約20年前にシリコンバレーで知り合った台湾生まれの日本人が3年前に3度目のスタートアップをしました。2社目のスタートアップ時に入社した主人は、20年前から、シリコンバレーで、「世界初」「世界一」という挑戦を繰り返してきており、そんな主人に魅せられ、私も同じ会社に入社。2社目は、NASDAQ上場を果たし、今回の3社目は、外資系企業として日本市場の上場を計画しています。米国公認会計士としての経験と、BBT大学院で学んだ経営のスキルを生かして日々上場準備に忙しくしている毎日です。
シリコンバレーは、超高学歴の人たちが世界中から集まってきています。日本一、台湾一、中国一という大学出身の人たち、大学院卒、博士号の人たちに囲まれ、USCPAの資格を取得後、私にとってMBAは最低限必要な学歴でした。
MBAの取得を考えた時、シリコンバレーの大学に入学することも考えました。あちこちの大学のパンフレットを取り寄せ、検討を重ねる中、アメリカの大学でも松下さんや本田さんのことも教えると聞き、日本の大学で教えてくれるところはないかと探し始めた中、大前さんが大学を開設したことをネットで知りました。同じ経営を勉強するのなら最高の経営者から学びたい、という思いがあり、大学から経営を学ぶことにし、BBT大学2年生に編入。その後、大学4年生で大学院1年生を並行して学ぶカリキュラム(学部・修士一貫教育制度)を受講することにしました。
Windowsが英語環境なので、Excalを使う際、一つひとつの数式がMenuのどこに該当するかを翻訳し直しながら受講するのが大変でした。日本語でも聞いたことがない専門用語で、英語なら尚更使ったことがない機能だったため、日本語のテキストとにらめっこしながらの小テスト、最終課題を提出しました。
学長から直に、イノベーションの手法を一つひとつ事例を通して学ぶ、まさに目からウロコの講義でした。その発想を生かして、イノベーションの事例を見つけたり、自分でイノベーションを考えたり、という課題は慣れていない発想法だっただけに大変でした。しかし、「これは、この発想から出てきているイノベーションなのではないか」と発見できた時は、とても嬉しかったです。この講義は、私の人生の中で得た最高の宝の一つです。
通学しなくても、最高の経営者から講義を拝聴できる、というのは何よりのメリットであり、私は大満足しています。また、そこに集まる学生の皆さんは、まじめに経営を学ぼうとしている方ばかりで、クラスメートからの刺激もあり、オンラインで受講していることを忘れるくらい活発な議論で、刺激をいっぱい頂きました。卒業式で初めてお会いした人はたくさんいたのですが、初めてとは思えないくらい、「共に頑張った感」を分かち合えることが出来て、最高の友達にも巡り合えることが出来ました。
経営を学ぶのに仕事を辞めたら本末転倒だと思い、仕事がどんなに忙しくても与えられたことはきちとんとやってきました。限られた時間と体力の中で、学びの時間を捻出するためには、家族との時間、寝る時間、遊ぶ時間、休む時間を削らざるを得ませんでした。主人は、「せっかく入学したんだから、家に帰ってきたら、勉強に専念していいよ」と言ってくれ、家事を引き受けてくれました。主人が掃除している間に課題を提出したり、食事の準備をしてくれている間に投稿したりしました。週末はたまっている講義の拝聴でしたので、支え、励ましてくれた主人には感謝です。
ただでも忙しい会計事務所で働いておりましたので、繁忙期は週80時間は働いていた上、出張も多く、とにかく学ぶ時間を捻出することが最大の課題でした。移動時間やトイレに行く時間などに、課題や投稿のアイデアを考えるという毎日で、「常に考える」日々でした。空いている時間に一気に課題を仕上げたりしていたため、タイピングのし過ぎでけんしょう炎を患い、仕事や課題の締め切りに追われる毎日から、帯状疱疹も煩いました。半端なく忙しい毎日でした。
会社を過去に3つも成功させている今のCEOから仕事のOfferをもらい、転職したのは卒業を前にした10月でした。今後、どのように会社を大きくしていくか、という議論をCEOと活発に行っています。
情報化社会の中でいろいろな情報が飛び交いますが、どんな情報が届いても、まずは整理してみる、というように論理的に物事を扱えるようになりました。今はスタートアップ企業で働いておりますので、競合の動きだけではなく、SalesからのForecastなどを見極めていくためにも、自分でFactを集めて裏づけを取ろうという思考回路になりました。
シリコンバレーの外資系企業の技術と、日本の老舗企業の技術をコラボさせて、世界一、世界初の技術、製品、商品を作りたいと思っています。日本市場で上場を果たした後は、日本企業の事業部買収や技術提携など、活発に動き、シリコンバレーと日本の架け橋になりたいと思います。
大学や大学院を、Full time student として検討しているわけではない方にとっては、「今から勉強を再開?」と思うのも分かります。仕事や家庭、いろいろな理由がおありでしょうし、勉強する時間を捻出する自信がない方もいっぱいいらっしゃると思います。でも、入学してしまえば、クラスメートが励みになりますし、講義が楽しくて、なんとかなっていきます。検討している時間が勿体無いと感じるくらいです。ぜひ、挑戦をお勧めします。