寝る時間を削ると、パフォーマンスが落ちるため、睡眠時間を確保するように努めました。学習と睡眠の時間を確保するためにスマホを見る時間を減らし、また時間を決めて体を動かしたりしていました。睡眠を削って無理をすると良いことは無かったです。
ちなみに、学びを通じて自分の知識が増えていくと、周りの人との考え方に差が生じてくることを感じていました。今までにない価値観を持ち思考回路や着眼点がアップデートされますので、丁寧なコミュニケーションをしないと伝わらない場面がでてきます。共通言語で話せる人とは非常に進めやすくなりますが、一方で従来のやり方・経験を重んじる人とはコミュニケーション上の苦労を感じることがありました。
卒業研究はドキュメントの提出に加えてプレゼンテーションも行いますが、その中身は、起業か新事業創出が主たるものです。当然そこにニーズがあることを大前提としたビジネスプランです。そのニーズは思い込みやネットの情報ではなく、自分の足で生の情報(一次情報)をどれだけ収集するかが肝でした。メールやネットの活用だけでなく関係各所に直接ヒアリングすることが一番重要であり、そのためには動いて動いて動きまわるしかありません。話を聞くことで市場、競合、自社における解像度がかなり高まりましたね。人脈づくりなどの時間の捻出に苦労したことを思い出します。
学びたい科目がたくさんあるのに対し自身の時間が限られていることはわかっていたので、入学直後から2年修了を目指さずに4年計画でマイルストーンを決めて学習を進めました。初めの2年間で卒業に必要な単位を(卒論以外)取得し、3年目に選択科目に集中し、そして最後の4年目は卒業研究に集中するようにしました(※5年目で卒業研究を修了できなかったら卒業できないリスクがあるため4年計画で進行)。
会社派遣として入学したクラスメイトなどは基本2年で卒業していくのですが、必修の学長科目だけでもパンパンなのに、そこに選択科目や卒業研究まで同時に取り組む姿は大変に見えました。皆どうしても単位を取ることが目標になってしまい、広く深く講義を理解する余裕はなかったのではないかと思います。
最終的に私は4年間に35科目49単位取得し、4年目には卒業研究一本に集中して全力投球できました。苦労に見合う成果は得られたと考えています。
BBT大学院を2年で修了することを目標としていたため、常に複数科目(3~4科目)を同時並行で受講していました。いずれの科目もしっかりと学びたい、完璧を目指したい、と決意してしましたが、いざ始まると毎週やってくる講義視聴や学長科目の課題に追われ、100%の理解度やコミットをもって進めることはやはり難しい… と思うようになりました。学習時間を増やそうと無理をした時期もありましたが、長続きしませんでした。自分の中でどこまでを「納得いく水準」に置くかといった線引きが悩ましかったですね。このような観点で苦戦する科目は多かったのですが、現実のビジネスでも全てを完璧にこなすことはできません。働きながらのMBA取得は、線引きを意識しバランスや優先順位をとるトレーニングの場でもあったのだと振り返っています。
MBAにチャレンジする前と比べて、自分の時間が自由に使えないことが増えました。たとえば履修上、日曜夜または月曜朝には大前研一学長の講義を視聴するルーティンにしていたので、特に日曜日は意識が学びに向くことが多かったです。本来は完全にOFFの日でもあるので、ややストレスを覚えることもありましたね。
ただこういった時間の制約は、MBAにチャレンジする以上は仕方ないと思います。余裕は待っていても来ないので、むしろ捻出しなくてはいけません。
春期と秋期それぞれの講義の終盤になると履修科目ごとに最終レポートが課されるようになります。ちょうど弊社のパフォーマンスレビュー期間と重なってしまうタイミングであり、時間捻出が大変だった思い出があります。弊社は四半期スパンで目標管理制度を走らせているのですが、振り返り面談後のフィードバックを約40名ほどの社員に送信する必要があり、毎回かなりタフでしたね。
その他でいうと、入学年の初めての最終レポート提出期間にコロナに罹患してしまい、健康面でたいへん苦労した記憶があります。
ただ、質問の腰を折るような回答になってしまいますが、苦労していると感じることは基本的にはなく、終始楽しみながら学ぶことができました。
オンラインでいつでもどこでも勉強できる環境ですので、良くも悪くも講義の課題やクラスメイトの投稿などが気になってしまいました。自分も早く課題をやらないといけない、発言に対して返信しないといけないという焦りをコントロールすることが苦労した点だと思います。
有価証券報告書や決算資料の読み解き方、各種専門用語の理解など、基礎知識が無い分苦労したことは数多くあるのですが、やはり一番は「この学びや経験を実際のビジネスの現場にどう活かしていくか?」を考え、実行していくことだと思います。大学院の学びの場で実践ができるのと、リアルの世界で実行できるのは難易度が異なりますので、このあたりはこれからの課題でもあります。
第三子が保育園に入るまでの半年はほぼ常に子を胸元に下げて過ごしており、また入園してからも朝夕は常に胸元に抱いていたので、慢性的な肩こりに悩まされました。また、仕事と育児の時間を減らしたくなかったので、学習時間は睡眠を減らしてねん出しましたが、子供がなかなか寝ない日など本当につらかったです。
試験期間やレポート、課題の提出などの期限、スケジュールが重なった時、仕事が忙しい時期など、時間の調整が難しい場面が何度かありました。年間、月間、週間などのスケジュールを早めに立てて取り組むようにしていても、仕事を後回しには出来ないためにディスカッションに参加する余裕がない、提出期限に間に合わせるのがやっとで内容は少々不本意、ということがあると気持ち的にも辛くなりそうなことがあり、少し心残りでもあります。