上下水道に関する設計コンサルタントをやっています。国や自治体の委託を受けて、浄水場や下水処理場を設計したり、都市全体の上下水道整備計画を立案する仕事です。海外の発展途上国を対象としており、一年のうち8か月以上は海外に行って現場で仕事をしています。BBTを始めた時はイラクの仕事をしており、卒業するときはバングラデシュにいました。そのため海外でもオンラインで勉強できるBBTは非常に役に立ちました。
これまでずっと技術者として専門技術を磨くことに専念していましたが、そろそろ管理者的な立場になり、会社の経営ということについて考えると、自分には何のスキルもありませんでした。また、会社を見回してみても、現在の経営陣を含めて技術者の集まりであり、会社の行く末に一抹の不安を感じました。そこで何とかしなければならないと思い、MBAを学ぼうと思い立ちました。また、大前学長の「ロウアーミドルの衝撃」を読んで、文字通り衝撃を受けたことも大きかったです。
1年のうちほとんど海外に出ているので、学校に実際に通うということは考えられず、休職して学校に通うということも嫁さんにぶん殴られるかもしれないのでできなかった(笑)。そこで、オンラインで学べるBBTを選びました。大前学長の指導を受けられるということも大きかったです。
苦手というわけではないけれど、コーポレートファイナンスやアカウンティングは、わからないと致命的になると思い、科目が始まる前に関連の本を読んだりして、予習しました。そのため、すんなりと理解することができました。
大前学長の一連の講義におけるRTOCS。非常に勉強になりました。RTOCSは、他の科目で習ったことをすべて使うし、会社経営点だけにとどまらず、たとえば「あなたが維新の会なら」とか「徳洲会の徳田虎雄なら」など、政治・社会ジャンルにおけるホットな話題について考えるので、そういった事象の背景や、本質的問題の追及および問題解決の方法について学ぶことができます。RTOCSは、毎週、頭から湯気が出るぐらいに考えました。自分でさんざん考えた後に、大前学長の鋭い考えを聞くというのは、非常にためになるし、エキサイティングなことでした。
きつかった(笑)。けど、やってよかったと思います。意識の高い他の生徒の方たちに揉まれて、ずいぶんと触発されました。単に経営について学ぶというだけにとどまらず、世の中の問題を解決して、少しでもよくするんだという意識と方法を学ぶことができました。
BBTで学ぶことは2年間の修行と思って、飲みや遊びなど、プライベートな時間を思い切って減らしました。さらに、早起きして時間を作り、電車の通勤時間を有効活用し、仕事は集中して効率的に終わらせて、できる限り勉強のための時間を捻出しました。はっきりいってゆとりのある生活ではなかったけれど、逆になんとか2年間で終わらせようというモチベーションになりました。
勉強の時間を作ることと、海外におけるインターネットの不安定さと戦うことです。わたしは途上国で勉強していたので、そういう国の遅いインターネットや、頻繁に起こる停電には悩まされましたね。特に、時間指定のテストのときは、冷や汗ものでした。
どのような課題についても、ファクトを並べて本質的な問題を明らかにし、対応策を筋道立てて考える。仕事だけでなく、日々の生活の中で、BBTで学んだことが生きていると思います。2年間全力を尽くしたことで、学んだことが血肉になっているような気がします。
特に、社会に対する貢献という点について、意識が高まりました。BBTでのディスカッションを通じて学んだ稲森和夫さんの言葉「個人にはいろいろな能力が与えられている。 与えられた能力は、それを出し切って社会に尽くす必要がある」や、大前学長の「人は4つの責任を果たさなければならない。社会に対する責任、会社に対する責任、家族に対する責任、自分に対する責任」という言葉が、ずっと心に残っています。
BBTで学んだことを生かして、自分の会社を少しでも良くしたいし、ささやかながら社会にも貢献したいと思っています。また、勉強も続けていきたい。社会のこと、経済のこと、いくつかのテーマを設けて、深堀していきたいです。
大学院に入って、お金をかけて苦労することのメリット、デメリットについて、入学前は考えますよね。2年+アルファの時間と、300万円のお金を、何に使うか。今までと同じように生きて、300万円で車でも買うか。それとも、大学院で学ぶというチャレンジをするか。自分に投資した時間とお金は、かならず自分に残ると思います。自分が死んだとき墓場に持っていけるものを財産というならば、BBTで学んだ濃密な時間と知識は、確実に財産です。300万円でモノを買ったり、のほほんと暮らすことは、財産にならない。もうワンステップ自分を引き上げたい、自分を変えたいと思うなら、大学院に挑戦してみてはいかがでしょうか。きっと、大きな財産になるはずです。