これまで練馬区職員として、マラソン大会の立上げや地域コミュニティの活性化などに従事してきました。入学当時は、広報担当として、練馬区初のテレビCMを制作するなどPR活動に取り組んできました。BBT大学院での学びを通じて、日本が置かれた危機的状況を目の当たりにし、このままでは必ず日本、練馬は衰退していくと直感しました。そこで、私は、BBT卒業と同時に練馬区を退職し、現在、練馬区のよりよい未来をつくるために活動しています。
そもそもMBAには全く興味がありませんでした。しかし、BBT大学院の一期生であり、尊敬している知人から、「大前研一さんという世界的なコンサルタントが学長を務めるBBTという大学院があって、決して楽ではないけど、学べば確実に地頭がよくなるぞ!」とBBT大学院をご紹介いただきました。これからさらに練馬区を発展させていくためには、「構想力」、「論理思考力」、「問題解決力」とともに、「経営者マインド」が必要不可欠だと考えたため、MBA取得を決意しました。
学問としての経営ではなく、大前学長をはじめとした第一線で活躍する経営者等から実践的な学びを受けられるという点が一番の魅力でした。また、土日出勤や残業も多い職場であったため、自分のタイムマネジメントによって、いかようにも学ぶことができるオンラインシステムは、最終的な入学の決め手となりました。
今までいかに論理的に物事を考えてこなかったかを痛感させられました。論理思考力は『問題発見思考』だけでなく、「RTOCS(Real Time Online Case Study)」や『卒業研究』、クラスメートとのディスカッションなど在学中、いたる場面で求められる能力です。もはや習うより慣れろ。脳に汗をかきながら考え続けたことで、自ずと論理的に考えられるようになってきました。
毎週、課題に取組む「RTOCS」。リアルタイムな企業の経営課題を、経営者の視点に立って分析し、本質的な解決策を導き出すといったもの。現在進行系の課題に対するワークであるため、本当の正解は分かりません。ただ、先の見えないものに対して解決策を導き出すというプロセスを繰り返し行ってきたことで、先見性を身につけることができたと思います。また、他の科目でインプットした知識を総動員してアウトプットしなければならないため、知識の定着および理解の深化を図ることができました。
入学してみて、BBT大学院の最大の特徴は「クラスメートとのディスカッション」にあることに気づきました。BBT大学院はクラスメートとのディスカッションを非常に重要視しています。どんなに素晴らしい講義でも、一人で受講しているだけではなかなか理解は深まっていきません。講義内容について、クラスメートと自身の経験などを交えたディスカッションを徹底的に行うことで、一つの事象を多面的に見ることができるようになり、理解度が一気に増していきます。また、深く濃密なディスカッションは、たとえオンライン上であったとしても、クラスメートとの距離を近づけさせてくれ、仲間意識を得ることができました。卒業してからも切磋琢磨し合える仲間に出会えたのは、ディスカッションのおかげだと思っています。
入学したら学業に追われ、あまり家族サービスはできないと思っていました。そのため、入学前に自分の覚悟を示すため、「在学中は酒を飲まない」と一方的に家族と約束しました。1日24時間という時間は増やすことができないため、いかに無駄な時間を削り、勉強の時間を確保するかが重要になってきます。断酒は、飲み会後でも勉強ができるだけでなく、飲み会を断わりやすくなる(また、誘われる回数が少なくなる)という効果もありました。睡眠時間はできるだけ削りたくはなかったので、自分の時間を削り、残りの時間で家族サービスを行っていました。ただ、どれだけ家族サービスができていたかは怖くて家族には聞けていないですが。
講義の視聴、クラスメートとのディスカッション、課題レポートの作成など、BBT大学院での学びはハードで時間がかかります。今までと変わらない生活リズムで生み出せる時間では圧倒的に足りません。何かを得るためには何かを捨てなければならない。覚悟していましたが、卒業するまでずっとタイムマネジメントに苦労しました。それでも無事卒業できたのは、妻や子ども、親の支えがあったからです。感謝しています。
表面的な事象や情報に踊らされるのではなく、その根っこにある「本質的問題は何か?」ということを常に意識するようになりました。課題にぶつかった時、キーマンと交渉する時、新しいチャレンジをする時、本質的問題を導き出す力は「武器」になります。これからの練馬区の未来をつくるにあたっても必ず活きてくる力だと思っています。
今までは0から1を生み出すことや経験のないことへのチャレンジに対しては躊躇しがちで、自分のできる範囲でしか物事を考えることができませんでした。しかし、BBT大学院で多種多様な企業をテーマにFACT(事実)から本質的問題を導き出し、抜本的な解決策を考える訓練を徹底的に行ってきたため、現在は、今までにない新しいことにどんどんチャレンジし、未来をつくっていきたいという想いが強くなっています。
今、日本は急激な高齢化や人口減少といった未だかつてどの国も経験したことのない未曾有の危機に瀕しています。今までの延長線上では必ず日本は衰退していきます。今すぐにでも打開策を講じなければ手遅れになってしまいます。未来の子どもたちに素晴らしい日本を残すためには、その事実に気づいた者が率先して行動を起こしていく必要があります。私は、練馬区を「未来が選べる社会」にするべく挑戦していきます。
「 『やっておいてよかった』 『やっておけばよかった』 僅か二文字の違いだが、その差はどこまでも大きい」。イエローハット創業者の鍵山秀三郎氏の言葉です。どんな挑戦でも、諦める理由は簡単に見つかります。それを乗り越えて挑戦するからこそ大きなものが得られます。決して楽な道ではありませんが、必死に取り組めば、確実に成長できると私は断言できます。ぜひ、まずは一歩を踏み出してみてください!