現在、私は、7割は、弁護士・経営コンサルタント・フィナンシャルプランナーとして、3割は、医師の仕事をしています。主たる経営コンサルティング領域は、医療機関関連全領域、事業承継、人材育成研修活動です。フィナンシャルプランナーとしては、事業承継や資産運用等のご相談をさせて頂いております。
今の仕事をする前は、25年間、民間医療機関で働いていました。理事、内科医、病院長、事務長、経理部長、副理事長、社会福祉法人理事長と様々な業務を経験させていただきました。同族経営であり、兄が経営を承継することになったので、いずれ外に出ないといけなくなると考えておりました。たまたま弁護士資格と医師資格は持っていましたが、経営における難しさを目の当たりにして、企業経営者の支援、とりわけ、同族経営の事業承継コンサルティングと番頭育成を仕事にしたいという思いが強くなっていました。企業経営者に適格なアドバイスを提供するためには、MBA取得が王道ではないかと考えたのがきっかけです。
私が二十歳の法学部生のとき、大前学長の「企業参謀」を読んで衝撃を受けました。このときから「悪魔のサイクル」「遊び心」はじめ大前学長の著書は、日本語で読めるものはすべて読んできました(私は英語ができないので、大前学長の著書の中で洋書を読んだのは、“The mind of the strategist”だけです。)。一新塾に二期通いました。「大前研一のガラガラにっポン」も毎週観ていました。大前経営塾も終了しました。私にとって、大前学長の提供するMBAプログラムは、非常に魅力的でした。さらにBBT大学院では、仕事を続けながら学べることから、「BBTに行くしかない。」と思いました。
「コーポレート・ファイナンス」は苦手でした。仕事でファイナンスを扱っていたことから、かえって苦手になりました。講義におけるファイナンスは、設定された仮定以外の「現実」を無視しなければなりません。これは、理論科目を勉強するときには当然のことです。理論は一定の仮定を前提として成り立っています。この仮定以外の現実を取り入れては、理論が成り立たないからです。私は仕事でファイナンスの仕事をしていたので、つい実務の考え方を取り入れてしまい、大きな壁にぶち当たりました。
この科目を克服したのは、理論科目を学ぶという謙虚な気持ちをもてたからです。実務を忘れて理論を学ぶという謙虚な姿勢になれば、問題なく学べると思います。
一番ためになったのは、齋藤顯一教授の「問題発見思考」です。この科目を勉強してから、どんな問題に遭遇しても、全体観を見失わずに、問題に向き合えるようになりました。本当の原因は何か、これを真底つきつめれば、解決の方向が見えてくることを学びました。この科目がすごいのは、単に「問題解決の技法・技術」にとどまらず、問題に向き合って、問題を解決し、社会に価値を提供しようとする「人生観」まで教えて頂いたことです。経験やヤマ勘に頼るのではなくファクトベースで考え、原因を分析し、対策を立案し、これを組織行動にまで落とし込んで、企業業績を向上させるという全体的な取り組みの必要性を学びました。多くの日本のビジネスパーソンがこの「問題解決」を学べば、日本が再生すると確信しています。
遠隔教育の最先端を行っていると思います。現在では、放送大学大学院の授業はインターネットでも受講できるようですが、私が在籍していたころの放送大学大学院は、決まった時間の講義をテレビかラジオで受講して、レポートを郵送で提出し、試験は各地の学習センターで受験することになっていました。私は、学習センターでの試験前日に徹夜の仕事が入って大変な思いをしました。それに比べ、BBT大学院は、柔軟に受講し、サイバーでレポート提出もテスト受験もできます。また、サイバーでディスカッションしている仲間が、スクーリングやオフ会で顔を合わせると、すぐに緊密な人間関係を築くことができます。これだけの人的なネットワークができるサイバー教育は他に見当たりません。このBBT大学院は、仕事を続けながら、経営を学ぶには最適のシステムだと思います。
これはバランスを取れた人からアドバイスを頂いてください。私はバランスをとれませんでした。家内に内緒でBBT大学院プログラムを学んでいました。勉強するのは家内が寝てから家内が起きるまでの間でした。私は、3年間で修了しました。環境が許すならば、急いで修了して消化不良になるより、1年間くらい余分に遠回りしても学ぶべきことを学んでから修了してもよいのではないでしょうか。
時間管理で苦労しました。私の場合は、途中から3年間で修了することにしたので、この問題がある程度解決できました。それでも、睡眠時間は十分に確保できなかったと思います。仕事と試験と重なることもあるでしょう。
現在、経営コンサルティングの仕事で生活が成り立っているのは、このBBT大学院で学んだおかげです。コンサルティングの仕事を頂いても、齋藤先生の「問題発見思考」の授業で学んだとおりに、チャートを作って、問題を発見して、戦略が立案できたら、あとは、この戦略を実行できるように、組織・人事を改革し、業務プロセスを改善し、改革を推進できるようにリーダーシップを後押しすれば、現実に業績が上がります。
多くの弁護士がBBT大学院で学んでいます。これからの弁護士などの「士(サムライ)業」は、経営に対する理解が必要だと思います。そして経営において最も大切なのは、顧客に対して価値を提供することだと思います。このBBT大学院で学んだことによって、法律知識だけによってではなく、広く企業経営者の未充足ニーズを満たすことができるようになったと思います。また、「問題解決」を学んだおかげで、クライアントがどのような課題を持ってきても、どうすれば業績が向上するかがわかるようになりました。
BBT大学院で学んだことを活かし、医療経営コンサルティング、事業承継コンサルティング、経営人材育成研修の領域で、仕事を通じて社会に貢献していくことが目標です。夢は、事業承継の仕事とファイナンシャルプランナーの仕事との共通項目をさらに研究して、ファミリーオフィスの機能を提供することです。このファミリーオフィスは我が国においては成長分野で、各証券会社や銀行のプライベートバンキング部門が同様の機能提供をしようとしています。しかし、証券会社や銀行から独立したものが本来の、そして本物のファミリーオフィスです。このようなサービスを通じて、円滑な事業承継を支援し、社会における雇用の維持に貢献するのが私の夢です。
今、雇用が流動化しようとしています。これは社会に不安定さを増すことになるのですが、我が国の置かれた現状から考えると、一定程度は避けられない流れなのではないでしょうか。このような時代に、自分自身に投資して自己の価値を最大化することが、最良の「投資」だと思います。先行きの不安感を抱いていらっしゃる方は、先行きの不透明性に対応できるようにBBT大学院での学びは役に立ちます。このBBT大学院が提供するプログラムは、未来に起こりうる変動への対応力を提供してくれます。
すでに目的が明確な方は、それに向かって走り続けてください。明確な目的を達成するために経営知識と人的ネットワークを必要とする方、および、将来に目的が見つかったときに対応できる基礎を築きたいと考えている方は、是非、BBT大学院で学ばれることをお勧めします。