BBT大学院を卒業後、在学中のクラスメートからの推薦が縁で、現在は自動車部品メーカーに転職して、経営企画部に所属しています。グローバル競争の激しい業界ですが、課題の多さや多忙さも楽しみながらの毎日となりました。国内外の企業との提携交渉、M&A用の企業分析と対応方針の立案、海外工場の立ち上げなど、コーポレートマターの案件や部門跨りの案件をよく担当しています。例えそれが、これまでにやったことのないミッションであっても、物怖じせずに前向きに取り組むことができるのは、BBT大学院で鍛錬した日々があってのことだと自負しています。
大手都市銀行に入社後、系列の総合研究所のシステム部門に移籍したのですが、生粋のシステムエンジニアというわけでもなかったことから、その後のキャリアプランに迷いを感じていました。また、それまでの自分のキャリアだけでは、外の世界に通用するほどのものでないのでは、とも懸念していました。そこでまずは、体系的な経営学を一度しっかりと身につけたいと考え、MBAを志望するようになりました。ちょうどそのとき、経営戦略と人材育成の第一人者である大前さんが、時間と場所の制約にとらわれないBBT大学院を創設されたことを知りました。その新聞広告を見たとき「これだ!」と体の中を電気が走った感覚を今でも鮮明に覚えています。
時間と場所の制約がないということ。
MBAを取得するための、学費がリーズナブルであること。
教授陣には実業界で活躍されている方が多く、カリキュラムが実用的で体系的であること。
大前さんの指導が受けられるということ。
無意識で苦手なものもあったかもしれませんが、正直あまり覚えていません。 勉強は楽しいものである、ということを久々に思い出したような気がしました。 仮に苦手なものでも、悪戦苦闘しているのは自分一人ではなく、クラスメートも同様だと言う気持ちが退路を断ちますし、あきらめずに前進を続ければ、必ず前方突破できるものです。(笑)
大前学長が担当する科目で取り組むオリジナルのケース・メソッドである「RTOCS(Real Time Online Case Study)」と「問題発見&問題解決」の講座で、甲乙つけがたいツートップです。
「RTOCS」は、いつもの自分とは違う立場の当事者になったつもりで、短い1週間で、現在進行形のビジネスの謎解きを行うものですが、起・承・転・結の「転」を知る醍醐味は、言葉では言い表せません。また、このトレーニングは、異業種との接触においても、物怖じしなくなる効果もあると思います。
「問題発見&問題解決」は、才能ではなく、トレーニングで習得できるスキルでもあり、その実用性の高さに驚かされると思います。思考の発散と収束を繰り返すときも、今どういう状態で、何のために分析や考察をしているのかがわかるので、道に迷うことが減ってくるような実感です。これを習得する前後で、仕事上のアウトプットがガラリと変わってくることに間違いありません。
大学院から提供されるカリキュラムに良いものがそろっている、というのはもちろんのことですが、勉強する環境やツールの提供とセットになっているのがポイントだと思います。これらの提供されるベースの上に、受講生が自分たちで作り出すものとして、クラスの雰囲気やムードというものがあります。この切磋琢磨の精神が、勉強を持続する大きな原動力のひとつになるとは、受講してから気づいたことでした。
これが遠隔型教育の弱点というか、大きな難しさですね。(苦笑)
仕事については、時間を捻出するために密度を高め、何となくの残業も無くすようにしました。家族については、だいぶ迷惑もかけたと思います。通学型の方が、不在時間がハッキリしているのでわかりやすいでしょう。遠隔型の方は、家にいながらPCに向かい合う時間が増えて、家族サービスを疎かにしてしまうのですから。時々、家族には平謝りすることになりましたが、意識して勉強をするように、意識して家族サービスを強化することも大事だと思っています。卒業まで応援してくれた家族には感謝で頭が上がりません。卒業時にクラス文集で、「家族からのメッセージ」というコーナーを作ったのですが、クラスメートの皆さんも本当にご苦労されていらっしゃるようでした。
前述したことと重なりますが、家族(プライベート)とのバランスだと思います。社会人である前に、一個人として家庭人であったりするわけで、自分個人で完結しないところへの配慮は、いくらやってもやり過ぎではないぐらいのことかもしれません。家族に応援してもらって成り立っていることという意識は、勉強もダラダラやるものではない、というプレッシャーに転換しなければならないのだと思います。卒業してから、在学中はもっともっと家族サービスすべきだったと今になって思います。(苦笑)
社会人になってから勉強をする「習慣」がついたことは、まず大きなベースになると思います。また、実務としては、課題に対する分析の速度と精度、成果のクオリティ、そしてただの評論家どまりではなく、自ら積極的に課題の解決に取り組むマインドとアクションという一連の流れが、全てリンクして活きていると実感しています。おかげで社内では、国内外の企業との提携交渉、M&A用の企業分析と対応方針の立案、海外工場の立ち上げなど、コーポレートマターの案件や部門跨りの案件など、他部門の先輩や上司などベテランの方からも直接相談をいただく機会が増えつつあり、中途入社の人間としては光栄にも思っています。
抽象的には、ニュースの一事象を見て、少し先のことを考えるようになりました。一度BBT大学院で触れた話題は、自分の実務ではなくても、親近感を持ってニュースを追いかけるようになりました。不透明な環境や、やったことのない仕事を恐れず、むしろそれを喜んで楽しむようになりました。
具体的には、当時在籍していた会社のプロジェクトで、途中参加で任せられた仕事をやり遂げることができました。その後、在学時のクラスメートからの推薦で、今の会社に転職することになりました。同時期に、私ともう一人クラスメートが同じ会社に転職したのですが、二人とも新参者ながらも、貴重なミッションを預けられて、それに応えようと励まし合いながら奮闘しています。私は、前職ではドメスティック色の強い仕事をしていましたが、現職では、海外出張も頻繁にこなしています。
ふと考えると、MBAを取ったから人生が変わるわけではありません。MBAという称号を求めることは、スタート時の理由の一つだったかもしれませんが、卒業してみると、鍛錬の道場とも言うべきBBT大学院での勉強をやり遂げたこと自体への自負心という、もっと大きなものを獲得していることがわかりました。
現在の勤務先は、日系の自動車部品メーカーですので、厳しいグローバル競争を勝ち残る会社にするようにまずは貢献したいと思います。そして、自社に貢献することを通じて、業界や社会に貢献したいと思っています。BBT大学院で学んだことを後進の指導にも活かしつつ、いずれは、海外拠点責任者の役割を担えるようになり、その海外の国や地域にも貢献できるようになりたいと考えています。
特に、今まで自分が本当に実践的な勉強、体系的な勉強をしていなかったのではないか、これからの社会人としてスキルが不足しているのではないか、と思う方には特にオススメします。勉強としては決して楽(ラク)ではないかもしれませんが、楽しいと感じられることも非常に多く、本気でやれば人生観が変わると言っても過言ではありません。年代も業種も居住地も広くバラエティに富んだクラスメートたちとは、戦友としての強固なつながりができますし、切磋琢磨の刺激と励まし合いが気持ちの支えにもなるでしょう。この付き合いは卒業後も続きますし、さらには違う卒業期のクラスメートとの人脈も増えていくことでしょう。きっとこれは新しい自分の宝物になると思います。