2010年入学当時はカタールの建設プロジェクトで調達業務に従事していました。30ヶ国を超える人材で構成された弊社ジョイント・ベンチャー社員及びスタッフ数は800名。英語でコミュニケーションをするだけでも大変でした。 大学では建築を専攻し、入社25年になります。12年が国内、13年が海外(中国・韓国・UAE・エジプト・カタール・マレーシア)の建設工事で施工管理を経験してきました。 現在はマレーシアの建設プロジェクトでプロジェクト・マネージャーをしております。
カタールでは調達マネージャーという部下を統率する立場でしたが、トルコ人、アメリカ人、イギリス人、フィリピン人、マレーシア人、インドネシア人、インド人他のスタッフや同僚をコントロールするのが難しく、思い通りに進めることができませんでした。
異なる文化とバックグラウンドを持つ同僚やスタッフをまとめるために、論理的思考、問題解決能力、そしてリーダーシップが必要だと感じ、友人(カタールで他社大手ゼネコンに勤務)がMBAグローバルコースを受講されていた話を聞き、まさに自分に必要なのはこれだと確信しました。
社内の研修制度でBBTが提供するプログラムである問題解決コースを受講したことがあり、更に学び続けたいと感じていたからです。会社の同僚は会社を休職して日本の大学でMBAを取得することを選択しましたが、当時、とても業務が忙しく、仕事とMBAを両立する必要がありました。カタールに居ながらにして、ネットさえつながれば授業が受けられることが、BBT大学院に決定した理由です。
理科系で建築を専攻し、建設会社入社後も現場での施工管理が主な業務だったため、一年次の『アカウンティング』や二年次の『The Airline & Hospitality Industry』の授業は、全く学んだことも考えたこともなかったので、戸惑いました。しかし、AirCampusでクラスメートの発言に刺激され、全く知らなかった領域を、自分なりに学ぶきっかけになりました。きっと一人では挫けていたかもしれませんが、皆に助けられました。
海外の建設プロジェクトに従事していたので、異文化で育ってきた、彼ら『外国人』に自分の指示を正しく理解してもらい、納得して指示に従ってもらうことが当初できませんでした。また、調達マネージャーという仕事柄、世界中のサプライヤーと契約条件や金額の交渉をしていましたが、中々目標金額まで下がらず苦労しました。
【Global Negotiation Skills】で実践的にどのように交渉するかを教わり、目から鱗が落ちました。これこそ、自分が学びたかったスキルでした。
最初、ネットを利用した遠隔授業に不安がありましたが、実際に入学して見るとAirCampus(AC)の良さを実感できました。顔も知らないクラスメートとAC上で議論を展開し、夏にカタールから帰国して皆と実際に会った時、更に親近感が湧きました。一人じゃないんだ!世の中には自分よりも更に志の高い仲間がいることを知り、日本もまだまだ捨てたもんじゃないと実感しました。
入学時は娘の大学受験、息子の高校受験と重なり、『お父さん!何を血迷ってしまったの?』と家族の猛反対にあいましたが、『今これらを学ばなければ、業務に支障が出る』と幾度となく説得をして了解してもらいました。
私の場合、カタールに単身赴任していたのですが、Skypeで、ほぼ毎日家族と電話で話していたので、プライベートも問題ありませんでした。
当時カタールの通信事情が悪く、ネットに接続できないことが多く、レポートの提出のために早朝4時に出社したり、二年次のテレカンやロールプレイは、時差が6時間あったため、時間を調整していただき、講師やクラスメートにご迷惑をおかけする結果になってしまいました。しかしながら、フレキシブルに時間調整をしていただき、関係者に感謝しています。
入学した頃は、英語で論理的に部下に指示することができずに、毎日悔しい思いで夜もなかなか眠れませんでしたが、BBT大学院で学んだお陰で、いつの間にか二人のアメリカ人の部下を説得して、自分の指示に従ってもらうことができるようになりました。 論理的思考、問題解決力、リーダーシップの3点を学ぶことで、昔の自分とは別人になったと実感しています。 欧米のネーティブとのテレカンも仕切れるようになり、会議で問題解決することに貢献できる喜びを噛み締めています。
一言で集約するなら、『自分で考えられるようになった』と言う点です。 新聞やマスコミの報道を鵜呑みにするのではなく、自分なりにFACTをつかみ、物事の本質を見抜く力がついたのではないでしょうか。 そして、一緒に行動してくれる仲間が得られた点が大きいと思います。当時の首相に皆で検証した結果をメールしたり、懐かしい思い出です。
現在はマレーシアの建設プロジェクトでプロジェクト・マネージャーをしていますが、東南アジア全体の統括をする立場で、これら新興国の動向を見続けていきたいと考えています。急成長するインドネシア、ベトナム、タイ、今後期待されるミャンマー、カンボジアと夢は広がります。
業務が多忙な方は、無理に2年で卒業する必要はないと思います。私自身、2年間で必要な単位を取得しましたが、グローバリゼーション専攻のオーストラリアでの卒業研修は3年目に参加し卒業しました。一年次下の方々とも知り合うことができ、仲間が2倍に増えたので、ちょっと得した感じです。これから海外駐在の方も多く入学してくれることを期待しています。一人でも多くのGlobal Leaderが、世界を舞台に活躍してくれることを切に願って止みません。