入社以来同業界で勤務。米国LA駐在歴9年、中国上海駐在歴4年。上海は単身赴任しており、比較的に時間に余裕があった為、説明会参加後に、単科科目「問題発見思考」を履修。その後に大学院に進みました。予想が外れ、2年次の卒業研究の真っただ中で日本に帰任。転職、その他、人生の大きな転機ともいろいろ重なり、在学中の後半は目まぐるしく過ごすことになりました。
仕事も結構忙しくしており、MBA取得など全くの他人事と思っていました。しかし単科でとった科目の講義、それに加えて多くの番組や大前研一ライブといった映像コンテンツを視聴する中で、自分の視野が広がっていくことが実感でき、単科での学習をきちんとした形に残したいと思うようになりました。今までの仕事では知らなくてもなんとかなっていたファイナンスや経済理論等、苦手で逃げていた学習項目も、どうせならやってみたろう!と、勢いで飛び込んだ部分も大きいです。今後の自分のキャリア形成の中で、武器になっていくのではと考えたのがなんといっても大きな動機です。
先入観は特にありませんでしたが、今にしてみれば、受講してみて知的好奇心をそそられる講師陣が揃っておられたということにつきると思います。正直ベースでは、当初コンサルの神様のような大前学長が、著書の巻末などで先陣を切って募集広告に力を入れているのか、胡散臭い感覚もあったのですが、後々、後継人材育成について並々ならぬお考えをお持ちを知るようになります。
不得手な科目というより、その先生が持つ熱さや、人に伝えたい気持ちが伝わる講義では努力をして乗り切ることは可能です。前述、全くの門外漢であったファイナンスの講義や、経済理論の講義は寝る時間もそこそこになんとか克服する努力をし、それなりの成果を収めたことが自信となりました。それこそ目からウロコで、快感を覚える講義もありました。伝える側が自己満足的であったり、切れ味のない講義であったりの場合は、一気に取り組む意欲への影響が出ます。そういう意味では、教授も学生も真剣勝負の場であると思います。
経済・ファイナンス関係は卒業要件の必修科目でもあるので、全く苦手のこの分野に力を注げたことはありがたいことであったと思います。アカウンティングの桜庭先生、コーポレートファイナンスの阿竹先生、そして、大学院の講義ではないですが補助映像としてみることができる石野先生の “ざっくりわかるファイナンス”などは、理解に時間がかかり繰り返し受講しました。桜庭先生のジェントルで熱い講義でアカウンティングを紐解いていただき、阿竹先生の経済理論では難解さに煩悶し、石野先生の講義は“あ、それでいいんですね”という感覚で挑めました。経年による脳のメモリー不足も深刻化しているため、記憶の劣化の激しさと日々戦っていましたが、ここで講義に集中して取り組めたことは貴重な経験だったと思います。
遠隔受講で、自分の可能な時間配分で学習に取り組めたことが継続のカギでした。日を重ねる毎に得られる学友との親近感、同じゴールに向かって困難を克服していく連帯感と、それを支えるテクノロジー、組織的に学生をフォローアップするシステム。また、講師陣の多様さとそれぞれが持っている魅力。ここが大きなポイントだと思います。ものすごいボリュームの学習内容をなんとか完了させるべく、考え抜かれていると思います。講義以外に見ることができるビジネスコンテンツの番組視聴も可能なのですが、、時間のひっ迫する中でも捨てられないところでした。お蔭でTVは全く見なくなり、指定書籍以外の読書量も激減しましたが…。
単身赴任を終了し帰国した後は、恥ずかしながら、家族の中で私だけ自室がなく、終業後の会社の会議室を使用したり、図書館通いをする等、勉強時間・場所の確保に苦心しました。家族受けもあまり良くなく、大変な日々が続きました。
カリキュラムは容赦なく進むので、それを自分のスケジュールに合わせながらこなしていくことが一番の苦労でした。度重なる綱渡りを何とかくぐり抜けてほっとしています。各科目の講義の上に、毎週毎週課題が出される、RTOCS(Real Time Online Case Study)は本当に苦しかったです。たまにRTOCSが休みの週があると本当にホッとしたものです。
物事をとらえる目線が変わり、昔より広い視野で考えられるようになった。複雑な事象をどう解決していくか、自身で思考、工夫をしていく意識付けができました。獲得した知識、企業再生、企業倫理、企業買収等々に関することは実践的に業務上の会話でも役立ちます。
年齢もバックグラウンドも違う学友と深く討議する機会はなかなかないことだと思います。否応なく迫って来る課題の提出期限を、例え100%ではなくとも、確実にこなして行く形にしていくという、納期に対しての意識を身に着けざるを得なかったと思います。できる範囲内での努力で、どう受講をスムーズにこなしていけるかという、スケジューリングの勝負でもあったと思います。
現在、主にマネージメント専業としての任を担い、現在5名程度のチームを10倍に大きくするというミッションを持っています。今までの営業職のベテランとしてのスキルに加え、BBT大学院で学習した多くのことを、今後のマネジメントを担うにあたって経営者としての視点を持って、リーダーシップを発揮できるように努力したいと思っています。過去に経験しているグローバルへの取り込みをさらに深化させ、より日本・海外シームレスに活躍ができるよう取り組んでいきたいです。
漫然と過ごす気持ちでは達成・完了できないプログラムです。いろいろ苦難もありますが、志が高く、継続的な努力に耐えられる方は、是非挑戦して損はないと思います。一定以上のキャリアを積んだ人々と、年代・業種を超え刺激をしあえる得難い場ではないでしょうか。