毎週「もしあなたが〇〇社の社長だったら、どのような戦略で会社を成長させるか」といったテーマで課題が出て、1週間かけて情報収集と分析を行い、本質的問題の特定と自分なりの結論の提示を行う内容でした。毎週課題が出るので、在学中は脳みそが休まることなく、緊張感をもって取り組み続けていました。自分が考えた提案に対してクラスメイトからのご意見や質問を受けたり、大前学長の解説を聞くことで、大きな気づきを得て理解を深めることができるケース・スタディです。他人の立場になって考える「疑似体験」の道場であり、実際の仕事と異なり失敗することはありません。
この経験は、いざ自分が決断を求められる立場になったときに、自分自身の力で結論を導き出すことに役立つと信じています。
学生の頃に苦手としていた『統計解析』でしたが、実際の業務での活用例を講義で分かりやすく説明して頂き、ツールとしての可能性を感じました。マーケティングの醍醐味は、将来を予測してその打ち手を考えることですが、将来予測に是非活用してみたいと感じました。
合計100回を超える毎週のRTOCS(出題から締切:日曜日22時から翌週20時まで)により、「あなたが経営者ならどうする」という正解のない問いかけによる訓練で費やした時間は、卒業してからも私にとって一生の財産です。独りよがりのアイデアは同志との真剣勝負のディスカッションにより、磨きのかかった「インパクトのある打ち手」に変身するのです。これが私にとって一番タメになりました。
仕事をしていると様々な情報がバラバラになっていることが多々あります。『問題発見思考』の学びを通じて、そもそも自分が欲しい情報に、直ぐにたどり着けること自体が間違いであることに気づきました。バラバラの情報を整理して、階層を合わせながら「ようはなんなの?」を繰り返し、演繹法や帰納法を使って、漏れなくダブり無くMECEで組み立てることによって、初めて自分の欲しい情報にたどり着けるのだと分かりました。今では、会議や交渉など、人の発言を聞きながらロジカルに組み立てることができるようになりました。自分の確認ために「ようは、こういうことですか?」と、聞き返すと、認識のズレがなくなり、短時間で会話が終わるようになったのは大きな成長を感じます。そして、『問題解決思考』のPSAを学び、問題に対して解決するために「発散と収束」がとても大事だと学び「決め打ち」で判断することがなくなりました。
科目ではありませんが、毎週日曜日の夜に公開される、「大前研一ライブ・アワー」です。自分で見るニュースは偏ったもので、考えも偏ったものになってしまいますが、リアルタイムの世界情勢を分かり易く解説して下さったところがとてもタメになりました。また、情報をどういった視点で見ればいいかも解説して下さっていた点も理由になっています。
『企業再生論』という科目では、実在する企業が生きるか死ぬかの危機的状況でありながら、これを立て直した余語先生の授業が強烈な印象で、ためになりました。当時の混乱した社内や取り巻く環境下であっても、コア・ビジネスを軸に冷静に問題解決の手法に沿って立て直していくプロセスを講義で聴けて、真の「生きた教材」だと感じました。
またもう一つ挙げるとすれば「RTOCS(Real Time Online CaseStudy)」、いわゆるBBT大学院独自のケース・スタディです。今岐路に立たされている企業が課題となり、これからの成長戦略を描く解決策を1週間考え抜いてレポートを提出しますが、この解説を大前学長が毎週日曜夜にします。私は当初なかなか順応できず、かなり苦しみましたが、これこそが本学MBAの胆だと思い真正面から取り組みました。泥臭く市場規模や競合シェア、自社の財務などを全てチャート化し、プレゼン資料を毎週作り上げていく力がつきました。