学長から直に、イノベーションの手法を一つひとつ事例を通して学ぶ、まさに目からウロコの講義でした。その発想を生かして、イノベーションの事例を見つけたり、自分でイノベーションを考えたり、という課題は慣れていない発想法だっただけに大変でした。しかし、「これは、この発想から出てきているイノベーションなのではないか」と発見できた時は、とても嬉しかったです。この講義は、私の人生の中で得た最高の宝の一つです。
大前学長が毎週経営に関わるお題を出されて、その解決策を1週間以内に提出する講義です。
毎週続けているうちに、ほぼすべての業界の状況を把握することができました。
また経営者の立場にたち、一週間という期間で、戦略を考えられるという経験は大きな自信につながりました。
2年次の必修科目であった『イノベーション』です。経営管理専攻だったので、事業計画を立てる『卒業研究』を履修しなければいけなかったのですが、事業のタネをどうやって作っていいか分かりませんでした。『イノベーション』の講義では、事業のタネが浮かぶよう発想力を徹底的に鍛えられました。
貸借対照表や損益計算書はBBT大学院入学前にも読むことはできましたが、「なんのために読むのか」「読んで、どう活かすのか」という視点が全く抜け落ちていました。指標を分析し、改善戦略を立てて実践することを目的とすると、分析の段階で「過去の推移」や「競合の状況」など指標を集めることで正しい問題認識ができるようになります。さらに、売上を事業別に、また商品数と価格に分解するなど細かくしていくことで、よりピンポイントな改善点を発見し、その解決策を立案できるようになります。入学して一番最初に学んだ『アカウンティング』ですが、いま思えば、この思考習性こそ最も基本的で重要なことであると感じています。
大前学長の『新資本論』や『経営戦略論』、『現代の経営戦略』は、質的にも量的にも想像を絶するスケールでした。それゆえにやり残し感も残っていて、卒業した今、もう一度時間をかけておさらいしようと考えています。特にRTOCS(Real Time Online Case Study)のおかげで、これまで知る機会のなかった業界についての知識がつき、それが日々の経営でとても役に立っています。
組織に属するのであれば、人のモチベーションをいかに上げるかなどは重要だと感じました。
モチベーションを上げるための動機付けや組織構成をどのようにすれば生産性が上がるかなど、現場だけでは学べないことや知っておくと今後役に立つことばかりでした。即日実践することも可能な内容ばかりでしたので、繰り返し講義を見ていました。
『卒業研究』では、自分が決めたテーマに対して研究を進め、担当の指導教授から定期的にアドバイスをいただくことができました。指導教授も経験豊富な方ばかりですので、自分が気づかなかった視点での指摘やアドバイスをいただくことができました。
『卒業研究』は仮説検証の繰り返しでした。自分が立てた仮説を検証するために、想定ユーザや関係者などからのアンケートやインタビューを行いましたが、そこでも想定外の視点や気づきを得ることもできました。机上で考えるだけではなく一次情報を集めることの重要性も『卒業研究』を通して学ぶことができました。
もちろん学長の科目や斉藤先生の問題発見思考など、コアとなる科目はどれもタメになりました。敢えて一つ上げるとすると、グローバリゼーション専攻の会田先生から学んだ『Global Leadership and Corporate Transformation』だと思います。グローバル企業を変革していくためのダイナミクスを体系的かつ実践的に学ぶことができ、これは卒業後も何度も講義を見直し、考え方を体に刷り込みたい科目の一つです。
BBT大学院における各種講義はそれぞれ趣深いものだと思います。その一方で、それらを集大成しているのがRTOCS(Real Time Online Case Study)だと思います。他のMBAコースには存在しない、いや大前学長だからこそできる当該講義は絶対の価値があります。
自分で取り組みたいテーマを選んだからだと思いますが、取り組みたいと思った理由を深堀し、やはり取り組みたい内容だと納得度が高くなりました。また、調べに調べ、悩みに悩み、これからやるべきことを考え、プランを実行できる内容になるまで具体化しましたので、今は行動したくてたまりません。今回の『卒業研究』でまとめた内容の実行がひと段落したら、他にやりたい内容に挑戦したいと思っております。これからの人生、やりたい活動の具体化をずっとしていくと思いますが、そのきっかけになったのが『卒業研究』でした。