入学当時40歳を過ぎていましたが、30代の優秀な社員に比べ語学もスキルも劣る自分は、このまま若い人に抜かれてもいいから適当に勤めあげると考えるには先が長すぎると思い、それならば勉強しようと思い立ちました。
IT産業の進展による経済のグローバル化・ボーダレス化、そして国内の著しい少子高齢化等を背景に、様々な業界で不振が続き、自分の周囲でも倒産する会社が増えてきました。さらに、多くの自治体や行政組織は財政難に陥り、めまぐるしく変化する社会環境の中で、精神疾患等の患者が急激に増えるようになりました。必死に頑張る人が病んでいく悪魔のスパイラルのようなものがあって、このままで良いのか、何かできることはないのかという想いが沸々と湧いてきました。何が原因なのかよくわからないけど、この現状はおかしい。小手先ではなく本質的な問題解決方法が知りたいと思っていたところ、知人にMBAを目指してはどうかと勧められました。今の世の中には、「本気で世界と勝負する」という思想的部分と技術的部分が足りないと感じていたので、MBA取得は、骨があって、魅力のあるものだなと思い始めました。
入社以来、理系の技術者としてやってきたのですが、ある時期に社内の労働組合執行委員長を務めていました。その際、会社の将来について経営陣と直接議論することで会社の将来に不安をおぼえたこと、「大前研一通信」を購読し経営について様々な気づきを得ていたことから、経営についての興味が強くなり、BBT大学院に学びました。
実は入学前、MBAという学位には関心がありませんでした。入学前からBBTプログラムに取り組んでおり、その延長線上にあったプログラムにたまたまMBAという学位がついていた、という感じです。ですので、MBAを取得するという意識はありませんでした。
大前学長の「プロフェッショナル」「考える技術」に感動し、ビジネスの世界で勝ち組になるなら超一流になろうと決意し入学を決めました。
自分の未来をさらに切り開きたいという想いで志願しました。ただし、MBAの取得自体へのこだわりは無く、BBTのMBAプログラム受講が目的でした。
就職して10年位経った頃(35歳頃)に「このまま、会社の仕事をしているだけで良いのか?その先に何があるのか?」と疑問に思えてきました。そこで、専門分野のスキルを高めようと母校の研究員になったりしていましたが、学校での研究内容と会社の仕事内容にだいぶ開きがあり、また、私の努力不足もあり1年で挫折してしまいました。 その後も何かスキルを高める希望は捨てずに色々調べておりましたところ、MBAであれば、仕事そのものを材料にして、研究や勉強ができるのではないかということに気づきました。
MBAの取得を考え始めたのは30代中頃にまで遡ります。当時は、今振り返れば日本経済のピークだった時期です。しかし、その絶頂に対して私は疑問をもっていました。当時の日本と企業は、どのようなビジョンや戦略をもって次の10年、20年先へ航海するか考えていませんでした。その状況を目の当たりにし、将来の利益を先食いする政治(国債の発行増加が始まった)や経営(教育など人材育成費用を減らしても利益確保に走る)に疑問をもち、あるべき経営の姿をキチンと学習し人に説く必要を感じたものです。それを、MBAの学位を得る勉強をすることで得られると考えていました。 特に、BBT大学院では既存のMBAコースとは違い、古びた経済理論やケーススタディではなく、実際に経営の最前線で実務を行い大きな成果を上げてきた教授陣や、現在進行中の経営課題を扱うことで最適解を導き出す力を身につけられるRTOCSがあることが大きな魅力でした。また、起業を含めた修了研究などその後に役立つ学びが得られたことから、自分の選択は間違っていなかったと確信しています。