出版社で、書籍編集、雑誌編集、広告営業、マーケティングを経験。卒業間近な19年4月に、会社のDXが会社のミッションとして提示され、その業務にあたることとなった。
そこで、まずは会社のコミュニケーションツールの大幅な変革を行った。例えば、ツールでは、Slack、Dialpad、Confluence、Beacappなどを採用。この際に、自社でなぜこのツールを使うべきなのかをロジックで説明するために、BBTの学びは役立った。ほかに、フリーアドレス化も現在進行中。
また、現在直接所属している営業部門でも、業界内以外のモデル企業を選定し、自社にとって経営的に何が不足しているのかを分析し、その問題点についてPJTを組み対応している。
編集や広告営業などを経験した後に、営業・マーケティング部門へ異動となった。体力には自信があったため、配属当初は営業に没頭した。自身だけの営業成績では前年比120%程度の実績を上げることができたものの、単に労働時間を増やして営業成績を上げたに過ぎなかった。ちょうどこの時期から、自社で長時間労働の抜本的な見直しが図られたため営業の他メンバーに長時間労働を強いることはできないし、組織間の壁も感じられた組織としてのマーケティング力にも課題があると感じていた。しかしこれからの問題点に対する解決策の検討もつかなかったため、この課題解決のビジョンを得るためBBTへの入学を決めた。
出版社勤務ということで、さまざまなビジネス書を読んできた。しかし、経営全般に対して優先順位をつけた上で体系的に理解することは難しいと感じていた。また、当時いろいろなセミナーに参加させてもらっており、上記理由からBBTが運営しているLAP(リーダーシップ・アクション・プログラム)を受講することにした。LAPでの学びが人格形成の上でとても有意義であったことと、経営を学びたいという欲求が沸いてきたため、大学院にも進学しようと決意。進学する大学院選びも少し悩みはあったものの、BBTのセミナーで”学長が現役のうちに入学しておいた方がいい”という推薦と、RTOCS(Real Time Online Case Study)という現在進行形の経済・行政問題に毎週回答を出し、仲間と議論するというプログラムに魅力を感じたためBBTを選んだ。
会計や財務に関してほとんど知識がなく、苦手意識があった。しかし大学では理系だったことと、就職してからマーケティングにてエクセルを多用していたため、その知識やスキルは役立った。そのため、知識とロジックが理解できれば、苦手意識が薄まっていったが、覚えることが多く面倒くささを感じることも多かった。ただし、様々な書籍などでも「経営のメインストリームはマーケティングとファイナンス」という言葉を知ってからは、その重要性を知ることとなり、卒業してからもさらなる知識を得続けているほど関心がある分野となっている。
問題解決だけではなく、いまの日本の経済と行政の課題が見えてくる。また、さまざまな業界に所属している同期メンバーがいるため、RTOCSの問題として出題された業界にいる同期メンバーも少なくなく、その業界ならではの慣習など、より詳しい情報が得られるし、さまざまな企業の文化も見えてくる。そんなRTOCSは、自分の問題解決力を磨くための100本ノックの場であり、より詳しい業界情報が得られる貴重な場だから。
日本のリカレント教育は世界最低レベルにある。そういった意味では、大学院を卒業してからが、経営のスタートとなるという実感がある。もちろん大学院の学びで多くの知識やスキルは身に付くが、大学院を卒業したからスーパーな人材になれるわけではない。ただし、自分や企業の課題を発見することができる。また実践での学びから得られるものは多いと実感した。いまだに毎週日曜に動画がアップされる「大前研一ライブ」を見ているため、いまの経済・政治問題も体系的に理解できるとともに、ライブのおかげで学びを続けるモチベーションにもつながっている。
大学院に入学時は、自社では長時間労働で、月150時間の残業は当たり前だった。そのためBBTの学びについていけるか心配だった。しかし3年以上かけて卒業している卒業生も多いと聞き、その心配は払しょくしたが、3年では卒業したいとは考えていた。入学してからは、最低2時までは勉強しようと決め、4時間睡眠は確保しようと考えていた。時にはBBTの勉強ができない日もあったが、土日に15時間以上掛けたりと、週単位で帳尻を合わせることはできた。ちょうどBBTに入学し1年半経った時に自社でも残業時間削減の取り組みが始まり、2年後半からは時間的に余裕ができ、学びの幅を得るために関連書の読書もできるようになった。
一方、小学生時期から始めたサッカーは、大学院時はあきらめることとした。いまは卒業して再開しているが、さらにサッカーが愛おしくなったことと、BBTの学びから組織力アップにつながっている。
これまで書いてきた通り、長時間労働が当たり前の自社だったため、勉強時間の確保には苦労した。ただ、3年以上かけて卒業する方も多く、より多く学べる3年以上の方が返ってメリットが多いようにも考えられた。
勉強面での苦労は、RTOCSでの問題点を抽出してから課題を設定する抽象化が最初の壁と感じた。
私の所属する部署では、取引先との与信管理を行っているため、与信管理に関する企業分析に対し、BBTの学びはとても役立っている。またBPR業務に関しては、働き方改革業界の動向や、働き方改革のトップランナー企業の動向を探ったり、自社の問題点や課題と照らし合わせ、自社をどうデザインするか、というビジョン創造について有益と感じる。
入学前は、労働時間とゴリ押しで業務に当たっていた体育会系営業マンや編集者だった。しかし、リーダーシップの観点から、これまで書いてきた通り自分の働き方を組織に押し付けるのは無理があると感じた。そこで、BBTの学びを通していまでは、経営スキルを得たことにより、ロジックだけでなく、知・情・意を用いた説得により自社の文化や方向付けを行えている。
これからのコンテンツ業界では、自分の卒業研究でも行ったコミュニティが大きな影響力を持つと考えている。このコミュニティ・プラットフォームを自社に合わせデザインし、導入することがいま時点での目標。また、定年を見越してプラットフォーム構築のスキルを身に着けることが目標。そのためにPLFについて勉強し続けることはもちろん、ビジネスモデル最先端の米国の情報を得るための英語と、プログラミングスキルを身に着けたい。
いま日本の経済は大きな転換点にあり、十何年かこの状態が続くと感がえられる。また、年功序列や定年制度も崩壊の時期に差し掛かっている。このリスクを回避するためには、経営・経済に対する学びは必須。この学びは、自身の人生の守りにもつながるが、自分が思い描く目標を実現できるチャンスでもある。BBTでは、自社や自身の課題を解決してくれるだけでなく、人脈が得られたり意識の高いメンバーが集まっている環境も手に入る。MBAを取得しようと考えている方には、さらに世界トップレベルの経営学者・大前研一学長がいるBBTが一番のオススメ。ただし、MBAを取ったからといってスーパーになれるわけではない。より高いレベルの学びやネットワーク構築、実践の積み重ねなど、さらに自分を高め続けなければ、自分が思い描く未来は得られないかもしれない。