評論家であったり、人ごととして考えるのは楽なことである。そのような中で『起業論』を学び、大企業に勤務する者はアントレプレナーシップを持つ大切さを痛感させられた。会社によりかかるのではなく、アントレプレナーとして会社と対等になることは、自己が会社に必要とされる点でも大切だと考えさせられた。またRTOCS(Real Time Online Case Study)においては毎週、企業や自治体などのトップになりきり足で情報集め、分析結果を基に自分だったらこうするという答えを創る。「即断、即決、即実施」の重要性を毎回感じながら学べた。
私は『日本の国家戦略と税制』を一番に挙げたいです。国を企業と例えるなら、事業は「政策」であり、収入源は「税金」となります。それを念頭に置いて、世界各国の税制度の始まりなどを聞くと、その国の地理的歴史的、あるいは民族的背景が見えてきます。さらに、日本も含めた各国の税制は国家の成長戦略と密接に絡んでいるわけですから、企業とはスケールや次元が全く異なってきます。しかも、ビジネスをやる上では、法や税制を守る必要があり、時にそれらが大きな壁となりますから、国家の制度を無視することはできません。こういった内容を元国税庁長官を務められた先生からうかがえたのは、他では得られない本当に貴重で刺激的な体験でした。先生の講義もわかりやすく丁寧な内容でした。
起業論です。
講師の松本先生は、サンマイクロシステムズ、シスコシステムズの日本法人を立ち上げをされた方です。私は、受講当時シスコシステムズに在籍していたことから、スクーリングを通じて自社はもちろん日本におけるインターネットの創世記の話を先生から直接お話しを伺えたこと非常に貴重な経験となり刺激を受けました。講義の中で教えていただいた、成長していく組織に訪れる試練は、松本先生が実際に経験されたことをシェアいただき、もし自分だったらどうするだろうということを受講者全員で徹底的にディスカッションしました。現在私は、IT系企業の経営企画を担当していますが、この講座で得た経験は実務に直結しています。
RTOCS(Real Time Online Case Study)です。2年間で100例程度のCase Study をやると、なんとなく思考の道筋が見えるようになってきますが、それが日常的に新聞やテレビのニュースで見かける現在進行形のCaseなのですから、これほど面白いことはないと思います。
BBT大学院に限らず、MBAの学びの特徴は「ケーススタディ」。
このケーススタディ、如何に経営者の立場に立って考えるか、という点が最も問われます。『ビジネス・エシックス』は、その難しさを痛感し、BBT大学院で学ぶ意義・重要性に気づかされた講義でした。
ケースの中で、正論を言うことは凄く簡単。でも、経営者は常に正論だけ考えるわけにはいきません。一般的に正しい決断をした結果、会社は訴えられ、賠償金支払いにより倒産し、社員は路頭に迷う可能性もあります。また、自分や家族が世間から誹謗中傷を受けるかもしれません。そういった数多くのメリット・デメリットを踏まえ、決断をしなければいけない。ケースの疑似体験を通して、経営者になることが「怖い」と感じるほどでした。
いずれ訪れる決断を、より正しくするために、BBT大学院で必死に勉強しなければならないのだ、という学びの重要性に気づかせてくれた講義でした。
一番、自身の中でタメになった科目は、2年間を通じて学習した問題発見思考、問題解決思考だと思います。テクニック本やOJT等で“やり方を学ぶ”人や経営手法等の本や専門家から“誰かの知識を学ぶ“といった方法論は、大多数の人が行っていると思います。私も受講以前は、そういった人に分類されたのかも知れませんが、その場合、部分最適になりがちであり、応用が利かず環境や時代の変化に対応できない可能性が高かったのではないかと思います。本講義を通じ、“考え方を学ぶ”事で、どんな場面でもその知識やスキルが応用できるようになったのではないかと考えています。
また、所属する企業では、組織人材マネジメント等、人材系に関するコンテンツは、ある程度揃っており、断片的な知識を持つ社員が多々おり、私もその一人でした。そういった組織人事に関する講義は、体系的に知識を整理する事に役立ちました。
毎週出されるRTOCS(リアルタイム・オンライン・ケース・スタディ)は正直苦痛でした。日頃ヤフーニュースばかり見ている私が、業界や興味のある分野とは異なるものについてあれだけ情報収集したことはこれまでにはない体験でした。何かしらネット検索すれば、実はかなりの情報を得ることができるということを知ったことは新たな発見でした。また、思考面においても、分析的な左脳を使う思考と、分析が終わった後の発散させる際の右脳を使う思考とにフェーズを分けて考えることを体感できたことは大きな収穫だったと思います。自分自身の感覚として理解しながら実践できるようになり、右脳のひらめきで良い案が出たときのワクワク感、それを検証していって自分なりにいけると思うプロセスはこれまで経験したことのないものでした(でもやっぱり大変だったので、苦痛です(笑))。
RTOCS(Real Time Online Case Study)で毎週違うお題に対して答えを出していくことはかなり頭を使うこととなり、思考力が高まったと感じました。また扱う業界も企業も様々なことから、視野の広がりも感じ、会社の経営に対する見方も大きくかわるきっかけとなりました。
業務改革を行うには、現状の問題点を見つけ出し、その根本原因を突き止めて、その解決策を探るというプロブレムソルビングのアプローチが必要です。このアプローチを着実に体系立てて学ぶことができた問題発見思考・問題解決思考は、実務に直結できる有意義なものでした。
どの科目も面白かったのですが、やはり2年間続いていたRTOCSでしょうか。
最後まで自分はまともなRTOCSができなかったという思いもあるのですが、
それでも知らない企業・業界について自分で調べて、方向性を考え、提案を出し、大前学長案を聞いて自分の作業・案と比較するという週次の作業はとても良いトレーニングになったと思います。