私は20才で上京してデザイナーや営業を通じて現在は人事を10年ほど経験しています。これまで務めた企業は全てブラック企業と呼ばれるものであり、そんな中で働くとは何かを常に考えてきた結果、経営を学ぼうとMBAを志ました。現在は卒業と同時に転職して企業をより強いものに成長させる為の大きな制度改革のプロジェクトを行うというチャンスを得て新しい道に入りました。学業を学ぶ中で多くのフレームワークを学んだりすることで、問題解決のスキルが手に入ると同時に、そうした力を弱いものや正しいもののために使おうという価値観の変化も経験し現在は良い性格とは何か、人を幸せにすることで自身も幸せになれるのかという点を極めてみようと自分の道を考えるようになりました。
前職は90%の離職率という劣悪な環境であり、常に人事として退職面談を行うような毎日でした。そうした中、会社の費用や時間を使いMBA取得を試みた役員がいたのですが、結果的には言い訳をして1年で中退、会社の利益などを無駄にしました。また、私が入学しようとした際には、その役員から難易度が高く自分もリタイアしたからやめたほうが良いというような言葉がきっかけで、自分のお金・自分の時間で2年で卒業できれば、こうした企業の経営幹部を超えられるのではないかと考え、企業の経営者の姿勢を問い正すべく自分の人生をかけ挑戦をしました。
まず、入学直前までは大前研一学長をそこまで詳しく存じておりませんでした。しかし、仕事の中で様々な課題にぶつかり暗中模索することで様々な書籍を読み漁り結果的にコンサルティング関連の書籍を手にとっていたことに気づきました。そうして大前研一学長の存在を知り、このような優れた方がいるのではあればせっかくであればお会いして師事をえたいと考えた結果他大学は選択肢に入らずそのまま入学を意思決定しました。
学校の学びの中で初めて触れたのがアカウンティングや企業経営に必要な数字を管理する講義。これらの科目は確認テストなどがあり、理解できていなければ前に進めないという点では非常に苦手な科目でした。どう克服したのかというのは、多くの書籍を読みながら解き方を理解していくことを実践しました。教科書だけでは理解できない場合は別の書籍を読む、そういう学び方に気づいた科目でした。
仕事をしていると様々な問題が起こりますが、それらには答えがなく自分で考える必要があります。問題発見の授業ではそうした問題に対しての向き合い方と考え方を学びました。特にどういうフレームワークがあるのか、そしてそれらをどうやって使っていくのかを学ぶことで実務に生かしていくことができました。インタビューを通じて実際に現場の声を拾うことの重要性に気づかせていただきました。
用意されているコンテンツは豊富で、基本はサイバー上で完結するものです。その為極論誰とも会わずに卒業もできると思います。実際に数名知らない人もいました。しかし、自分のお金と時間を投資して学びに行こうと考えた人たちの集まりですので、やはり実際に会ってみることでも得られるものは多いと感じました。なので有志で勉強会をしたりと行動に移すことで成果に繋がったりすることもあり自分の行動を試されているような感覚でした。
結果的にバランスは取れていないと思います。TVや趣味を捨て、交友関係には基本的に時間を割かなくなり学びに投下することで卒業できました。ただ日曜日の午後くらいはRTOCS(Real Time Online Case Study)の結論を出して少し気持ち的にゆとりがあったので友人などと食事をするなど、それなりのバランスを取ろうと努力はしていました。私の場合は特殊だったのかもしれませんが、そういうストイックな生活をすることでどこまで自分の能力を引き上げられるのかを試すためであえてそうした生活をしていました。
まず1年を通じて行う『卒業研究』ですが、そもそも具体的な問題も答えもないので1年間考え続けることになりました。私はこうした課題は効率や合理的な考え方から最適解を探そうとするのですが、そもそもそれも無いという状況です。仕事をしていても卒業研究の課題や取り組みが頭から離れなかったので、本当に多くの方に相談やインタビューをすることで乗り越えていきました。
学習に必要な体力と気力を維持することが学びだと思いました。2年で卒業を目指す場合は非常にストイックな生活を強いられるので、私は毎朝5時に起きて7時に会社に着き1時間勉強するなど何らかの犠牲を払うことで目標を達成することが出来ました。特に卒論は答えがなく自分の中から出てきたものが全てなので、そうしたものに向き合う気力と負けない精神力はいまでは大きな自信に繋がっています。
クラスメイトと出会い、中国やアメリカに企業訪問に行ったり自分たちで勉強会を企画したりと、一番の収穫は仲間との出会いだったと感じます。そして大学院での学びを得た事で社会の中での生きる力と考える力を身に付けることが出来ました。結果的に仕事や生活を客観的に捉えることが出来たり、いま何をするべきかを考えたりと学校生活で学んだことを実践するだけで周囲からは頼られるなど、一段上のステージに上がったという感じを受けています。入学するまではすごい人に会いたいなどと考えていましたが、今は多くのすごい方と出会い気づくことも多くありましたので今度は自分がすごい人になれるように行動して行きます。
卒業した今は、なぜかお金や昇進に執着がなくなった気がします。ブラック企業を14年も務めたせいか人のために役立てることは何かということを考えるようになりました。MBAとBBTの学びを得た今はそうした強力な力を、弱い立場の人やBBTなどの情報にアクセスできない経済的に制限があるが努力しようとしている人のために教え導ける存在になろうと思います。そのために、人の心を開ける人格と性格を磨き人に安心を与えられる存在になろうと考えます。
私は新しい職場で自己紹介するときには深海から来ましたと笑いを取りました。まさに鬱になる直前の精神状態の時に大学院への入学を決意しました。結果的に仕事で苦しい時も学校の学びやクラスメイトとの議論に熱中することでストレスから解放されたと思います。そして結果的に自分自身強くなることが出来ました。そのため苦しいことに向き合わなければならないものがある場合は今行動するべきだと感じます。中国で教えられた、いまも自分の中にある言葉で「やるか、やるか」です。やらない選択肢はないと思えば楽に選べます。