コンシューマ向け計測機器の国内中小メーカーで、流通ベンダー、卸事業者やバイヤーなどを相手に営業をしています。 自社はこだわりの強い製品で、競合の少ないニッチ市場で優位性を築いてきたのですが、昨今は商品のコモディティ化で価格競争激化となり、業績も頭打ちとなっている状況の中、新たな柱となる新規事業などを立ち上げる必要性を感じるようになりました。BBTとの関わりは大学院入学の2年前に、オープンカレッジで問題解決コースで学んだことがきっかけで、通算4年間エアキャンパスで学んでいました。
かつてはニッチな市場を相手に安定した商売を継続してきた自社ですが、消費者の動向が劇的に変化し、まさに大前学長のおっしゃる、「デジタルディスラプション」で、いつ業界ごと突然死してもおかしくない段階に入ったという危機感を持っていました。そのような激動の時代に、個人としてのスキルアップはもちろん、今の自社の在り方を変えるくらいの新しい事業を生み出せるような考え方、リーダーシップを身につける必要性を日増しに強く感じるようになりました。また、MBAの学びに入る前から、BBTオープンカレッジの問題解決コースを2年間経験して自分なりの手応えを感じ、この方向でもっと自分を成長させる学びを探していたこともありました。
大学院入学前からオープンカレッジの問題解決コースで2年間学び、AirCampusのいつでもどこでも勉強できる仕組が自分に合っていると感じていました。また度々BBT関連の懇親会に出席し、大学院生とも話す機会があり、社会人大学院に興味を持つようになりました。当時はまさか自分がMBAの学びに挑戦することになるとは思いませんでしたが、問題解決コース修了から、大学院の単位認定制度で、単位認定を受け、自分でもやれるという感触を持ちました。 また教育訓練給付金制度も家族の協力を得る追い風となり、急転直下の入学決断となりました。会社以外の時間を学習に充てるという習慣を継続したかったので、どうせなら一番きついことで自分の成長キャパの最大限に挑戦しようと思いました。BBT大学院は机上の学問を超え、実ビジネスでどこでも稼ぐ力を身につけられる、という考え方も非常に共感できました。
中小企業にいると、組織論や人材マネジメントのような考え方や取り組みが普段実感できていなかったので、知らないことも多く、最初は戸惑いました。
しかし取り組んでいくうちに、自分が仕事で感じていた会社への不満や、やりがいなどの達成感がどういった仕組みで起きるのかを体系的に理解することができました。また、講義はもちろんのこと、クラスメイトの発言にある組織運営の悩みや事例もとても参考になり、組織全体として成長しながら仕事をすることの重要性を学びました。そして講義で学んだことの中で自分の勤務先職場に合うと思える仕組やルールを社内提案したり、問題提起するなどして、実践的に学ぶことが出来たので、事前知識が無い分野だからこそ、多くのことを吸収でき、大きな学びを得ました。
『問題解決思考』や『イノベーション』、『起業論』など、興奮してのめり込みながら学習できた科目が多かったので、1つに絞るのは難しいのですが、やはりBBT大学院といえば、「RTOCS(Real Time Online Case Study)」になると思います。
他の全ての科目で学んだことを、あらゆる形で応用できるのもRTOCSですし、全科目の集大成として全力であたり、考え抜かないと、なかなか納得できる結論までたどり着けません。また毎週バラエティーに富んだ企業や自治体、国のトップとして、考え抜く一連の作業は、非常に奥が深く、卒業してもまだまだ学び尽くした気がしていません。脳に汗をかくような感覚できついことは確かですが、実ビジネスだったら大きなリスクが伴うような経営判断を疑似的に体験することができ、いくらでも失敗できる場なので、積極的に楽しんだ者勝ちという部分もあるような気がします。卒業後も学びを継続していくつもりです。
いつでもどこでも学べる代わりに、発言数やアウトプットを重要視しているので、「きつかった」が一番です。しかし、きつい中にも実ビジネスで活躍されている、錚々たる教授陣の講義自体がとても面白く、楽しく前のめりになって学習できる授業が多かったです。また、クラスメイトも優秀な人ばかりで、ある種の緊張感を持ちながらも、知らないことは詳しい人から聞いて、新しい知識や考え方に触れる楽しさ、切磋琢磨しながら集団知を高めていき、その中で自分も成長していると実感できるのは、きつくても長続きできた理由だと思います。
