特別養護老人ホームの経営などを行う社会福祉法人で常務理事、法人本部長として法人の経営と施設運営等の業務統括に携わって10年。それ以前には地域新聞編集発行や企業・団体の広報活動のお手伝いをする会社を経営していた時期、縁あって病院建設と運営に関与、調剤薬局経営の会社など、いくつかの仕事に関わってきました。その間に必要と感じる資格を取得したり、学びの機会を得てきましたが、これまでの経験や学びを総動員して、また新しい挑戦をしようと考えています。
現在の職場も含め、人のご縁や仕事を通じてのたくさんの出会いによって働く機会や場を得てきたと実感しています。もちろん厳しい時期もあり、大変な思いもそれなりにしてきましたが、それでも多くの経営者や地域の方々、共に働く人たちからいただいた刺激や学びは、何よりの財産で、それを活かすためにも、また新たに事業を立ち上げたいと思っているところです。
自分で会社を立ち上げたこともあり、現在も法人の経営に携わっていますが、経営や経営管理につながることを改めて独学ではなく、体系的に学び直し、実践につなげられることが必要だと考えました。また、社会福祉分野についても、福祉経営に対する説得力ある発言や発信をしたいと考えており、そのためにはまずは自分がその力をつけなければと思いました。その想いを恩師に相談したところ、社会福祉の学び直しより、経営管理から考えてみることの方が良いのでは、と助言をいただいたことが決め手になりました。
かつて国家資格の精神保健福祉士を取得した時には仕事を辞めて通学して受験しましたが、今回は仕事をしながら、夫の会社の経理も手伝っているので、二つの仕事と家庭生活、親のサポートなどをどれも諦めずに、それでも挑戦するには、と考えました。限られた時間を有効に使うために、フルオンラインで学べる機会が得られることは大きな魅力であり、必要条件でした。事前に知人に聞くと、「一般的な通信教育と違い、一定期間にしっかり取り組んで課題を提出するなど、結構頑張らないとダメ」とのことで、集中して真剣に学ぶためには最適と感じました。
会社の経理には触れていたので財務会計やマネジメント会計は苦手ではありませんでしたが、自分の頭が小さな会社の経理から脱却できないためか、出てくる言葉についていくことから大変で、苦手意識の強い数式を見ただけで気持ちが負けそうになっていました。繰り返し講義を聴き、計算を自分で何度も手で書き出しながら、ひとつひとつ「そういうことか」と確認して前に進むしかない、と他の科目より時間をかけながら取り組みました。
現代版・企業参謀の科目では、それまで学んできたこと、課題として取り組んだことを改めて振り返り、確認するような気持ちで臨むことができ、たくさんの気づきや実践に向けたヒントを得られました。その他の科目でもそれぞれに多くの学びと刺激があり、実践につながっていることもいくつもありましたが、それを体系的に総括して確認することが出来たことで、大きな納得感を得ることができました。
実社会での生活や仕事、経営の場にありながら触れることで、「実践」につなげることの重要性を常に感じながら学ぶことが出来ました。オンライン上でのディスカッションは新たな出会いやつながりを生み、いろいろな環境、立場にある学生として切磋琢磨している感覚が、とても有意義でした。
在学中の2年間は直接会える機会がありませんでしたが、卒業を機に会うことになり、これからも繋がっていくことを実感できました。それはBBTの学びのスタイルに真剣に向き合って、お互いに取り組んできたことを知っている「良き仲間」と思えるからだと思っています。
職場(ごく周辺の人)、家庭ともに「これから2年間、学びの時間を持つので、少しずつ迷惑をかけるかもしれませんが、必ず実践につながるように頑張ります!」と説明して、「言い訳に使わない」ことを心に決めてスタートしました。早朝の時間を活用し、在宅勤務で通勤時間を減らし、仕事が休みの日は集中して勉強時間に、夜は家庭優先で夜の勉強はしない、など時間の捻出には気を使いました。また、健康管理を重視して、感染症対策や運動習慣の継続は意識しました。
家庭、職場(2か所)、実家と行き来する場所が複数あったので、モバイルのPCやWi-Fi、資料や文具など、学生生活の相棒たちをキャリーバッグに入れていつでも、どこでも勉強も仕事も出来るようにして、その習慣は今でも継続しています。
試験期間やレポート、課題の提出などの期限、スケジュールが重なった時、仕事が忙しい時期など、時間の調整が難しい場面が何度かありました。年間、月間、週間などのスケジュールを早めに立てて取り組むようにしていても、仕事を後回しには出来ないためにディスカッションに参加する余裕がない、提出期限に間に合わせるのがやっとで内容は少々不本意、ということがあると気持ち的にも辛くなりそうなことがあり、少し心残りでもあります。
職場の会議の資料作りなど見てわかる変化のほか、新たな社内制度づくりや数字的な分析を増やすことなど、日々の業務の中に取り入れています。何より、新たな会社設立に向けてすでに動き出し、その新規事業計画、方針説明資料の作成は学んだことがベースにあって取り組めていると確信しています。形になって表れるものに限らず、自身のマインドの部分でも以前とは意識するポイントが変化していることを実感しています。
現在の仕事においても説明資料の作り方が大きく変わり、業務の中の「分析」のあり方が随所に変化しました。これまでも「伝える」ことはいろいろな場面で大切にしてきたつもりでしたが、論理的に、分析的に、説得力を持って伝えることをより強く意識し直すようになったことは実感しているところです。
そして「もう一度、自分で会社を作ろう」「これまでの自分を総動員した事業に挑戦したい」という決意を固め、行動に移すことが出来たことは、入学時には想定していなかった変化でした。
現在の高齢者福祉事業の経営には関与しながら、新しい会社を設立して、地域に貢献する事業を実現したいと考えています。福祉や地域貢献というと採算度外視、経営的な視点は軽視されがちですが、「事業」として成立するものにして、働く人も働き甲斐があり、幸せにならなくては意味がありません。これまでの経験、失敗や納得できずにいること、たくさんの人とのつながりという財産、そして改めて経営について学び考えたことを総動員して実践に活かす、その会社を次の若い人に繋いでいけること、それが夢であり目標です。
「自分だったらどうするか」を常に考え、「実践に活かしていくために」を意識する、それがBBTで学ぶ中で得た大切なことだと思います。現在の仕事や将来の新たな挑戦のいずれにとっても、とても重要なキーワードを得られる機会を必ず体験できると思います。単に勉強するというだけでない、実践につなげるヒントをいかに掴み取るか、心地よい緊張感ある時間を経験していただけるはずです。