人事系のコンサルティングを行っています。主たるクライアントは医療機関であり、人事制度全般の改定や人材育成・各種研修などのサービスを提供しています。最近では、M&A時におけるデューデリジェンスやその後のPMIなどのサービス提供が増えてきています。
同じコンサルタントとして、大前学長から直接学びたいという思いは以前から持っていました。自身の業務を、ある程度コントロールできるようなポジションになったこともあり、思いきって決断したことがきっかけです。MBAということにはあまりこだわりはもっていません。
過去に、幾つかの大学でMBAコースの科目履修を行いましたが、クラスメンバーの当たり外れにより、学びが全く異なることに疑問を感じていました。また、講師も日常業務の片手間でやっている感じがして、教材、スライドも適当に作ったと思われるものが多くあり嫌気がさしていました。
昔からBBTのビジネスコンテンツの視聴やLTE(問題解決力トレーニングプログラム)でお世話になっていたので、全国から優秀人材が集まることもわかっていたし、資料も綺麗で見事なものが多いのもわかっていたので、やっぱりここしかないなと思い選択しました。
お金系の科目については、監査法人に勤務しながら苦手だったのですが、周囲に会計士がたくさんいるので、部下の会計士をつかまえて別途レクチャーをしてもらったり、疑問を解消して学ぶようにしました。ちなみに、その部下は違う学校で大学院に通っていたので、見返りとして人的資源管理のレクチャーをしました。
『イノベーション』については、これまで発想したことがなかったものばかりで、全然思いつかずに難しいと感じました。克服できたとは思いませんが、ACで発言するネタはないかとひたすら何かしらの情報を探していた記憶があります。
毎週出されるRTOCS(リアルタイム・オンライン・ケース・スタディ)は正直苦痛でした。日頃ヤフーニュースばかり見ている私が、業界や興味のある分野とは異なるものについてあれだけ情報収集したことはこれまでにはない体験でした。何かしらネット検索すれば、実はかなりの情報を得ることができるということを知ったことは新たな発見でした。また、思考面においても、分析的な左脳を使う思考と、分析が終わった後の発散させる際の右脳を使う思考とにフェーズを分けて考えることを体感できたことは大きな収穫だったと思います。自分自身の感覚として理解しながら実践できるようになり、右脳のひらめきで良い案が出たときのワクワク感、それを検証していって自分なりにいけると思うプロセスはこれまで経験したことのないものでした(でもやっぱり大変だったので、苦痛です(笑))。
私はコンサルタントなので、BBTで講師をされている先生方のすごさは身にしみて感じています。大前学長をはじめとして、すばらしい講師陣から教えてもらえる教育は遠隔でしか実現できないもので、先生方の講義はどれも本当にわかりやすく面白いものばかりでした。講義を受けていて苦痛ということはなく、興味をもってインプットができました。
仕事とのバランスは正直全くできず、仕事も思いっきりやって、勉強も思いっきりやったというのが正直なところです。在学中の睡眠時間は平均3~4時間、土曜日はフルタイムでパソコンの前に座っていました。しわ寄せが行ったとすれば、家族サービスになります。
対面でのディスカッションは、その場の雰囲気で適当なことを言っても何ら問題はないのですが、AC上でのディスカッションは記録に残りますし、他愛のない雑談もできない(サロンを除く)ため、慎重な発言が求められます。慣れてくると、発言数の欲しさについ事実のみを述べたり、記事の紹介をして、自分の意見を述べなかったりすることがありました。そういったときには、TAやクラスメートからのツッコミがくるので、なるべく何かしらの意見を乗せて発言するようには心がけました。普段いかに無責任な発言をしていたのかがわかるようになります(笑)。
正直、現段階で学んだことがどのように活用されているのかはわかりません。ただ、少なくともMBAホルダーになったということは自覚して、優越感に浸ることはなく、変な劣等感も抱くことはなくなったように感じます。今後は、復習も兼ねながら、実際に仕事の中で活用していきたいと考えています。
冗談半分、本気半分というところです。事実の捉え方や問題解決の考え方など、これまでわかった気になっていたことが、実践を通じて身についたと感じたのは勿論のこと、人生の中で、これほど寝なかった期間はないと思います(笑)。何とか体はついてきたので、これまで以上に睡眠を取らないことにビビらなくなったことが一番の変化かもしれません。
MBAを取得したからといって、劇的に世界観が変わるわけではないですが、これをやらなければ絶対にわからなかったことがあります。学んだことを仕事や日常に活用していくことは勿論ですが、どこでも通用する真のビジネスパーソンになるため、更に自己研鑽に励み、ステップアップしていきたいと考えています。
私自身は、MBAで学べることは実はそんなに多くはないと思っています。自信をもって言えるのはせいぜい3つくらいです。ただ、この3つは、この世界でがんばってみなければ、絶対に得られることはないものと思っています。
問題解決、経営戦略、マーケティングなど、わかったような気分にさせてくれる書籍などは世の中にたくさんあふれています。ただ、気分ではなく、本当にわかったと言えるまでのハードルは高く、この差は極めて大きいと感じます。本当にわかったと自信を持って言えるためには、それなりの時間と労力と体力が必要ですが、そこから得られるものは大きいです。一人でも多くの人に、わかったと本心から言えるようになってもらえれば嬉しいです。