学生時代に学んだ仏教に傾倒し、その後、講演活動によって、その普及活動をしていました。約10年前、インターネットを活用するようになってから、出版などの機会を頂き、現在、累計30万部の著作となりました。一方で、自分個人の限界を感じ、活動を事業化できないかと思うようになり、その中で、経営者の方に、もっと仏教の視点から、課題解決の糸口を提示していきたいと思うようになりました。私のセミナーに来る人は、職場での人間関係に悩む人が多く、中には個人的な心の持ち方や、考え方を変えるだけでは解決できない問題もあります。経営側に立つ人の視点や考え方を変えるだけで、多くの社員が幸せになれると私は考えています。MBAの取得をきっかけに、仏教と経営との両方の面から、様々な方の課題を解決していきたいと思います。
自分の活動の事業化と、経営層への領域を広げていくことを、知人のコンサルタントに相談したところ、MBAの取得を勧められました。その時は、ビジネス知識もなく、MBAが何かも知らなかったのですが、問題解決の専門スキルが身につくということに心惹かれ、MBA取得を決意しました。
仕事をしながらなので、通いはまず無理でした。だからと言って、安易なものでは意味がなく、今の自分を最大限にストレッチしてくれるところがいいと思いました。大前学長のことは、お名前しか知りませんでしたが、サンプル講義などを受講して、最初は話題についていけず、自分の知識やビジネスへの理解との隔たりを感じたので、入学する意味があると思いました。
一番苦手な科目は、学長科目でした。毎週のRTOCS(Real Time Online Case Study)がなかなか捗らず、毎週末になるとかなりしんどかったです。最後まで大変でしたが、ポイントは先手必勝、お題が出た後、なるべく早く発言して、クラスの流れに乗ることです。
一番大変だったのはRTOCですが、一番タメになったのもRTOCSだったと思います。毎週のクラスメートのコメントに目を通し、大前学長の解説を通して、様々な企業の事例を知りました。友人と話をしていると、RTOCSで出てきた企業の話題になり、そのことを話すと、どうしてそこまで知っているのだと驚かれたこともありました。
すべてがオンラインであるからこそ、通学の大学院よりもたくさんの授業が受けられると思います。また、講義は聞き慣れてくると、倍速再生でも理解できます。これが通学での学習だと、仕事との両立はまず不可能だと思いました。また、講義もバージョンアップされているので、とても分かりやすく作られていると思います。
在学中、仕事が忙しくなり2年で修了する予定だったところ、3年かかってしまいました。大学院の学習だけでも大変ですが、さらにその間、執筆活動も重なり、時間的にも精神的にもかなり大変な状況でバランスできたとは言い難いですが、3年間続けることができたことがとても自信になりました。
卒業研究や、作成までに長時間を要するレポートがいくつかあります。それを進めるための時間配分が大変でした。これまで感覚的にタスクを処理していましたが、きちんとタスク管理を意識せざるを得なくなったのは人生初です。しかし、この経験もまた、有意義だったと思います。
一つは、自分の活動の事業化に踏み出せたことです。卒業研究では、実際に行う事業をテーマにしました。指導教官から、丁寧なアドバイスを頂き、卒研が私のこれからの事業の青写真になっています。また、MBAを取得したことをきっかけに、経営コンサルとしての案件を1件いただきました。
いろいろな授業を取りましたので、専門的な知識も増えました。しかし一番良かったのは、物事をファクトベースで考え、論理的に積み上げていく思考方法が習得できたことです。これにより、相手の意見の矛盾も見えてくるようになりましたし、自分の考えの抜けも見つけやすくなりました。また、マーケティング目線で考えられるようになったことで文章にも磨きがかかり、在学中に出版した本は、5万部突破のベストセラーになりました。
在学中に、一般社団法人全国仏教カウンセリング協会を設立しました。BBT大学院でマーケティングを学び、どのように価値を構成していくべきかを学びました。自分がこれまで作ってきた仏教のコンテンツを様々な寺院の方に使いやすく提供していくことで、日本の伝統仏教が、現代人の心に一層の灯火を灯すことができるように貢献していきたいと思います。また、経営者層に仏教とMBAの視点から、適切なアドバイスを行うことで、社会を少しでも良くしていきたいと思います。
MBA取得はスタートだと思います。取得することで自分をどう変えていけるのか、というイメージを具体的に持つことが、学びをより効果的にすると思います。そのためにも、ぜひ、取得後の自分像をしっかり持った上で入学していただきたいと思います。