現在はITコンサルタントとして、主にIT部門のリスクマネージメントを専門領域としています。大学卒業後はSEとしてシステム開発に従事していましたが、グループ内の異動によりコンサル部門へ移り8年になります。当初、論理思考や問題解決力の基礎ができておらず、大いに悩みましたが、BBTの問題発見コースを知り、受講することでトンネルの出口が見えた思いでした。
コンサルティング部門に異動後、BBTの問題発見コースのおかげでなんとかスタートラインに立った感がありました。しかしその頃、クライアントである大企業の企画部門の方と話をしても相手からの話を聞く一方でまったく相手にされないことに自分の力の無さを痛感していました。SEとしてIT面しか知らない知識の偏りが問題であると感じました。そこで、彼らとせめて会話ができるようになるために経営全般を学び、実務の幅を広げられるMBAを取得しようと考えました。そして、BBT大学院へステップアップをすることを決意しました。
当時受講していた問題発見コースにより、自分自身が確実に成長した実感を得られたため、大学院を受けるならBBTしかない、と考えていました。実務のスキルアップを図りたいのでありアカデミックな勉強をしたい(学位が欲しい)のではないからです。その点、BBT大学院は実務に直結するコースが多く、自分の望みにぴったりでした。そのため、他のMBAコースは調査すらしていません。 また、仕事を続けながら勉強が続けられることも決め手でした。
現在の立場で最も縁が遠かった「コーポレート・ファイナンス」が一番難しく感じました。ただ、同級生に会社の取締役の方が居て、普段の会議で普通に飛び交う用語がたくさんある、と話されるの聞き、自分も使えるようになろうと奮起しました。
講義終了後に厚い参考書を片手に復習し、AirCampusに投稿。自分の投稿に同級生や、TA(ティーチングアシスタント)、はたまた教授までがレスをしてくれたときはとても嬉しく励みになります。また、時にはSkypeで繋がってる同級生(夜中に勉強していても大抵みんなオンになってる)と世間話をしながら自分を励まし勉強をしました。サイバーでありながら孤独感は逆に無かったのがBBT大学院の特徴であり、最強の強みだと思います。
在籍中は「企業再生論」で企業診断の方法を学び、大前学長の担当科目で行うオリジナルのケース・メソッド「RTOCS(Real Time Online Case Study)」への取り組みや企業調査をするときに大変役に立ちました。今でも新規顧客訪問時には有価証券報告書などから学んだ分析をやっています。
ただ、卒業して3年経った今思うのは、やはり大前学長の「新資本論」などの経済、経営の考え方を学べたのが大きいと感じています。選挙などで候補者のマニフェストなど見るときも本質的に重要なことを言ってるか否かを自分で考えるようになったり、ニュースで新しい政策が出てもこれは本質的か否かを考えるようになれたからです。また、それらをもっと考えるようになるために、哲学や科学、議論の仕組みなどにも興味が湧き、生涯学習を実践しています。
IT専門家という狭い領域にいた自分を広い世界に誘ってくれました。広い範囲でそれぞれ筋道の通った実業で培った各教授陣の英知を学ぶことができたのが大きいです。会社の中でも何か話がきても、この話はBBT大学院で学んだあの話と対比するとこうだ、などと考えることができるからです。仕事が慣れてきた30代のうちに、経済、経営に関して体系的に勉強することの重大さを身にしみて感じています。この経験が無い状態で、今の会社の中の自分の立場でいた場合に、どうなったか考えると寒気がするくらいです。
在学中はとにかく時間がありませんでした。まず自分にTVを見ない、マンガや雑誌を読まない、飲み会には必須なもの以外参加しない、土日の子どもと遊ぶ時間も半日だけにする、と制約をかけ時間を捻出しました。ただ、夜勉強すると疲れでどうしても眠くなり、講義を何回も聴きなおすことになりかえって効率が悪くなるため、眠いときは1時間寝て、また起きて勉強するなど工夫をしました。
一番辛かったのは、土日に子供が遊びたがるときに自分の部屋にこもって勉強することでした。そこは妻にも協力してもらいながら、時間を確保しました。家族の協力が一番助けになりました。
大学院2年目に下の子が産まれ、家の中が慌しくなっている時期に勉強を続けることが最も大変でした。ただでさえ、夜鳴きで寝不足気味であるのに加え、妻が下の子につきっきりになるため上の2歳児の面倒をみる必要があり、勉強の時間がなかなかとれません。妻が具合が悪くなったときは、ちょうど試験期間であったため、北海道から自分の母親に1週間東京に来てもらい子どもの面倒をみてもらいました。無事卒業できたときには、家族で喜びを分かち合え、本当に嬉しかったです。
BBT大学院で学んだことは会社の実務ではもちろんのこと、家族との関係、子育てにも大きな影響を受けました。まず会社ではマーケティングや組織論などはすぐに自身の仕事で使えるものであり、学んだフレームを思い出しながら活用しています。すぐに劇的な成果が出せる、というわけではないですが、使い続けていくうちに骨となり肉となるのだと思っています。
私生活において大きく影響を受けたのが子育てです。リーダーシップや人材関係の講義で学んだことから教育の重要性、とくに幼児教育の重要性を痛感しました。ちょうど卒業時に子供が2歳になっていたので、そこから幼児教育を勉強し、自分なりの教育方針をもって今も妻を助けながら子育てをしています。
仕事面では色々な分野の話がきても、問題解決や様々な実務の考え方を学んだので、どうにかなるだろうと臆せずに挑戦するようになったと思います。また、経営の目線を知ることで、自分の今の仕事の位置づけ、意味合いを俯瞰してみることができ、担当者同士の愚痴も、その意味合いなどを理解し話し合いをすることができるようなりました。
私生活では常に学ぶ姿勢が身につき、卒業後も幼児教育、科学、哲学、宗教などの分野に興味を持ち勉強を続けています。BBT大学院およびこれらの学びを通して、自分の考えや行動がどんどん深く広くなっていっていることを実感し、楽しい毎日です。
社会人としては、元々大学院に入学した理由であるクライアントと対等に話ができるようになる、という目標をまだまだ達成しているとは言いがたいため引き続き努力していきたいです。それが最終的に日本という国を良くしていくことに繋がれば、と考えています。
個人としては、昔から論語の従心(七十にして心の欲する所に従ひて矩を踰えず)のようになりたいと漠然と考えていました。BBT大学院を卒業して日々勉強を続けているうちに、学び、自分を高めていくということを実感し、このような積み重ねが従心への道なのだとおぼろげに感じています。学長も話されているように生涯学習を実践していきたいです。
皆さんがもし30代であるならば、迷わずにBBT大学院の門を叩かれることを推奨します。大前学長も「 35歳以降は、自分で目標を掲げ、目線を上げて、更に高い次元に向かって努力するということを、意識的かつ強制的にやらないかぎり知的進歩がない」と話されています。今ならこの言葉がよく理解できます。
がむしゃらに会社の中だけで頑張っていても成長実感は湧きません。幅広い体系的な知識はやはり自身を成長させるには必要不可欠なものであると思います。もちろん、20代でも40代以上でも思い立ったときが学ぶ時期、ですのでお勧めです。