入社当時はイギリスで開発された原料を日本で製品開発しマーケティングに従事していました。そこで取引していたパートナー会社が倒産し経営の大切さを知ることになりました。その後は日本の素材をアパレル会社に販売するうちに、製品製造も依頼されるようになり、更には小売から直接製品を受注するようになりました。当時、デザイナーは一人もいませんでしたが、デザイナーを募集しOEM、ODMの業態をスタートさせました。現在まで数年で取引先小売の躍進や外資の日本進出、店舗拡大し求められる機能や役割が変化しつつあります。現状は主に素材開発、営業、貿易、ロジスティックス、生産背景作りなどに携わっています。
当時は社内最大のセクションの課長職で、毎週末出勤するような状況でした。管理職といってもプレイングマネージャーであり、自分の力では余るほどの仕事と管理量だったと思います。それでも必死にやっていました。しかし、人事異動をきっかけに、規模は3分の1の若手ばかりのセクションに異動になり、商圏も売り上げも無くなりましたが時間ができました。そこで、これまで考えることの重要性は感じていたものの、できていなかった論理的、体系的なビジネスの総括をしようと思い立ちMBAを取得することに決めました。
約15年ほど前のことです。マーケティングパートナー会社の倒産をきかっけに、自分の売り上げはゼロ、債権は未回収、その会社の多くの社員は途方に暮れてしまったという経験があります。経営の「け」の字も意識していなかった私はその大切さに気づき、手に取ったのが大前学長の書かれた「異端者の時代」という書籍です。以後、大前学長の書籍は全て読んで、大前研一通信や電子町内会BBT757などの会員になりました。それらを通じて「戦略3Cを生んだ」「世界のグールーに選ばれている」「マハティール大統領や中曽根首相のアドバイザー」であることに驚き、電子町内会では市井から現実の変化をいち早くキャッチしている場面を目の当たりにしてきました。パーソン・スペシフィックの時代です。企業参謀は初版から数十年経った今でも世界のビジネススクールの教本になっており、戦略を教科にした張本人から直接学びを受けられるのはBBT大学院以外にありません。
『コーポレート・ファイナンス』や『アカウンティング』は普段聞き慣れない言葉や数式が出てきますので、それに慣れるまで時間がかかりました。科目の履修生には財務部の方がいらっしゃって、多くの質問に丁寧に教えてくださいましたので乗り切れたと思います。また、講義は繰り返し視聴できますので、分からない部分は繰り返し見ることによって理解が深まりました。
振り返るとどの科目も大変タメになりました。どれが?と問われれば『現代の経営戦略』と『イノベーション』です。『現代の経営戦略』は80年代の日本を取り巻く環境に対する洞察を、現代の経営戦略に影響を及ぼす6要素を自ら考え提示することから始まりました。成長、景気、資源、国際、雇用、技術。チャートを見ると、改めて激変の時代であることに気付かされます。現状認識をした上で現代のテーマである地域、IOT、FINTECH、民泊などの講義や議論が続き、変化の連続が常態であることに気づきました。『イノベーション』は学長の秘伝である「0から1への発想術」を直で学ぶことができ、過去の数々のブレークスルーのパターンを伝授していただけます。大前学長フリークにはたまりませんね!
