グロバリゼーションのコースはプラクティカルで即スキルとして役にたちました。Negotiation skillでは自分だけでなく相手にとってもwin-winを可能にするBATNA(Best Alternative to a Negotiated Agreement)や相手の背景の理解など事前準備を徹底すること、Steps to Leading Globallyではグローバルリーダーとしてのビジョンとスタイルが明確になりました。経営の方では、毎週異なる企業のcase studyを通して戦略的思考を鍛えるRTOCS(Real Time Online Case Study)が役に立ちました。自分の知らない業界でも一から資料を集め問題分析し、自分なりの切り口で戦略を組み立てることがチャレンジングながら鍛えられました。問題解決思考も「ようは何か?」と本質的な問題にせまるアプローチを学び、ようは?を意識する問題意識をつけられました。
業種・業界を問わず、毎週ある事業者における現時点の課題が示されます。それに対し、そのトップと同じ立場で、かつ1週間という制約のなかで課題に対する意思決定=方向性を導く必要があります。その課題に対しどのような情報を集め、どう分析し、課題の本質を理解し、打ち手を考える、これを自己中心的に行うのではなく、同級生とディスカッションをしながら、また反論を受けながら、進められることにより、問題発見力とその打ち手を考える力が養われたからです。
グローバリゼーション専攻では、卒業実習として海外でのフィールドリサーチと事業計画を策定します。私達はオーストラリアに行き、日本の食品・飲料を現地で事業化する課題に取り組んだのですが、日本食に対するオーストラリア人に認識が事前想定と大きく異なり、まずはフィールドリサーチによる現地顧客のニーズを正確に理解することの重要性を学びました。
海外で、実際にフィールドリサーチ・事業計画を立案したことは、非常に有意義な経験となりました。
やはり、大前学長が日本・世界の情勢を解説する大前研一ライブと、問題解決の思考法を学ぶ『問題発見思考』がもっとも役に立ちました。大前学長の「世界」についての解説は、それまで自分がいかに何も知らなかったかを思い知らされるとともに、世界標準の教養とは何かをじっくりと教わる素晴らしい機会となりました。今でも継続して学んでいます。もうひとつの『問題解決思考』は、もっと基本的な「アタマの使い方」を再トレーニングしてくれるものでした。どんな情報に基づいて、どのように考え、それをどのように伝えるのか、ということを、イロハから学び直すことができました。何より、相手にとって一番伝わりやすい方法で伝える、ということをスキルとして学べたのが大きいです。税理士という職業上、税法という、あまり一般的でないことについて話す機会が多いのですが、私の話はわかりやすいと好評です。これは、まさにここで学んだスキルのおかげです。
自分自身のこととしては『イノベーション』が発想の視野を広げる脳のトレーニングになりました。一方で組織全体にかかわることとして『人材開発』に関する科目が非常に興味深かったです。職場での悩みとしてよく耳にしていたパターンが事例にもたくさんでてきたので、それぞれ特別なことではなく、解決できる糸口があるのだと非常に勉強になりました。また、問題が起こる時点で関連する人の持つストレスについて、冷静に考えることの重要性を実感いたしました。
学長科目の『新資本論』、『経営戦略論』、『現代の経営戦略』において世界の動向や経営環境の変化を意識することが出来ました。RTOCS(Real Time Online Case Study)では、様々な企業や政治、地方自治体のトップという立場で毎週課題が与えられるため、今までかかわりのなかった他業界についての知識を身に付けることが出来ました。また問題点を見つけ、解決策に導くスキルを養うことが出来たことは私にとって大変貴重な財産になりました。
大前学長の一連の講義におけるRTOCS。非常に勉強になりました。RTOCSは、他の科目で習ったことをすべて使うし、会社経営点だけにとどまらず、たとえば「あなたが維新の会なら」とか「徳洲会の徳田虎雄なら」など、政治・社会ジャンルにおけるホットな話題について考えるので、そういった事象の背景や、本質的問題の追及および問題解決の方法について学ぶことができます。RTOCSは、毎週、頭から湯気が出るぐらいに考えました。自分でさんざん考えた後に、大前学長の鋭い考えを聞くというのは、非常にためになるし、エキサイティングなことでした。
すべての科目がタメになったと思いますが、問題発見思考、RTOCS、イノベーションの3点セットが、自らの骨身に沁みた科目になったと思っています。仕事だけでなく、私生活でも、考える力を養えたと感じています。どうしても人間は同じ枠の中に情報を入れて物事を捉えるか、経験則の中から結論、結果を求めますので、本質の追及にはなっていないことが多いです。私も同様でしたが、自分の考えにチェックを入れて、この結論を得るための情報に洩れ、被りはないかどうか検証するクセを得ることができました。
正解のないビジネスの世界で、自信を持って仕事をするためにも、3点セットが大きな基礎になっています。
私たちは生活の中で常にさまざまな問題に出くわします。ビジネスではもちろん、実生活の中でも。人生とは日々問題を解決しながら歩んでいくものです。しかし多く場合、それを問題と気づかなかったり、問題の本質をとらえられず見当違いな解決策を導いたりしています。これも、我々の思い込みという習性から避けて通ることは難しいものでしょう。しかし、こちらで学んだことは知識ではなく、どのように問題の本質を見極め、本当の解決に導くかというスキルであり、ビジネス以外の人生の様々な岐路で大きく役立っています。実際に大学院卒業後、長年コンプレックスを抱いていた英語に関し、自ら課題を掲げ取り組んだところ、短期間で飛躍的な進歩を遂げることができました。もちろん会社での数々のプロジェクト運営でも大活躍しています。
実際に目の前にある課題をどう定義し解決していくか、というプロセスを教えてくれた『問題発見思考』『問題解決思考』という科目が今でも役に立っています。常日頃、この課題の本質は何か、と言うことを考えていると問題解決の糸口が見えてくようになりました。しかしながら、プロブレムソルバーとして会社や社会に役立つ人材になれるようにまだまだ研鑽していく必要を感じています。