の大学・大学院では、教授の授業を聴き、その授業の中でディスカッションがあるかないかです。しかし、BBT大学院では24時間ディスカッションが可能。また、文章としてディスカッション内容も残りますので、中途半端な発言はできません。調査し、その事実をベースに、発言内容を論理的に書き、ディスカッションを繰り返すことにより、自然と「最適解を導き出す力」が鍛えられ、知らぬ間に成長していました。AirCampusという遠隔教育のシステムがなければこういったディスカッションも難しかったと思います。
在学当時は、一ヶ月の半分は国内外の出張が入っていました。そのため、遠隔授業は非常に有効でした。出張がない時も帰りは夜遅くだったので、それからPCに向かうのは結構ハードでしたが、それでもついついディスカッションに夢中になり、未明になってしまうことがよくありました。
土日も基本的にBBT漬けの毎日でした。基本、楽しい二年間だったので苦痛に思うことはなかったです。正直言ってプライベートのバランスは取れていませんでした。在学中は、飲み会の付き合いも悪かったですし、ほとんど家族サービスをしてあげることができませんでした。本当に苦労をかけました。しかしその分、現在のプライベートはかなり充実しています。
テスト週間のタイムマネジメントです。そういった週にかぎって出張や社内での報告などが重なるものでした。
BBT大学院の最大のメリットは、働きながら学べることです。学んだことを即実践(仕事)に活かせました。また、教授陣も実践経験豊富な方達ですので、ただの勉強というよりも、とても現場に近い内容を学ぶことができたので現場への転用も容易でした。
サッカー日本代表監督の言葉にあるように、“(努力によって)成功は必ずしも約束されていないが、成長は約束されている”。その通りで、自分自身で成長を実感しています。成功したかはまだ「?」ですが・・・。
やはり現在の仕事を全うした後に、入学の動機となった経営戦略関連の仕事をやってみたいと思います。特にこれから競争が激しくなる新興国戦略に携わってみたいですね。最終的には、いつになるかはまだわかりませんが起業という夢も捨てていません。
迷っているなら是非入学をお勧めしたいです。自分がどう取り組むか次第ですが、絶対に後悔はしないと思います。知的好奇心にあふれる、色々な分野の専門家である同級生と教授陣とのディスカッションを通して揉まれることで、間違いなく成長ができます。私自身、入学当初と一年経過した後の論文を比べて、自分はこんなに成長したのかと感じたものです。是非、チャレンジしてみて下さい。