講義を聞いて、考え、意見を発信する。その意見に対してクラスメイトから質問や共感が寄せられる。TA(ティーチング・アシスタント)や講師からもう一歩踏み込んだ質問が投げ込まれる。そしてさらに深く考える……。このようなサイクルがぐるぐる回ることによってBBTのオンライン学習は進んでいきます。様々な価値観や観点に触れ自分の新しい考えが形成されていく過程は、単に「オンラインで講義を聞いて学ぶ」ことの何倍も有意義なものでした。クロスファータリゼーション(様々な意見を互いの肥やしとする議論所作)によって学びを深めていってほしいという入学時の大前学長の言葉が思い出されますが、まさにディスカッションはBBT大学院の学びの本質だったと実感できます。
何もなければ楽な方向に流れていってしまう性格ですが、BBT大学院ではその真逆のスタイルを良い意味で強いられました。追い込まれている状況が多かったです。
特に課題が多い時期に差し掛かると、朝の通勤時や寝る前などスキマ時間を活用せざるを得なくなります。時間を見つけてはオンライン講義の視聴やオンラインディスカッションへの参加、そして資料作りなどに取り組んでいました。また、良い成績をとろうとディスカッションでの発言量を増やしたり、発言のクオリティを上げるための工夫を凝らしたりしていました。そうしていくうちに、知らない間に自身を鍛え上げることができました。
ちなみにディスカッションは何かを論破するような場ではなく、クラス全体で学びの質を上げていく場です。互いの観点を尊重し、Giveし合うことがとても大切だと思いました。
BBTに限らずMBAを取得するには大きな出費を伴います。この出費を自分への先行投資と考えたとき、当然投資金額以上のリターンを得られなければ、お金も時間も無駄になってしまいます。この点BBTでは業務で活かせる学びが多く、私はすぐに投資の効果が得られたと思いました。卒業後は「MBAの取得=学位の取得」という形式的な結果が当然得られますが、学びの本質である「自己成長」もしっかり付いてきています。BBTで得た成長の伸び幅という資産は、今後も継続的なリターンをもたらしてくれると確信しています。
理論の理解のみならず、実務に転用が行える学びが多かったです。特にRTOCSを繰り返し実施することで、実際のビジネスにおける実践力が高まりました。RTOCSというフカフカのマットの上であれば思いっきりやってみて失敗したとしても問題にはなりませんよね。果敢に知識を活用する機会が提供されているのが良かったです。実務で自信を持って活用できるようになれます。
またRTOCSでは実企業の現在進行形の経営課題を扱いますので、どこにも答えは転がっていません。自分で方向性を見出すことを繰り返すなかで、実務レベルで構想力が鍛えられたと感じます。
講義課題についてのクラスメート内での意見交換はすべてオンライン上で行われます。よって場所と時間帯に制約なく、移動などのスキマ時間を活用してスマホでも議論参加できることはとても便利でした。
また講義映像は真新しい内容のコンテンツと、数年前のコンテンツが混在しています。普遍的な要素を扱っているので単純に古いからと言って品質が劣るわけではないのですが、率直に見直しが必要そうに感じられたものも確かにありました。BBT側は定期的に点検をしてくれています。
AirCampusでのディスカッションは全ての会話がテキストとして可視化されます。よって思考を整理して論理的に発言することが各受講生には求められます。小中高の教育でも、手を動かしてノートに記述することによる熟考と記憶定着の促進が行われますが、それと同様のことがBBTでは行われます。口頭での議論だとせいぜい10名以下でしか成立しませんが、AirCampusでは最大で数十名規模での議論が約1週間ほどかけて進むため、情報量がケタ違いです。自身の発言もふくめて全てテキスト化されるので、口を濁す誤魔化し的な言い方や曖昧な言い方が通用しません。ディスカッションをする中で、極めて高度な思考力を否が応でも鍛えられます。
その一方でクラスメイトや先生たちとリアルで会える機会は比較的少ないために、ヨコやタテの関係の構築や、エレベータピッチのような対人スキル形成の面では他の通学式大学院の方が強みがあると思います。ただ、後者については敢えてMBAコースで訓練すべきか?という論点は残ります。MBAでのディスカッションの本質は、その過程を通して思考を深め、視野を広げ、そして視座を高めることにあります。
先生方の多くが実務家ということがBBTの特徴として挙げられます。そのため講義では単に理論や教科書の解説に留まらず多くのビジネス事例を紹介いただけるため、解像度高くかつリアリティをもって理解することができます。また、クラスのディスカッションのテーマにおいても、現実に起こっていることや過去に起こった事象を取り扱うことが多いです。一つのテーマやトピックに対して複数人で多面的に議論するため、批判的思考力を養うことにもつながっていきます。この素養はもちろん現実のビジネスシーンでも大きな強みになっています。
様々な形態のビジネススクールがありますが、多忙な中でも効率的かつ効果的に学べるオンデマンド型オンラインの学習環境は素晴らしいと思いました。また、個々人がしっかり熟考したうえでテキストで発言するBBTならではのオンラインディスカッションは、議論の建設性や学びの本質性に富んでいると感じています。「誰が言ったか・声が大きかったか」ではなく「何を言ったか」が重視されます。
BBTではAirCampusというシステム上で講義映像の視聴とディスカッションを行います。ディスカッションにおいてはテーマに沿ってテキストベースで議論したり講義に対する意見や質問を投稿したりしていくわけですが、その過程で他のクラスメイトの投稿も含めた受講生すべてのアウトプットが可視化されます。いわば集合知が形成されていきますので、一つひとつ目を通すことで視野の広がりを実感します。講師やTAからのフィードバックもたいへん刺激になりました。
オンラインベースの教育について、正直最初は不安もありました。しかしいざ飛び込んでみると、いつでもどこでも講義映像を視聴でき、またクラスメイトと時空を超えて議論できるフレキシブルな学習環境は非常にありがたかったです。特に、一回受講しただけでは分からなかった内容を何度も繰り返し視聴できる仕組みには大変助けられました。くわえて、科外のコンテンツライブラリー(AirSearch)が非常に充実していることもポイントです。時間が許す限り参考図書的に興味のあるコンテンツを齧っていましたが、さらに視野が広がっていきましたね。