大前学長のRTOCS(Real Time Online Case Study)です。毎週、「あなたが〇〇社長だったら、△△の課題をどのように解決するか」というテーマが与えられ、大学院で学ぶ知識を総動員し、2年間で約100のケースに取り組みます。クラスメイトとの議論で学びを深め、自身の考え方を発展させることが出来ました。また、大前学長と自身の回答とを比べることで、思考のクセを客観的に振り返ることも出来るため、毎週日曜の夜が楽しみでした。特に思い出深いのは、自身が所属する会社がテーマとして取り上げられた時です。社長になったつもりで会社の問題点を発見し、方向性を考える中で自社と取り巻く環境への理解を深めることができました。その上、大前学長やMBA候補のクラスメイトからも様々な結論・意見をもらえとてもありがたい機会でした。
毎週の課題であるRTOCSが一番ですがそう答える人は多いと思うので、私は「イノベーション」を挙げます。「こうすれば、道は拓ける」という学長直伝の発想法は、右脳と左脳の使い方を意識していた私には効果大でした。修了した今でもこの科目のレジュメを見返す機会が多いです。
科目ではないのですがRTOCSが役立ったと思います。限られた時間の中で自分の知らない業界、会社についての情報を収集し、収集した情報を読み解き、そこから問題をあぶり出し、解決策を打ち出すというのはたいへんだったのですが、この苦労を繰り返すうちに情報収集から問題発見・解決までを早く進めることができるようになったと思います。
科目でいえば、「企業再生論」(余語さん)、「企業変革」(宇田さん)の2科目です。問題を発見し、解決策を立案することに目が行ってしまいがちですが、その解決策を遂行していくことの重要性を再認識できました。講座を通じて、お二方の赤裸々な成功・失敗事例について、クラスメイトとディスカッションを行うことで、そのノウハウ・ドゥハウを体得できることが特長です。
また、科目ではありませんが、2年間を通じて行われる毎週のケーススタディは、他の科目で学んだばかりの知識や、分析・思考力を、その週のうちにフルに駆使し、実践を通じて血肉にしていくことのできる機会でした。問題を定義し、解決の方向性と具体的施策を取りまとめる力を徹底的に鍛錬できたと実感しています。
2年次の学長科目である「イノベーション」です。
概念にとらわれず、組み合わせたり、他業種の事例を持ってきたりといくつかのトピックを学びそれについて議論していく授業はとても面白く、業務においてもイノベーションが求められているので、この授業で学んだ内容はそのまま実践に生きていくと感じています。
問題発見思考です。BBTの基本がこの講義に詰まっていると考えています。たとえばアカウンティングやファイナンスなど、専門的な知識を問われる講義を仕事で活用しようとすると、ある程度その分野に携わる必要がありますが、問題発見はありとあらゆる場面で活用できます。「ようは何か」というフレーズが常に頭によぎるようになりました。
学長科目の課題となっているRTOCSを毎週こなす事で、資料を読み取る力が確実に強まったと感じています。特に有価証券報告書を繰り返し読み込む事で膨大な資料であっても要点を抑えて読み込む事が出来るようになったと思います。
FACTとして1次情報を使う事を繰り返し意識する事で、情報を選別する力が身に着いたと感じます。憶測に基づく報道を選別して行く事で、判断に必要な情報、利用出来ない情報を見分ける力が養われたと思います。
PSA、問題解決思考です。理由は、極めて実戦的な講義であったからです。PSAは、マーケティングリサーチから本質的問題解決の発見、そして解決策の策定という一連のプロセスを、自分一人で考えぬく事が求められます。US12では、携帯電話会社の経営改善が最終課題でした。私がマーケティングリサーチにより得たデータを元に導き出した結論は、「通信料金が安いスマホの市場投入」でした。その半年後、各携帯電話会社が安価なスマホの料金プランを相次いで発表しました。私が導き出した結論は、携帯電話会社各社の打ち手と同じだったのです。そのニュースに触れた時、私はPSAの威力を感じると同時に、自分自身が極めて実践的なスキルを身につけた事を深く実感しました。
一番ためになった講義は、問題発見思考です。企業のその時点での状況を事実ベースで詳査し、その企業の本質的問題を発見し施策を講じる必要があることの重要性を学ぶことが出来ました。現実のビジネスの現場でも、原因と事象を取り違えてしまうことはありがちです。本質的問題を理解できれば、自らも責任をとれる施策を提案できるという確信を得ました。
起業論です。
講師の松本先生は、サンマイクロシステムズ、シスコシステムズの日本法人を立ち上げをされた方です。私は、受講当時シスコシステムズに在籍していたことから、スクーリングを通じて自社はもちろん日本におけるインターネットの創世記の話を先生から直接お話しを伺えたこと非常に貴重な経験となり刺激を受けました。講義の中で教えていただいた、成長していく組織に訪れる試練は、松本先生が実際に経験されたことをシェアいただき、もし自分だったらどうするだろうということを受講者全員で徹底的にディスカッションしました。現在私は、IT系企業の経営企画を担当していますが、この講座で得た経験は実務に直結しています。