現在は、日本の大手ゲームソフトメーカーのアメリカ法人に勤めており、事業開発部門でシニアアナリストをしております。その前はアメリカでアジアの外交政策を研究するシンクタンクでシニアプロジェクトマネージャーとして働いていました。国やベースにはこだわりを持たず、自分の能力が活かせ、好奇心を満たしてくれるキャリアを追い続けています。
人生は一度きりなので、後悔の無いように多少後先考えていなかったり、リスク・不安定さがつきものですが、シングルで自由なときにできること、したいことを色々と試してみようと勢い任せの人生をエンジョイしています。
前職のシンクタンクではPHD無しでいけるところまで登りつめたという感が丁度していたとき、PHDを取ってこのままアカデミックなキャリアを続けるべきかそれとも別の道を進むべきか悩んでいました。外交政策を考える上でも各国の経済力を左右する企業の存在がいかに大きいかを感じるようになると同時に、小さなシンクタンクが研究を続けるための終わりない資金探しの努力の中、企業のニーズが理解できていないことから、ファンディングやスポンサーシップの説得に苦労をしているのを実体験し、一度企業でも働く必要性を感じはじめていました。営利の世界の理解を深めるため、転職を決めると共にMBA取得を考えました。
当初はアメリカでのMBAをと思いGMATの勉強もしていました。しかし、転職先が先に決まり、仕事の関係上日米の往復、各国内の出張などの理由から、時間と場所の拘束のない通信制の大学も検討していました。その中で、大前研一監修下のBBT大学院なら授業のクオリテイーも問題ないだろうということで、BBT大学院の説明会、関係者、卒業生などのインタビューを経て、納得した上で入学を決めました。
ファイナンス系の授業は大変苦手でした。一番仕事の忙しい時にも重なり、そもそも数字が苦手だったので、2年間を通じて最低の成績を取ったのもファイナンスでしたが、今では良い思い出です。
「問題発見思考」と、大前学長が担当する科目で取り組むオリジナルのケース・メソッド「RTOCS(Real Time Online Case Study)」は考え方、世の中の見方を根底から覆すほど私にとって大きなインパクトのある授業でした。
1週間かけてリアルタイムで起こっている実在の企業の課題・問題の解決策を考案するRTOCSは毎週本当に大変でしたが、クラスメートとのデイスカッションを通じて、問題点の洗い出しと、解決策を見出すための能力は大分訓練されました。
今でも一番の思い出は、トヨタがプリウスのリコールで全世界のメデイアが報道している最中に私たちもまさしく、「トヨタの社長だったら、プリウスのリコール問題に対してどう対処するか」というRTOCSの課題について1週間議論をしました。ニュースで報道されるトヨタの社長の実際の行動を見ながら、「そっちを選んだか・・・」などと思いながら、社長の立場や思考が今までにない程はっきりと分かり、なぜそのような選択肢をとったのかが分かった気がした瞬間でした。
初めてAirCampusのディスカッション画面に投稿したときに大前学長から直々に返事が来たのを今も覚えています。なぜなら「???」としか書いていなかったからです・・・。ショックでした。
適当な発言を書いたら即、教授陣・クラスメートから突込みが入るのだと気づきました。逆に、時間をかけすぎると、送信ボタンを押す(心の)準備ができたときには優秀なクラスメートらからすでに何十もの投稿がされていて、自分の内容はすでに的外れで時遅し・・・ということも。
議論が世界各国をベースとするクラスメートから寄せられるので、24時間体制の議論には2年間気が抜けませんでした。一夜明けると未読の投稿が100を超えていることも多々ありましたが、世界で活躍するためのリソース、環境がそろった教育内容と方法だと思いますし、やりがいも大ありです。
正直あまりできませんでした!2年で終わらせると決めていたので、勉強と仕事の両立で精一杯で、それ以外の時間は特に無く、昔みたいには徹夜もできず・・・。家族がいるクラスメートは尊敬していました。
行きと帰りの通勤、お昼休み、夜、土日、と時間さえあれば宿題、オンラインでの議論、授業の受講、教材に目を通す時間に充てていました。但し、遠隔教育の特徴として、タイムマネジメントは自分次第のところはあります。また2年ではなく、5年かけて卒業される方もいたので、自分のライフスタイルやニーズに合わせることができるというメリットはあります。それでも楽は決してできないので要注意!
レポートの提出や試験が仕事の忙しい時期や出張と重なった時はきつかったです。また、一般の大学院のように春休み、夏休み等の長期の休みが年末年始の休み以外になかったので、タイムマネジメントと健康管理が大変でした。実際、1年次最後の試験を終えた直後に気が抜け、病気で一週間倒れていました。その後、反省し2年次では土曜日だけは一日(丸一日無理なときは半日)休みを絶対取るようになりました。
グローバリゼーション専攻のネゴシエーションの授業は、Skypeを通じて行う実践形式のものでした。教授と毎回ネゴシエーションのセッションがあり、直後に自分のパフォーマンスに対するフィードバックがあります。これらのセッションの前夜はあまりの緊張とストレスで寝ることができませんでした・・・。しかし、この授業によりネゴシエーション能力に自信がつきました。アメリカではネゴシエーションを行う場面が多々あるので、クラスで習得したノウハウは今も頻繁に活かされています。
物事を見る目、考え方が全く変わりました。今まで以上に多方面からクリティカル且つアナリティカルに考え、根底に潜んでいる問題点を見つけることができるようになりました。また、日々仕事上で付き合う人との接し方、活かし方が今まで以上にうまくなりました。
転職して5年になりますので、次の社内でのキャリアアップ、新しい挑戦を探しています。会社のニーズに合わせた斬新な戦略・方針・ビジネスモデルを提案するのが野望かもしれません。
BBT大学院を卒業した人、皆が実感していると思いますが、
・セオリーや役に立たない昔の教材・事例ではなく、次の日にでも適応できるリアルなシナリオでのクリティカル・シンキング
・実践的なスキル
・時間と環境の制約がない勉強方法
を求めている方は、ぜひBBT大学院に入学されてください。但し、タイムマネジメント、健康・自己管理ができるのが必須条件だと思います。私みたいに海外がベースだったり、出張が多い人にはパーフェクトでした。クラスメートもグローバルで多業種、教授も生徒もトップクオリテイーです。楽をしてMBAの称号だけ欲しい人は要注意です。後悔します。正直、しんどいです。でも、やる価値は確実にありますね。