毎週出されるRTOCS(リアルタイム・オンライン・ケース・スタディ)は正直苦痛でした。日頃ヤフーニュースばかり見ている私が、業界や興味のある分野とは異なるものについてあれだけ情報収集したことはこれまでにはない体験でした。何かしらネット検索すれば、実はかなりの情報を得ることができるということを知ったことは新たな発見でした。また、思考面においても、分析的な左脳を使う思考と、分析が終わった後の発散させる際の右脳を使う思考とにフェーズを分けて考えることを体感できたことは大きな収穫だったと思います。自分自身の感覚として理解しながら実践できるようになり、右脳のひらめきで良い案が出たときのワクワク感、それを検証していって自分なりにいけると思うプロセスはこれまで経験したことのないものでした(でもやっぱり大変だったので、苦痛です(笑))。
技術戦略論で学んだテクノロジーマネジメントは、技術という仕事とビジネスを結びつける、ともするとエンジニアに欠落してしまう視点を与えてもらったと同時に、実務で直面しそうな課題をベースに重要な考え方を学ぶことが出来ました。
全てがタメになった科目ではありますが、一番と聞かれるとRTOCS(Real Time Online Case Study)です。毎週、様々な企業の方向性を検討していくのですが、自分にとってまったく馴染みのない業界を知ることができましたし、大前学長による快刀乱麻の回答に毎週息を呑みました。また、学友による情報収集や多様な思考を前提に、自分の回答を出すことができるので、その業界に所属している人の意見は非常に参考になりました。苦しかったですが、自分の知見を高めてくれる時間だったと思います。
世界のあらゆるテーマが扱われており、毎週相当吸収することができました。入学当時は、海外企業というと極めて大きな企業しかあまり知りませんでした。しかし、毎週当事者になって考えることが求められるRTOCS(Real Time Online Case Study)の課題の中には海外企業も多く、海外企業の視点にたって思考する訓練ができました。その後海外のグローバル企業についてもアンテナが大いに張ることができるようになりました。
大前研一ライブについては、何よりも時事に沿った内容についてご見解を聞ける点が何より興味深かったです。決して何らかの答えをすぐに得られるような科目ではありませんが、過去の事例や出版物では学べない現実の世界のようすは、何よりも思考力を鍛えたと思います。
私たちは生活の中で常にさまざまな問題に出くわします。ビジネスではもちろん、実生活の中でも。人生とは日々問題を解決しながら歩んでいくものです。しかし多く場合、それを問題と気づかなかったり、問題の本質をとらえられず見当違いな解決策を導いたりしています。これも、我々の思い込みという習性から避けて通ることは難しいものでしょう。しかし、こちらで学んだことは知識ではなく、どのように問題の本質を見極め、本当の解決に導くかというスキルであり、ビジネス以外の人生の様々な岐路で大きく役立っています。実際に大学院卒業後、長年コンプレックスを抱いていた英語に関し、自ら課題を掲げ取り組んだところ、短期間で飛躍的な進歩を遂げることができました。もちろん会社での数々のプロジェクト運営でも大活躍しています。
ともすると、私たちはうわさ話や他者から又聞きした情報を鵜呑みにし、様々な決断をしてしまいます。しかし、RTOCSでの学習を通じてまず情報、それも2次3次収集ではなく1次情報の大切さを痛感しました。
情報に基づいて仮説を立てそして自分なりの考えを発信する。するとクラスメートからはいろいろはフィードバックばもらえます。時には素直に聞き入れられないような意見もありますが、そうした議論のおかげでファクトベースで物事を考えることが習慣化できたものと思っています。
企業はトップや従業員の考え方によって会社の体質が大きく変化する事、また場合によっては急激な衰退が起こる事を学び、自身の経営に対する倫理・哲学を真剣に考えるきっかけとなりました。何かに迷ったときは企業倫理、ビジネスエシックスで学んだことを思い出し、参考にしています。
業務改革を行うには、現状の問題点を見つけ出し、その根本原因を突き止めて、その解決策を探るというプロブレムソルビングのアプローチが必要です。このアプローチを着実に体系立てて学ぶことができた問題発見思考・問題解決思考は、実務に直結できる有意義なものでした。
最もタメになった課題は、毎週、企業と経営者を題材に、現在進行形の経営課題をケースとして取り上げていくRTOCS(Real Time Online Case Study)です。
非常に自由度が高い課題でしたので、アカウンティング、ファイナンス、問題解決など各科目で得た知識を実践していく場として捉えて取り組みました。結果として、学問的な知識を自分の実力として刷り込んでいく事が出来ました。
さらに、普段はAirCampusで行っている文字ベースのディスカッションを補強することを目的に、クラスメイトの有志と共にRTOCSをテーマにしたリアルなディスカッションを毎週行いました。この活動を通じて、口頭ベースのディスカッションとファシリテーションの能力も磨くことも出来ました。