大前研一ライブについては、何よりも時事に沿った内容についてご見解を聞ける点が何より興味深かったです。決して何らかの答えをすぐに得られるような科目ではありませんが、過去の事例や出版物では学べない現実の世界のようすは、何よりも思考力を鍛えたと思います。
私たちは生活の中で常にさまざまな問題に出くわします。ビジネスではもちろん、実生活の中でも。人生とは日々問題を解決しながら歩んでいくものです。しかし多く場合、それを問題と気づかなかったり、問題の本質をとらえられず見当違いな解決策を導いたりしています。これも、我々の思い込みという習性から避けて通ることは難しいものでしょう。しかし、こちらで学んだことは知識ではなく、どのように問題の本質を見極め、本当の解決に導くかというスキルであり、ビジネス以外の人生の様々な岐路で大きく役立っています。実際に大学院卒業後、長年コンプレックスを抱いていた英語に関し、自ら課題を掲げ取り組んだところ、短期間で飛躍的な進歩を遂げることができました。もちろん会社での数々のプロジェクト運営でも大活躍しています。
ともすると、私たちはうわさ話や他者から又聞きした情報を鵜呑みにし、様々な決断をしてしまいます。しかし、RTOCSでの学習を通じてまず情報、それも2次3次収集ではなく1次情報の大切さを痛感しました。
情報に基づいて仮説を立てそして自分なりの考えを発信する。するとクラスメートからはいろいろはフィードバックばもらえます。時には素直に聞き入れられないような意見もありますが、そうした議論のおかげでファクトベースで物事を考えることが習慣化できたものと思っています。
企業はトップや従業員の考え方によって会社の体質が大きく変化する事、また場合によっては急激な衰退が起こる事を学び、自身の経営に対する倫理・哲学を真剣に考えるきっかけとなりました。何かに迷ったときは企業倫理、ビジネスエシックスで学んだことを思い出し、参考にしています。
業務改革を行うには、現状の問題点を見つけ出し、その根本原因を突き止めて、その解決策を探るというプロブレムソルビングのアプローチが必要です。このアプローチを着実に体系立てて学ぶことができた問題発見思考・問題解決思考は、実務に直結できる有意義なものでした。
最もタメになった課題は、毎週、企業と経営者を題材に、現在進行形の経営課題をケースとして取り上げていくRTOCS(Real Time Online Case Study)です。
非常に自由度が高い課題でしたので、アカウンティング、ファイナンス、問題解決など各科目で得た知識を実践していく場として捉えて取り組みました。結果として、学問的な知識を自分の実力として刷り込んでいく事が出来ました。
さらに、普段はAirCampusで行っている文字ベースのディスカッションを補強することを目的に、クラスメイトの有志と共にRTOCSをテーマにしたリアルなディスカッションを毎週行いました。この活動を通じて、口頭ベースのディスカッションとファシリテーションの能力も磨くことも出来ました。
「問題発見思考」や「問題解決思考」など非常にタメになる講義が多かったですが、やはり毎週実施されている大前学長のRTOCS(Real Time Online Case Study)が非常に役立っています。これは現在進行形の企業などをテーマに「もし自分が社長ならどうするのか」をクラスで議論をしながら集団知を高めて毎週自分なりの最適解を出すというもので、公開されているIR情報や業界新聞、ネット上の情報だけではなく、その業界にいるクラスの仲間からの情報なども活用して1週間でその企業の持つ課題を見つけ出し、改善のための提案を出すものです。毎週のことなので非常に大変でしたが、日々変化するビジネス環境ではこのくらいのスピード感で提案を導き出すことが必須であることも改めて認識することができました。
問題解決思考、イノベーション、RTOCSの3つの科目では、論理的な思考力と飛躍した発想力の両方を訓練できました。
2年で学ぶイノベーションでは発想法を学びますが、これは論理的な思考回路ができ、本質的な問題発見ができるようになる事で初めて活きてくると思います。
RTOCSは、問題解決思考やイノベーションで学んだことを日々訓練する場と位置付け取り組んだため、実践の場で使えるものになったと思います。また、ビジネスの場だけではなく、日常にも応用でき2年間を通し、とても楽しめた科目でした。現在も日々奥深さを実感しています。
在学時にずっと学習するRTOCS(Real Time Online Case Study)。毎週「あなたが000の社長であればどうする?」というお題に対し一週間で回答を出さなければなりません。学生同士で情報を出し合い、ディスカッションをし、それぞれが回答を出します。毎週行うことは大変ですが決断することの意志、状況判断する力が付いたと思います。
経済・ファイナンス関係は卒業要件の必修科目でもあるので、全く苦手のこの分野に力を注げたことはありがたいことであったと思います。アカウンティングの桜庭先生、コーポレートファイナンスの阿竹先生、そして、大学院の講義ではないですが補助映像としてみることができる石野先生の “ざっくりわかるファイナンス”などは、理解に時間がかかり繰り返し受講しました。桜庭先生のジェントルで熱い講義でアカウンティングを紐解いていただき、阿竹先生の経済理論では難解さに煩悶し、石野先生の講義は“あ、それでいいんですね”という感覚で挑めました。経年による脳のメモリー不足も深刻化しているため、記憶の劣化の激しさと日々戦っていましたが、ここで講義に集中して取り組めたことは貴重な経験だったと思います。