大学卒業後、電力会社に就職しましたが、2001年の秋に退職し、家業でもある現在の建設資材関連会社に入りました。
現在は、専務取締役としてグループ会社(4社)のマネジメントを行っています。
また、当業界は協同組合を通じた販売活動を行っているのですが、組合内での各種委員会等も担当しています。特に、最近では、北陸新幹線の延伸工事を間近に控えており、準備対策を重点的に行っております。
余談ではありますが、高校時代よりボート競技に打ち込み、2000年シドニー五輪に出場しました。
2006年に大前経営塾、2008年にアタッカーズビジネススクールを受講したのですが、実際に経営に携わる中で、もっと体系的に経営を学びたいと思いました。私は実際に経営に携わる立場ですので、MBAを取得することで昇進や転職に結びつくことはありません。そのため、入学前は随分と迷い、悩みました。
しかし、新規事業を画策する中で、やはり自分自身の中で足りない部分が多々あることを痛感しました。入学説明会にも参加し、非常に厳しい道程だと感じましたが、30代半ば(入学当時)という年齢ならば、無理も出来るだろう…?と考え、決意しました。
私は石川県に在住しており、首都圏を中心に存在するビジネススクールに通うということが、仕事との兼ね合いも含めて不可能であると考えました。インターネットを介したBBT大学院であれば、遠隔地であっても受講できると判断し、BBT大学院に決めました。また、学長である大前研一さんの存在も大きかったです。
私の場合、「組織行動論」や「組織と経営」のように、組織に関する科目が苦手でした。というのも、私の会社は総勢20名程度の組織であり、社内の組織体制が今一つ明確にされていません。そのため、組織に関するテーマである、「責任と権限」や「ミドルマネジメント」、「モチベーションの管理」といった内容を実体験をベースに議論することに苦労しました。
しかし、AirCampus上では、そういった環境面の実態を正直に公表することで、クラスメイトや、教授、TA(Teaching Assistant)の方々からのご意見を多数得ることができたと思います。おかげで、実体験を超えた知識や考え方も身につけることができました。
齋藤先生の「問題発見思考」です。長丁場であり、中間試験、最終試験はもちろんのこと、スクーリングやグループワークもあり、非常にタフな科目でした。しかし、1講義のテーマが明確であり、齋藤先生の絶妙な語り口により、すっかり問題解決の虜になってしまいました。
日々、見聞きしているニュース等に対しても、全てを鵜呑みにするのではなく、常に自分の頭で徹底的に考える習慣が身についたと思います。また、本質的問題を見極めてから、解決策を導き出すというステップも、少しずつではありますが、身についてきていることを実感しています。
インターネットを介したサイバー授業、サイバーディスカッションが中心なのですが、2年間の在籍期間を通じて、非常に強い絆ができたと感じています。
サイバーディスカッションは発言履歴が残るため、口頭でのディスカッション以上に発言の中身に気を配ることになります。そのため、曖昧な発言が抑えられ、非常に中身の濃い充実した議論を展開することができたのではないでしょうか。
AirCampusでのディスカッションでは、お互いに相手の人物像を想像したりするわけですが、数か月間経った後、初めてスクーリングで顔を合わせると、イメージと合致していたり、そうでなかったり…と、これも楽しい経験の一つでした。
とにかく隙間時間の有効活用を徹底しました。毎週提出が義務付けられているRTOCS(Real Time Online Case Study)があるため、AirCampusから離れると気持ちが落ち着きませんでした。そのため、在籍した2年間は、ほぼ毎日PCを持参し、隙間時間があれば書き込んだり、講義を受講したりしていました。ちょっと辛かったのは、家族旅行の際もPC持参だったことです。旅行中、家族が寝た後、一人で夜中にRTOCSを仕上げることもありました。
グループワークが難しかったです。AirCampusだけだと、どうしても個々のアクセス時間がずれてしまい、共同で作業しづらいケースがありました。そのため、Skypeを活用したミーティングも実施しました。なお、クラスでBBT外のマーケティングコンテストにもチャレンジしたのですが、この時もSkypeを活用しました。AirCampusとSkypeを駆使し、深夜まで議論したことを覚えています。その時は、北海道、広島、ベトナム、石川というバラバラの居住地に居ながら、プレゼン資料をまとめ上げました。苦労しましたが、良い思い出の一つです。
私の場合、やはり問題発見&解決の考え方が実務に役立っています。経営に携わる中、毎日新しい問題、課題と向き合うことになるわけですが、常に本質的問題は何か?を見極めてから解決への手順を導き出すという、一連の考え方が習慣となりました。テーマや論点を絞り込み、優先順位や代替案を考えるステップにより、無駄な会議やミーティングもなくなったと思います。
非常に過酷な時間でしたが、やり遂げた自信が今の自分を支えています。主にスポーツ界で育ってきた私にとって、MBAは非常に高いハードルだと思いましたが、人生を変える覚悟で臨みました。過酷なカリキュラムにも逃げずに、手を抜かずに立ち向かったおかげで、大きな自信になっていることを実感します。また、卒業研究では、大前学長に最終プレゼンを行いました。おかげで、人前で話したり、意見(時には反論)を述べることに抵抗感がなくなりました。あれ以上の緊張感、重圧感は、後にも先にもあまりないだろうと思います(笑)。
まずは新規事業を軌道に乗せ、新しい事業の柱へと成長させていきたいと思っています。また、我が国は、特に東日本大震災以降、様々な価値観の変化が起こりつつあると思います。そうした新しい時代の新しい価値観に敏感になり、世の中が求める本当の価値は何か?を常に模索しながら、企業のあるべき姿を追求していきたいと考えています。BBT大学院では、考え方やスキルを徹底的に訓練し、学びました。加えて、私がかつてスポーツで鍛えてきた体力と精神力を総動員させ、理想とする企業を作り上げたいと思います。
BBT大学院では答えのない時代を切り拓いていくための大きな武器を数多く得ることができたと感じています。論理的思考や問題解決力、構想力、財務・マーケティングの知識等々。しかし、何よりも大きな力となったのは、共に学び合った同志をはじめとする「知のネットワーク」だと思います。
人生を変えるためにBBT大学院の門を叩いた私ですが、2年間で大変貴重な人脈を築くことができました。主体的に学ぶ意志さえあれば、BBTから得られるパワーは無限大だと実感しています。是非ともチャレンジして欲しいと思います。