もともと理学療法士として総合病院のリハビリ部門で勤務。30歳半ばで現在の医療・福祉分野のロボット関連企業に転職しました。転職から今に至るまでロボットを用いたサービス提供部門に所属しており、2年目からは責任者として部門運営を任されています。
自身の部門は本社から離れた事業所の形態であり、物理的にも業務的にも独立性の高い部署です。責任者を任されたものの、自由度が高いあまりに、自身のスキル不足を実感しました。そこで総合的にかつ実務に活かせる学びができるものとして探した結果、経営を学ぶのに最もMBAが適していると思ったからです。
RTOCS(Real Time Online Case Study)をはじめとした実践的なカリキュラム、またAirCampusで場所を問わず受講しやすい点が魅力的です。アカデミック寄りのものは自ずと選択肢から外れ最終的にBBT大学院になりました。実際に職場はもちろん海外出張中でも変わらず受講・議論参加ができたのは助かりました。
原因を探るうえで抽象的なレベルにとどまりがちでした。しかし同時期に受講した学長科目のRTOCSで磨いた「目の付け所」を活かしたりして、徐々に土台がしっかりした考察方法が身についていきました。また前職のリハビリ職で用いていた、障がい像の階層構造を探る考え方も「人間の身体」を「会社」に置き換えて応用しました。
部門売上の最大化のための人材配置見直しを考えていたタイミングでちょうど受講できました。特に内的・外的報酬のバランスについては自分自身を見直す良い機会でした。現在は個々のスタッフならではの能力を効率的に見極めるのに役立っています。
詳細は他校と比較できませんが、私の場合はアカウンティングという経営の基礎に始まり、年次ごとに応用的な内容へ進んでいき、さらに同時期に学びがリンクする形で最後の卒業研究に至るという、ステップアップを実感できました。それにより個々の科目の質が高まっていたと振り返ります。
平日は21時頃に仕事から帰宅、そこからとことん授業・課題というスタイルでした。特に入学間もないころはアウトプットにかなりの時間を要したために効率が悪かったのですが、アウトプットまでの脳内回路が効率化されるとともに全体の時間配分もうまくなっていったのは大きな収穫です。他方で土曜は妻が仕事ということもあり、子供たちの面倒と自分のリセットに割り当てました。
入学当初は授業・課題にまだ余裕がありつつも、徐々に密な科目進行になり自身の業務も忙しくなると圧迫されるのは睡眠時間。なんとか日曜日を使って消化していましたが、卒業まで時間のマネジメントには苦労しました。他方で、自分にとっての最低限寝なくてはいけない時間や意外とマルチタスク型の取り組みは自身に向いていないことが分かったのも発見でした。
会社自体が若いベンチャー企業で、さらに自身の所属する部署で提供しているサービス(ロボットを用いた障がい者向けトレーニングサービス)は手探りで邁進している状態です。ときに危機があり、それへの対策を講じることはもちろん、業界内外の動きも注目し備えなければなりません。それら両者について自身および部門スタッフで備えることができるようになりました。
今までは管理者でありながら視点が個人レベルにとどまっていたのに対して、一気に俯瞰できるレベルまで広がりました。実務水準で物事を考える課題に取り組んだ成果だと思います。ついでですが家庭も一つの事業体として捉えるようになり、家計のみでなく子供たちの教育についても大きく考えを改めさせられました。
今回の学びにより実務スキルが身についただけでなく「効率的・積極的に学ぶ姿勢」も得られました。これを活かして英語スキルも高めて真のグローバル人材となり、自身のスキルを発揮する場をさらに広めたいと思います。現在の会社の成長に合わせてそれを発揮する、または他の会社、自身で起業する、様々な場の可能性も模索する次第です。
正直、入学直後に「同じMBAをとるならばもっと簡単な大学院に入ればよかったかも」と思ったこともありました。しかしがむしゃらに勉強して卒業してみると、どちらかというとMBAという学位より、その過程が財産となっていることに気づきました。それだけの価値が、少なくとも私にとってはBBT大学院にありました。決して万人に当てはまるわけではありませんが、多くの人が同様の体験ができると信じています。