大手ハウスメーカーに新卒で入社し、土地活用の提案営業を手掛ける傍ら、30才で中小企業診断士を取得しました。これを機に、本格的に経営コンサルタントを志向するようになりました。現在は、中堅・中小企業向けコンサルティングに強みを持つ日系コンサルティングファームで、多様な業種・業界のクライアントに対してワンストップで経営課題を解決する経営コンサルティング業務に従事しています。
私は、経営コンサルタントとして、様々な書籍等を通じて、自分なりに勉強してきました。しかし、実務を通じて、それなりに自信を付けることができた反面、「本当に自分のやり方はクライアントにとってベストなのだろうか」と思うようになりました。そこで、様々な課題が見えてきたタイミングで、第一線で活躍する世界的コンサルタントによる経営コンサルティングの手法を体系的に学びたいという想いが強くなり、MBA取得を目指すようになりました。
BBTは、大前学長を始め、第一線の実務家講師が揃っています。そのため、世界標準の経営コンサルティング手法を学ぶには最適だと考えました。しかし、多忙であることが多いコンサルティング業務に従事しているため、決まった曜日に通学する事は困難でした。それらを勘案すると、サイバーで学習できるBBTは自分にとっては唯一の現実的な解でした。
『イノベーション』は、大前学長の様々な場面での提言の背景にある発想法を体系的に学びながら、実際の課題を通じてそれぞれの手法を学ぶ講座です。日常業務では、論理(左脳)に寄り勝ちな発想の習慣がついているため、各手法のエッセンスを活かしながら右脳的発想を広げる作業には苦労しました。自分では独自の発想で考えたと思った事業案でも、ネットを調べれば大概は誰かがやっています。悩んでいるうちにクラスメートはどんどん発言をするし、それを見ているとますます発想が湧かなくなりました。まったく新しい発想に拘るのではなく、大前学長の手法のエッセンスを理解できるまで反復し、誰かの案と重複を恐れずに兎に角考えられるだけのオプションを書き出してみる。そこから、発想が広がりそうなものを見つける、と言う作業を行うことで克服することができました。
学長の書籍を通じてマッキンゼーの経営理論・手法を学びながら、毎週取り組むRTOCS(Real Time Online Case Study)による実践的なケーススタディの組み合わせは、理論と実践を繋げる場、反復訓練の場として最適でした。また、RTOCSで取り扱う企業を通じて、様々な業種・業界の現状や実情を学べることも、コンサルタントとしての幅を広げるには有効でした。個人的には事例研究として取り組む世界経済や政治などについての議論を通じ、ビジネスパーソンとして一段高い視座を得る事ができたと思います。
サイバーであるがゆえに、「議論の質をどうやって高めるか」「議論にどうやって貢献するか」についてシビアに考える必要があります。自分の考えを端的にまとめたり、相手の発言の論理展開を読み解いたり、生の議論以上に時間をかけて考察を深めることが良い思考訓練になりました。
BBT入学前から、自分なりの勉強ペースは持っていたため、取り組みによってバランスが大きく崩れることはありませんでした。とはいえ、自分のペースで勉強するのと違い、毎週のように課題を与えられる環境は結構きつく、睡眠時間は短くなりました。しかし、入学前からプライベートと仕事を分けずに混然一体として取り組んできたことに加え、BBTでの学びと仕事の親和性の高さもあって苦労はしませんでした。入学前から続けてきた勉強を続けつつ、それをBBTでの発言に活かしながら取り組むことができたので、その意味でも相乗効果は大きかったです。これは、勉強することができる時間を自由に選べるサイバー学習だからこそ可能だったと思います。
一時期、多くの科目を履修し過ぎた事がありました。そのため、課題の締切やディスカッションのタイミングが多数重なり、頭の切り替えに苦労しました。魅力的な科目が多いため、思いつくままに履修すると苦労すると思います。そして、サイバーであるがゆえに一度モチベーションが低下すると再度上げるのに苦労しました。ディスカッションから離れてしまうと、クラスメートの発言の未読が溜まっていくため、途中からの復帰はなかなか大変でした。そんな時は、モチベーションを上げるため、同期とリアルで会いました。
BBTで学ぶことは、経営コンサルティングの実務で明日から使えるような実践的なものが多かったです。授業を受けたり、学生同士のディスカッションをする中で、常に「今のクライアントにどうやって応用できるか」を考えることができました。おそらく、経営コンサルタントという仕事は、BBTでの学びが最も生かせる領域だと思います。
日本や世界のビジネスシーンにおける環境の変化だけではなく、ビジネスを取り巻く経済や政治など、様々な領域への関心が大いに高まりました。BBTで取り上げられたテーマについての関連書籍を読み漁るうち、それらに対する自分なりの見方や見解を持てるようにもなっていきました。
経営コンサルタントとしてもっと成長したいと思っています。そして、経営コンサルティングを柱としながら経済や政治など、ビジネスを取り巻く環境を俯瞰し、その変化に対する自分なりの意見を多様なチャネルや媒体を通じて発信できる人材になりたいと思っています。
MBAが欲しいだけ、と言うヒトには向かないと思います。そして、サイバーでのディスカッションが学習の質の大部分を決めてしまうので、議論の質を高めるための努力を継続しながら食らいついていけば、自ずと力が付くプログラムになっていると思います。様々なバックグラウンドを持ち、極めて成長意欲の高いクラスメートと徹底的な議論を通じて高めあうことができれば、2年後のビジネスパーソンとしての自分の実力は入学時点とは段違いになっていると思います。あくまで実務、仕事への効果を最優先する人には非常に適したプログラムで、特に、コンサルタントまたはコンサルタントを目指す人にとってはBBTのコンテンツはネタの宝庫だと思うので、そうしたキャリアを考えている人には、それだけでもチャレンジする価値があると信じています。