これまで、学校というと「良い成績をとる」「卒業する」ことを目標にしていたと思います。BBT大学院の教育はビジネスで通用されている教授陣が教えてくださいますので「もっと教えて欲しい。」と思うことが多かったです。大前学長は勿論のこと、『起業論』の松本教授や『企業再生論』の余語先生の超リアルなお話と課題は未だに思い出します。教科ごとの各課題に対して、講義を視聴しクラスメイト+TA(ティーチングアシスタント:OBが議論の補助、補足、軌道修正をしてくださいます。)が活発にAirCampusで議論します。BBT大学院では「集合知」「集団IQ」の優位性を認識しました。活発な議論はクロスファータリゼーションと言われ(養分の掛け合いでお互いが大きく成長する意味)、実際に活発な議論を進めると、一人の脳では到達できない結論に達したり、とても多くの気づきを体験します。
当時、高校生の子供が二人いてこれからお金がかかり、仕事も忙しく帰宅が夜遅い状況でしたので、相談もせず勝手に入学を決めました。ですので最初は「何してんの?」的な感じでした。入学当初は自室にて朝夜問わず篭っていましたが、家族にはその学びの重要性や最新ニュースへの驚きは伝わりません。そこで、学びの大切さやBBT大学院の科目の内容の良さを少しでも共有しようと、ダイニングテーブルにPCを置いて、RTOCSの課題は「今週のお題は◯◯だよ」「Airbnbって知ってる?」「この先生、有名な◯◯の社長だったんだよ」「人の2倍学ぶと年収が10倍になるって本当だと思う?」など、普段の会話にしたら家族が興味を持つようになりました。更には毎週のRTOCS提出のためにダイニングで学習しそのまま寝てしまうことが多く、傍目にも「がんばっているね。」と理解してもらえたと思います。
科目ごとに学習する時間を決めスケジュールを組むまではできますが、実際に実行となると時間の確保や体調維持が思うようにいかず苦労しました。仕事や接待で夜遅くなると1日の予定、翌日朝の時間確保が難しくなり、週末に挽回するパターンが多かったように思います。おつきあいの飲み会は極力かわすようになりました。
職場は学びの実践の宝庫です。問題発見で学んだ「本質的課題の抽出」は様々な場面で実践できます。課題の「裏返しの取り組み」対応だけでなく、事業の成長機会の発見のための「ターゲットセグメントの見極め」「BC強化」「事業ドメインの拡大」の視点は学ばずしては生涯気づかなかったと思える技術です。問題発見・解決の講義で学んだおかげで、アンケート調査なども躊躇なくするようになり、ファクト集め、分析、課題抽出、それらの技術をRTOCS(Real Time Online Case Study)で毎週必死に駆使することで、すでに仕事における「習慣」になっていることに気づきます。課題抽出のあとの解決のための戦略オプションを検討することにおいては、100以上のRTOCSの事例、ビジネス全般を網羅する講義、『イノベーション』で学んだアイデア出しをし、論理的に優先順位をつけ検討することが当たり前にできるようになりました。
論理思考、イノベーション、企業再生手法などを学び、自ら情報収集・分析し課題を見つけ、問題解決の方向性を出す癖がついた。起業志望であったが、多くの仲間と話すうち自社でもまだできることがないか?と考えるようになりました。RTOCSで様々な業界を深く調べることで、ビジネスのヒントも多く得、チャンスを発見でき、まずはできる範囲でチャレンジ、実践するようになりました。
学びを継続し「考え」「実践する」人になることで、多くの仲間に出会い、稼ぎ、社会に貢献することです。BBT大学院の建学の精神には「知的創造を礎に、国際的視野と開拓者精神を持ち、先駆的指導者たらん人格を涵養し、世界社会に貢献するを以って建学の精神とする」とあり「知のネットワークは人の可能性を無限に伸ばす」とあります。この精神に則り夢を語り実現できる人になりたいと思います。
MBAを取得しようと思い立っても学習する「時間」の確保は最大の悩みといって良いでしょう。BBT大学院なら独自で開発されたAC(エアーキャンパス)で講義の受講、認証、繰り返し視聴がスマホでできます。従って通勤や昼休み、待ち時間などの「隙間時間」を最大限活用できる「ロケーションフリーな学校」です。とはいえ、要所ではスクーリングという実際に集まって講義する場面もあり、同期とは自然と飲み会が開催され交流が深まりました。学長は「人の2倍考える人間は10倍の収入を得る。3倍考える人は100倍稼ぐことができる。そして10倍考える人間は時価総額1兆円企業の創業者になれる可能性もある。」と語られております。私は卒業しましたがこの「ロケーションフリー」な学習環境を継続して活用し「考えつづける」人間になろうと思っています。