大学院を修了してすでに6年になります。この春、退職後に関連会社(エンジニアの派遣と設計請負を実施)に再就職し、従来の職種とは異なる総務系の仕事を行っています。修了後もBBT大学院のOB/OGとのつながりは強く続いており、つながりも拡充。また、大学院以外のBBTが提供しているプログラムの受講生との横のつながりも出来てきており、新規事業の立ち上げなどビジネス上の相談ができる環境が充実してきています。今後も、更にこの環境を活かして社会的な貢献ができるような事業の創造を図っていこうと考えています。
MBAの取得を考え始めたのは30代中頃にまで遡ります。当時は、今振り返れば日本経済のピークだった時期です。しかし、その絶頂に対して私は疑問をもっていました。当時の日本と企業は、どのようなビジョンや戦略をもって次の10年、20年先へ航海するか考えていませんでした。その状況を目の当たりにし、将来の利益を先食いする政治(国債の発行増加が始まった)や経営(教育など人材育成費用を減らしても利益確保に走る)に疑問をもち、あるべき経営の姿をキチンと学習し人に説く必要を感じたものです。それを、MBAの学位を得る勉強をすることで得られると考えていました。 特に、BBT大学院では既存のMBAコースとは違い、古びた経済理論やケーススタディではなく、実際に経営の最前線で実務を行い大きな成果を上げてきた教授陣や、現在進行中の経営課題を扱うことで最適解を導き出す力を身につけられるRTOCSがあることが大きな魅力でした。また、起業を含めた修了研究などその後に役立つ学びが得られたことから、自分の選択は間違っていなかったと確信しています。
仕事を休まずに学位が取れることがポイントでした。BBT大学院では修了論文(事業計画)を書く必要があるというのも、自分にとって大きな点だったと思います。あとは、大前学長が直に指導してくれるということも魅力でした。
特になかったですが、「コーポレート・ファイナンス」の成績が良くなかったです。講義の内容が自分には当時あまり良くなかったように思えたので改善を申し入れた結果、その後、カリキュラムが改善されたと聞いています。講義内容について率直な意見を汲んでいただけるところも非常に良かった点です。
グローバル経済と経営(大前学長が直に指導)です。毎週、課題としてケーススタディを要求されて、リサーチから改善案の検討までし、受講生たちとインターネット上(AirCampus)で昼夜問わずいつでも議論することができました。いただいた大前学長の指摘や指導は記憶に残るものです。オフレコ的な過去の経験やお考えなども伺うことのできた貴重な機会でした。
充実した2年間でした。当時流行ったブートキャンプというエクセサイズビデオのように知的ブートキャンプだったと思います。また、リアルでのワークショップで直に同期生との交流ができたことも記憶に残ります。学生が自主的に卒業旅行と称して大連の企業に見学に行ったことも印象に強く残っています。
仕事を終えて帰宅してからの学習により、睡眠不足気味になったことは否めせん。休みも学習進捗のキャッチアップに使いましたから正月も元旦以外は勉強しなかった日はなかったのが実態です。でも、楽しんでいました。無理せず3~4年かけて学習することもできるので、この点はあまり心配していませんでした。
今ではWiFiが普及して通信環境が良くなりましたが、当時は海外出張に出ると2時間の講義を6時間かけて聞いたことがあるなど通信インフラの悪いところで苦労した記憶があります。当時はiPhoneやiPadなどでどこでも学習できるわけではなかったので、現在の受講生の方々がうらやましい限りです。
特に実務で活かされているのは、「問題発見思考」「問題解決思考」でした。混沌とした問題、課題から真の問題を発見して原因を追求し対策を考えて行く手法を学ぶものです。マッキンゼー流の手法をそのまま伝授いただけるこの講義で得たスキルは実務で、客先や上司、同僚に問題の本質を説明する上で絶大な効果がありました。まず、説得に失敗することはなくなりました。これだけでも受講した甲斐があったといえます。
経営者の視点で事業や社会を見ることができるようになったことでしょう。事業や経営に関して内容のある助言をしたり、提言時には意味ある苦言もできるようになったと感じています。
やはり、建学の精神に則って社会や人に貢献できるような事業を起こすか、参加していきたいと考えています。 それを実現するための、BBTの仲間も増えてきました。
受けてみて後悔はないです。時間的にはタフですが、最長5年は在学できるので自分のペースで学習すれば大丈夫ですし、費用も他に比べれば高くはないので車の購入やリフォームなどをするのを遅らせてでもやってみる価値はあります。他にはない知識、スキル、ネットワークを得ることができると思いますよ。