はっきり言って、うまくバランスできたと思いません。完璧主義を捨てて、短期集中でこの2年間は学びの時間を最優先したかったので、時間確保の為に仕事では生産性を上げることに努力しました。今までの半分の時間で企画書を仕上げようとか、TPOで、どの手段が最も早く問題を解決できるかを考えながら仕事時間の短縮を意識しました。
また、プライベートについては、どうしても多くを犠牲にしてしまい、小学生の子供2人と妻には週末は退屈な思いをさせてしまいましたし、友人や同僚との飲み会はだいぶお断りさせて頂きました。家族には頭が上がりませんが、2年間学習に集中した後は、仕事で活躍することで家族を幸せにするという目的のための学びでもあったので、これから少しずつ恩返ししていきます。
睡眠時間と集中力のバランスや、大好きな科目と苦手な科目のバランスなど、時間配分に関するバランス調整が難しかったです。どう効率よくやっても、やるべき事は次から次へと降ってくるような感覚でしたので、完璧主義で隅々までじっくりとやるよりは、走りながら考えるような部分が必要です。好きな科目にずっと取り組み続けたいけれど、苦手な科目こそ理解する為の時間が必要であったりと、バランス配分がうまくできず、多くのジレンマを抱えていました。また集中力を欠いてしまうと、頭に入ってきませんので、気力、体力の重要性も痛感しました。身体を壊す前に休む勇気というか、健康面でのケアも重要だと感じます。そういった自己管理のやり方も含めて学びの収穫となっています。
朝礼などで話す機会があれば、自社の抱える問題点などを問題提起したり、会議でも自信を持って発言できるようになり、あらゆることに当事者意識を持って首を突っ込んで参加するようになりました。また以前は経営陣の話を鵜呑みにする傾向があったのですが、今は誰が言ったかよりも何を言ったかを冷静に聴けるようになり、疑問点があれば必要な質問を通じて別の可能性を示唆するような、議論する力も少しずつですが身についてきたと感じます。実務能力としても学習時間捻出の為に、顧客への提案資料を作成するのが早くなるなど、仕事の生産性が向上しました。また卒業研究で論文をまとめた新規事業をメインに、様々な社内提案をして、あらゆる側面から会社を良くしようと自分のできることに取組んでいます。提案により新たに戦略会議を新設し、議長をやらせてもらっています。
テクニカルな知識や情報も多くの学びがありましたが、大きな変化としては、考え方の変化が大きく、自分の習慣にも影響を及ぼしていると思います。 ビジネスにおいては、できるだけ自分の思い込みを排除して、事実から論理的に考えることを重視できるようになったと思います。
また、生涯を通して自分の成長を追い求め、学び続けるというライフタイム・エンパワーメントのスタンスも自分にとってとても重要な影響をもたらしていると思います。 それと粘り強さも身についたのではないかと感じます。最初は自分でもそこまでできる訳がないと感じていた課題を、極限まで追い込まれた状態で、そこからあともう少し進む勇気、粘り強さで乗り越える経験は、実際の仕事の中でもそうそう出来る経験ではなく、とても自信につながった気がしています。
自社は小さな会社ですが、まずは卒業研究のテーマでもあった、自社で始める新規事業を立上げ、これを成長軌道に乗せるところまでやり抜きたいです。更にBBT大学院で学んだそれぞれの科目の全てを活かして、会社を良くする影響力を発揮していきます。そして、学んだことを活かして、いずれは経営者をやってみたいと思っています。
クラスメイトは本当に世界中の様々なバックボーンを持つ方々で、多様性に富んでおり、優秀な人のレベルはとても高いです。自分のように狭い世界にいると出会えなかっただろう人とディスカッションでき、実ビジネスでは出来ない失敗も、AirCampusなら恥もかき捨てで、全て糧にできます。
私のような中小企業の社員も、1つの仕事、1つの事業に一生頼りきることは難しい激動の時代になりました。 逆に、SNSなど個人の発信力が大きな力を持つ時代でもあり、やり方次第では中小企業でも個人でも新しい事業をどんどん生み出すことが可能な世の中になっています。だからこそ、変化をチャンスと捉えて世の中にまだ無い新しいことをやってみたい人はもちろん、かつての自分のようにMBAなどとは縁も無いと思っている人、40歳過ぎても自分の将来にまだ期待して成長したいと考える人にも、どんな人にもそれぞれの成長が実感できると思います。