卒業研究の個別指導で厳しい指摘をいただいたことが最も印象に残っています。一流の実務家の方に指導していただけますが、僕の場合、自分本位の内容、取り組む姿勢の甘さを厳しく指摘され、「ビジネスには自己犠牲が必要」との言葉をいただきました。今まで自分中心の考え方をしていたことに気づくことができ、一生忘れない教訓になりました。
実践力が身につき、あらゆる仕事の分野に応用できる力がついた授業を挙げます。まず、大前研一学長が担当する科目で取り組むオリジナルのケースメソッドである「RTOCS(Real Time Online Case Study)」です。1週間を有効に使い、学長から毎週投げかけられる「お題」に自分の考えをぶつけます。毎週異なる内容で、自分の知識にはない事も情報として調べなくてはなりません。
結論を立証するFACTを打ち立てる中、説得力ある結論を導き出す「考える力」がつきました。学長の「自分が~だったらどうするか?」という擬似的投げかけは学習意欲をそそりました。
二年次では、「The Globalization of a Corporation」です。さらには、英語でF to Fロールプレイを行う「Global Leadership and Communication Role Plays」です。これらは、国境を越えたビジネスの実践に直結しており、英語力も度胸も向上しました。
どの科目もタメになりましたが、敢えて“一番”をつけるなら、斉藤顕一先生の「問題発見思考」だと思います。初めて授業を受けた時のインパクトは、今でも忘れませんね。BBT大学院のすごいところは、先生方が一流の経営者というだけでなく、一流のTeacherであるということです。その教え方のうまさにも、驚愕した憶えがあります。
いくつも思い起されますが、松本教授「起業論」での学びの印象が深いです。新事業創出に向けてのステップアップやフロー、起こり得る課題の知見を得たこともさることながら、「ビジネスとは人生そのもの」という深い洞察・学びを頂いたことが今後の人生に大きな影響がありました。
私は、リッパート教授の世界の中小企業論Hidden Championsの授業が非常にタメになりました。それまでは、中小企業の領域は自分とは違うと思っていましたが、授業を聴いていてだんだんと自分も中小零細企業の世界に飛び込んでみたいなあと思うようになってゆきました。多分、教授の授業が、インドで起業するきっかけを作ってくれたと思っております。
マーケティング関連の科目でしょうか。私の専門性はマーケティングですが、企画業務が長かったこともあり、最新の理論にすっかり疎くなってしまっていました。久しぶりに勉強したことで、新しい理論も吸収できましたし、実践の場で裏打ちされた自分なりのマーケティング理論を教授の理論と戦わせることは何よりも楽しく、刺激になりました。
1年目の「問題発見思考」がとてもためになりました。チャート作成ソフトは今でも仕事やプライベートのデータベース作成で利用させてもらってます。ライブで出てくるチャートはきれいで見やすくインパクトがありとても参考になります。問題発見思考で教わる考え方そのものも、日々の業務に役立てることが出来、論理的に話す、書くといった基本的なことに転用することができます。
2年目ではpresentationの科目です。グローバルリーダーに必須のスキルであり、これからの時代に必ず必要になるものだとおもいます。
一番ためになったのは、齋藤顯一教授の「問題発見思考」です。この科目を勉強してから、どんな問題に遭遇しても、全体観を見失わずに、問題に向き合えるようになりました。本当の原因は何か、これを真底つきつめれば、解決の方向が見えてくることを学びました。この科目がすごいのは、単に「問題解決の技法・技術」にとどまらず、問題に向き合って、問題を解決し、社会に価値を提供しようとする「人生観」まで教えて頂いたことです。経験やヤマ勘に頼るのではなくファクトベースで考え、原因を分析し、対策を立案し、これを組織行動にまで落とし込んで、企業業績を向上させるという全体的な取り組みの必要性を学びました。多くの日本のビジネスパーソンがこの「問題解決」を学べば、日本が再生すると確信しています。
大前学長からの学びは「RTOCS(Real Time Online Case Study)」含め、非常に大きかったです。ただし印象に残っているのは入学直後の「マーケティング概論」でした。入学直後に教授から直接弾丸攻撃のようにコメントをいただいて、こんな生活2年も続くか?と真っ青になったことを思い出します。
ひとつだけ選ぶとしたら「問題発見思考」です。この科目では考え方そのものを学ぶことができました。この思考はOSのようなもので、マーケティングやアカウンティングなどの知識もこの考え方のベースの上で使って初めて意味を持つものだと思っています。それだけに受講期間も約1年間と長く、じっくりと身に付けることが出来ます。