BBT大学院を卒業した後、数年日本で勤務してインドに来ました。現在食品を中心とした会社を経営しています。会社をスタートさせた当初はインド独特の商習慣で戸惑うことがありましたが、最近は慣れてきました。私は、オリの外から猛獣(インド)を見るよりも中に入って見る方を選択したため、その分大変な反面、いろいろな体験ができています。最近は英語が共通言語になっていますので、外国でも日本と同じで仕事がしやすくなったと感じてきています。私は『やらないで(行動しないで)、後であの時やればよかったと後悔するよりもやって失敗しても、やった方がいい』と考えています。今後も大胆な発想をしつつも慎重な行動をして、世界の変化を肌で感じてゆこうと思っております。
MBAをとれば得になるという発想はありませんでした。数回のアジア勤務で得た実感を学問的体系の中に当てはめた場合にどのような位置づけになるのかということをBBT大学院を通じて確認してみたいと思ったため入学しました。実際、MBAをとったからといってそれがビジネスに有利になったり、不利になったりすることはありません。MBAという看板に頼らずに自分自身を信頼して事に当たらなければいけないということを教えてくれたという意味でBBT大学院に感謝しております。
BBT大学院は、他の大学院と違ってほとんどの教授が実際にビジネスをしており、海外ビジネスについても深い経験と知識があることが決定の第一要因でした。またインターネットを通じて時間を有効に使いながら社会経験豊富な学生同士とも(中途半端でなく)真剣に議論できると思い、BBT大学院入学を決めました。
自分とは違う業界の科目には非常に戸惑いました。具体的にはパトリシア教授のIBM関係の講義でしたが、最初はついてゆくのがやっとでした。しかし、ギガビートに落として通勤時間やちょっとした時間があった時に何度も視聴し、インターネットで調べたりすることで、逆にだんだんと興味を持つようになってゆきました。最後の頃など、レポートを書くのが楽しかった。
私は、リッパート教授の世界の中小企業論Hidden Championsの授業が非常にタメになりました。それまでは、中小企業の領域は自分とは違うと思っていましたが、授業を聴いていてだんだんと自分も中小零細企業の世界に飛び込んでみたいなあと思うようになってゆきました。多分、教授の授業が、インドで起業するきっかけを作ってくれたと思っております。
ありきたりな言葉ですが非常にいい内容でした。自分がそれまでに経験してきたこと(会社人生)がなんて薄っぺらなものだったかということを客観的に知らしめてくれ、これではいけない、もう少し奮闘努力をしなければいけないと思わせてくれたことが、最大の果実だと思っております。
このような悩みを持つ人は余裕がある人だと思います。私の場合は、授業に追われていましたので仕事がらみでの夜の付き合いは極端に減らしました。プライベートでは夕食が終わると別の部屋に行って寝るまで机に向かっていました。家族はそれに対してあまり文句を言わなくなりました。夕食後だらだらと時間を過ごすよりもいいと思ったからだと思います。家族とは夏、海外に行ってレンタカーを運転しながらいろいろなところを1~2週間回って、(子供には)いろいろ歴史を教えるようにしましたので結果的には、それでカバーできたと思っています。
自分でやりたいと思って入学したBBT大学院ですから、苦労したとは思っていません。もちろん時間的な制約は非常に厳しかったですが、それはどんな大学院でも同様だと思います。
私の頭の中では、少し勇気がいるなあと思っていたインドというマーケットに飛び込ませてくれたことが学びの最大の収穫です。またエキスパートから見たら小生の英語はブロークンそのものですが、英語というグローバル言語をBBT大学院でしっかり学んだため、今はそれを道具として実践に使っています。
自分が会社の中で置かれている立場に安住していては、60歳の定年後に何にもできなくなる(動けなくなる)ぞという恐怖感をBBT大学院は、与えてくれました。やるなら今しかないという気持ちの変化をBBT大学院は与えてくれました。
人生は、時間、お金、人間関係などいろいろな制約条件の中において自分というものを最大化することだと思っています。しかし、やりたいと思っていることがはっきりしていたら制約条件を所与のものとしてとらえるのではなく、その条件を自分の意志に沿って変えることができます。私の今の夢は、現在いるインドという地域において日本および日本人の存在感を示すことです。難しいと思いますが、夢や目標は大きく持とうと思っています。
『歯を食いしばってでも続けろ。あきらめるな(Grit your teeth! Keep on going! Never give up!)』が入学時に学長から言われた一言でした。私はこれを(マラソンレースと同じで)BBT大学院という集団についてゆき振り落とされなければどうにかなると理解しました。グローバリゼーション専攻一期生でしたので自分の英語力には常に心配しました。しかし、ビジネス英語は外交英語とは違うので、通じればいいのです。下手でも構いません。『我もブロークンイングリッシュなり、彼もブロークンなり』と思って劣等感を持たないで、自分の言いたいことを体全体で表現すればいいのです。BBT大学院では自分の英語力に悩む時間がないほど英語オンリーの授業が次から次へと出てきますので、2年後は誰にも議論に負けないくらい英語力がアップすると思います。心配いりません。