水産業・貿易業・建設業の社員と家業の建設業 代表取締役社長を経て現在、市議会議員(鹿児島県阿久根市・2期目)です。
家業の建設業を引き継ぎ、経営と廃業・その手続きを経験しています。現在は市議会議員として議会・市役所内の改革・改善のための提案、政策提言に努めています。
目標とする議員も見つからない中で模索しながら市議としての仕事と勉強をしていました。億単位の予算が付いた事業の賛否など、多くの議案を突き詰めて検討するとき自分の能力の限界を感じていました。市議会議員の任期4年のうち2年が経過したとき、「ビジネスマンの基礎知識としてのMBA入門」という本を読み、MBAは議員にとって必要な知識だと感じ、学ぶことにしました。
私は交通の便が悪い地域に住んでおり、学校にきちんと通うことは不可能なため、ネットで学べるという条件が不可欠でした。
経営において、学問と実践力は全く別のものだろうと考えていましたので、大前学長が経営コンサルタントであったこと、多くの先生方が起業をされていることから、BBT大学大学院なら実態に即した内容を学べると考えました。
私は、一人で行動することに慣れており、人に任せることや相談して他の人と一緒に物事を行うことがとても苦手です。
組織というものを理解し、講義を進めることがとても難しい状態で、1度単位を落としました。
2回目の受講の時、繰り返し講義を受講すると講義の意味が分かるようになりました。それまでの私は組織そのものやその活性化について知らず、考えが凝り固まった批判屋であったと思います。2回目の最終試験で合格しましたが、今まで私が持っていなかった視点・考え方を得る事ができました。
議会では多くの議案を取扱い、賛成・反対の表明をしていきますが、授業を学ぶ前の私はそれまでの経験と雰囲気で是非を決めるしかなく、賛否の結論に至った理由を表現することができませんでした。
講義を受けた今は、多様な事業に対する知識が増え、また、未知の事業に対しても調査する力が付いたため、内容を深く調査して結論を導き、討論では結論に至った理由を、データを示して理論的に説明することができるようになりました。
実践力を求めて入学しましたが、BBT大学大学院を選んだことは最高の選択だったと考えています。
授業は講義と生徒同士のディスカッションで進めますが、何が本質的問題であるか、現実の問題にどのように対処してきたか、いろいろな立場の生徒同士が話し合います。私は代表取締役社長を経験した中で、業界では慣例だが法令違反になるという内容に直面することがありました。ディスカッションでは秘密保持を前提に多くのテーマについて話し合うことができました。講義を受けた今なら社長であった当時と違う判断をしたと断言できます。現在と将来のために今すべき判断を出せるようになったと思います。
私は議員の任期が2年残っているところでBBTに入学したため、2年で卒業することを目標としていました。その為、学び優先で過ごし、生活は二の次にしていました。そうすると結局不都合が出てきて、時間をかけてなおざりにした物事や人との関係に後日時間をかけて修復するという繰り返しでした。勉強に対してもB・C判定で合格ラインをやっと超えた講義が多く、もう一度受けなおしたい気持ちが残っています。
自分の処理能力やスピード、生活状況を考えて計画を立てて進めればよかったと反省しています。
企業の組織を念頭に置いた議論を展開する場が多くありましたが、私は今まで大きな組織のメンバーになった経験がなく、組織がテーマになった時、自分の立ち位置をどのように考えてディスカッションに参加してよいか悩みました。受講中は少人数の組織での経験から派生して物事を考えましたが、正直困りました。ディスカッションへの参加は大変でしたが皆さんの投稿から学ぶことが多く、すばらしい学びの場でした。リアルで行うディスカッションよりはるかに深く、充実した内容であったと思います。ディスカッションへの投稿はつぶやきや感想・評論ではないため、「知の集団」のメンバーとしての役割を果たすよう自分の意見や発言の仕方を見直しながらディスカッションを進めました。
執行部の提案する議案・新規事業には目的と方法、それを裏付けるデータを求め、現実的な内容であるか判断できるようになりました。加えて、私からの提案が出せるようになりました。
議員活動として市民からの要望・相談を受けることがありますが、その内容は時に条例や法令を超えた要望であることもあります。市民の正当な要求であるか、条例が現実に即しておらず変えるべきかなど判断できるようになり、適切な対応が取れるようになったと思います。
入学前は物事を考えるとき、後先を考えずに好きなことから手を付け、かえって手戻りをしたりと時間のロスが多くありました。今は全体像を考え、手順や全体にかかる時間配分を考えて計画的に動くことが以前よりできるようになりました。
議員を経験してみて分かったことは、議員・議会には執行権がなく、首長にしかないということです。議員一人では議案を提案するには制限があり、事業を執行する権限もないことから、本当にやりたいビジョンを持っているのであれば首長を目指すことは当然だと思います。又、議会の中では、議長の権限や知りえる情報・経験は他の議員より格段に多く、データの収集・政策を考えるにはよい位置です。
議長・首長を目指す気持ちで議員活動を行っていきます。そして、、活動の中でより深く知ることのできた社会の課題に対して取り組む社会起業をしたいと思います。大前学長は市民のための政策学校として一新塾を創設しておられます。これからはBBT大学大学院で学んだことを基礎に、一新塾で政策提言・社会起業について学んでいきます。そして、政治家を終わるとき、社会の課題について取り組む社会起業をしたいと思います。
MBAはビジネスの知識であることは当然ですが、政治に対しても基礎知識であると思います。近年、「市の運営」という言葉を「市の経営」と表現されることが多くなってきました。行政において新しい提案、改善案を行うとき、ビジネスのセンス・民間のセンスは重要です。現状が旧態依然であるという気づきや机上の空論からの脱出、非効率から効率的なシステムへと提案・執行するためには本質的な問題やニーズを発見し、問題を解決する力が必要です。
BBT大学大学院では技術的な面もさることながら、組織のリーダーシップやフォロワーシップとしての志も学ぶことができます。組織が持続的に目標に向かい、結果を出し続けるための理論や志も学ぶことができ、自分の考え方・働き方の変化・成長を急速に感じられると思います。