企業のお客様向けにシステム導入を支援する仕事をしています。主な取扱商材はSAP ERP、生産/販売/原価管理パッケージMCFrame、グローバル会計ERPのA.S.I.A.です。近年はプロジェクトマネージャ、リーダの役割をいただき、システム導入のスコープ定義や、スケジュール、コスト、品質管理の仕事をしています。
経営の勉強をしたいと思った原点は、情報システムを導入するときに、経営課題を理解してシステム化要件の優先順位をつけられるようになりたいということでした。情報システムを導入するときは、多額に投資をする分、実現したいことも様々出てきます。しかし予算やスケジュールには制約があり、やりたいことに優先順位をつけ取捨選択する必要があります。この優先順位づけに、経営課題の理解が役立つと考えました。
入学前に本質的問題発見コース(*1)を受講し、問題発見の流れ、情報収集や分析の方法、まとめ、論理やプレゼンテーションを学びました。その解説のわかりやすさと演習問題の充実度合いから、BBTでは質の高い教育を受けられると感じていました。仕事は出張が多かったので、時間と場所の制約が少ないことも重要な要素でした。
*1 現在の名称は「問題解決必須スキルコース」となっています
科目ではありませんが、グローバリゼーション専攻の進級条件に必要な英語スキルを身につけるのに苦労しました。出願時のTOEICテスト点数は進級条件に140点不足していました。グローバリゼーション専攻では1年目に英語力を底上げするための英語学習プログラムを受講することができたので、この学習を続けることで何とか進級条件をクリアしました。
一番を選ぶのは難しいのですが、最も実践に役立っているのは、グローバリゼーション専攻2年目に受講した「Communication Skills for the Global Marketplace」です。受講後に中国企業と英語で電話会議をする機会があり、学んだことを実践したところ、会議相手ともコミュニケーションが円滑にでき、お客様にも喜んでいただくことができました。ここで学んだことは日本の会議でも役立っています。
過去に学んだ小中高大の教育と比べると、BBT大学院では考える時間を長く必要としたと思います。ビジネスの問題は正解がないので、答えありきの考え方が通用しませんでした。またBBT大学院はAirCampusに投稿してディスカッションを進めますが、発言数が増える(*1)×発言内容を考える(*2)=考える時間が長くなる仕組みだったと思います。
*1 発言機会を待つ必要がない
*2 投稿履歴が残るため、リアルのディスカッション以上に真剣に考える必要がある
学習時間の確保は常に悩みの種で、同級生ともよく相談していました。私はムダ時間(目的がない時間)を省くことに努めました。具体的に取り組んだことは、①時間の使い方を記録する、②自分専用PCを購入する、③通信手段を確保する、④移動時間を学習に充てる、です。この結果、学習時間と家族の時間が増えていました。仕事時間は減らそうとしましたが、結果は入学前と大して変わりませんでした。
モチベーションを高いまま維持することが難しかったです。AirCampusのディスカッションは際限を設けにくく、課題もハードでしたが、慣れてくるとバランスをとることを覚えました。特にレポート等の対応がぎりぎりになると、睡眠時間が減り、学びの質が悪くなり、モチベーションも低くなるという悪循環に陥りました。このようなときは、やることをMustに絞ることで、ペースを取り戻すことが必要でした。
具体例を挙げると、海外と電話会議があった際に積極的に参加し、その会議をリードすることができました。少し抽象的ですが、BBT大学院の生活を乗り切ったことが自信につながり、以前に比べて新たな仕事に対する不安が少なくなったことや、様々な業種の友人と出会えたことで自分の考え方を見直す機会が増えたと思います。
時間の使い方が変わったと思います。在学中は必然的に、入学前に比べて机に向かう時間が長くなりました。卒業してから実感するのは、この学びの時間が、自分を前向きな気持ちにさせるのに役立っていたということです。この気づきの結果、今もテレビに向かう時間より、机に向かう時間の方が多くなっています。
今は日本で仕事をしていますが、いずれは多国籍メンバーがいるチームでも、自分が役割を果たせることを実感し、チームが成果を出せるようリードしていきたいと考えています。グローバリゼーション専攻でグローバル人材に必要なスキルや訓練方法を学ぶことができたので、今後も訓練を継続し、チャンスを掴みたいと思います。
私の入学前の悩みの種は、学習時間を確保できるか、モチベーションを維持できるか、及び専攻をどうするかでした。入学を決めたのは、家族に相談して自分の考えを整理してもらい、背中を押してもらったからです。大前学長もおっしゃっていますが、悩んでいても問題は解決しないというのは本当でした。