前職では部品の設計をやっていましたが、このままではアジアのローカルの企業に品質で追いつかれコストで負けてしまうだろうという危機感から自動車メーカへ転職しました。仕事の領域としては前職の部品からより高付加価値の自動車のシステムに変わりましたが、自分自身にも更に付加価値を付ける必要性を感じBBTで学ぶに至りました。BBT大学院を卒業すると同時にこれまでずっとやってきた技術の仕事を離れ、部のリソースマネジメントに関わる仕事をしています。
以前にインドの人達と仕事をする機会がありました。彼らは日本人と比較するとはるかに低い給与水準で仕事をしています。更にインドでは若くて有能なエンジニアが数多く輩出されると言われており、数年したら自分の仕事は彼らに取られてもおかしくないという危機感を感じました。そのような状況の中で日本人の給料をもらうためには自分にもっと付加価値を付ける必要があると痛感し、技術だけではなく自分の領域を広げようと考えました。
学長である大前研一氏の書籍を社会人になった頃から読み、自分の人生に大きな影響を与えられてきました。その大前学長の主宰するBBT大学院というものを随分前に知り、興味をもっていましたが、時間的にも経済的にも自分には無理だと思っていました。
リーマンショック後に残業が無くなり自分の時間が増えたときに、この時間を使って何かやろうと考え、そのときに思いついたのが以前から気になっていたBBTの大前学長が講師であるイノベーション講座でした(最初から大学院というようには考えませんでした)。
ここではものごとの考え方について改めて学んだと同時に刺激的な仲間にも出会い、その流れでビジネスについてもっと学びたいという思いに繋がり、大学院に行くことを考えるようになりました。大学院に興味はあっても自分には無理だと思っていたのが、イノベーション講座というBBTの環境にいることでなんとかなるんじゃないかと思うようになりました。それに加えて通学不要なのも理由の1つです。
理系かつこれまで技術の仕事をしてきた自分にとってはBBT大学院の授業のほとんどの科目が苦手と言えたかもしれません。
一緒に学ぶクラスメートとはスクーリングや飲み会などでも会う機会があり、そこで受ける周囲からの刺激によって頑張って来れたと思います。
技術戦略論で学んだテクノロジーマネジメントは、技術という仕事とビジネスを結びつける、ともするとエンジニアに欠落してしまう視点を与えてもらったと同時に、実務で直面しそうな課題をベースに重要な考え方を学ぶことが出来ました。
他のビジネススクールのことをよく知らないので比較は出来ないので主観的ですが、実務的内容のコンテンツがベースになっているためリアリティがあり面白く、理論に偏らず実践的な学びが得られるのは良かったと思います。
またここに集まる仲間たちは色々な業界・職種から集まっているのですが、皆高い意識を持っており刺激を受けることが出来ました。
なるべく家族との時間を犠牲にしないようにと思っていましたので(とは言え、実際にはそれなりに犠牲にしたと思いますが)、土日は子供達が寝た後が自分の時間となり、平日も帰りが遅いので、それまでの生活と比較すると睡眠時間を削ってやってきました。やればなんとかなるということがわかりました。
実は入学前は仕事もそれほど忙しくなく勉強の時間を確保出来る状態だったのですが、入学と同時にかなり忙しくなりました。また平日だけではなく、土日は小さい子供がいるので家族との時間にしていました。そのため勉強時間を確保することが難しく、夜が主な勉強時間(プラス通勤の電車の中)でした。結局卒業までに4年かかりましたが時間を掛けた分、知り合いも増え、一つの科目を深く学ぶことが出来たなど得るものもあったと思うので良かったと思います。
(まだ自信を持って実践出来ていますと言い切れないところはありますが)、目の前の課題を頭の中で論理的に考え、整理し、説明すること。技術の側面だけでなくビジネスの側面でものを見て、考えるようになったこと。
以前はビジネススクールで勉強することなど、バックグラウンドも無いので容易なことではないと思っていましたが、やってしまえば(入学してしまえば)卒業するための相応の努力をすることが出来たので、何事もやれば出来るという感覚は得られたと思います。
あとはBBT大学院の基本であるロジックで考えることも少しずつ出来るようになってきていると思います。
技術の仕事だけでは自分の価値は上がらないと感じてBBTで学んできたので、経営や新規事業開発などビジネス側の仕事に携わっていきたいと思います。それとどのような難局においても必ず解決出来るという自信を持てるようになりたいと思います。
入学を検討しているということは、現状の自分に対する危機意識であったり、何かしなければという思い、あるいはもっと自分を向上させたいという気持ちがあるのだと思います。その思いに応えてくれる講師陣であったり、仲間が必ず得られる場所がBBTだと思います。