そもそもMBAには全く興味がありませんでした。しかし、BBT大学院の一期生であり、尊敬している知人から、「大前研一さんという世界的なコンサルタントが学長を務めるBBTという大学院があって、決して楽ではないけど、学べば確実に地頭がよくなるぞ!」とBBT大学院をご紹介いただきました。これからさらに練馬区を発展させていくためには、「構想力」、「論理思考力」、「問題解決力」とともに、「経営者マインド」が必要不可欠だと考えたため、MBA取得を決意しました。
私の事務所で行っていた企業再生業務のメインは、財務の改善でした。経費の節減等を行って、返済原資を増加させることと、金融機関からの返済期間の延長です。しかし、売上高が年々減少していく中小企業が多く、経費節減と返済期限の延長だけでは、再生ができない企業を多く見てきました。根本的に事業領域の見直しやサプライチェーンの見直しを行わなければ、立ち行かない企業に多く接しました。本業の立て直しが必要であることはわかっていても、その時の私の事務所では、本業の立て直しができるだけのスキルがありませんでした。何とかそのスキルを身に着けようとして、経営の勉強をすべくMBAの取得を考えました。
社内外でグローバル化が進んでいる中、英語を使った業務(翻訳)に携わっているものの、グローバルとは程遠いスキルしか持っていないのではないか、という危機感を抱いたのが大きな理由です。また、売上や利益といった数字とも縁遠い部署でもあったので、将来マネジメントする際コミュニケーション力のみならず、数値、事実から自身の解を導き出す論理的思考力も身に付けておきたいと考えた点もMBA取得のきっかけとなりました。
ビジネスを行うために必要不可欠な力とは何かを考えたときに、問題解決力などの実践的な実力養成が必要不可欠であること、そして常に考え答えを自分で出していく力を訓練する場が必要であったこと、これら自分のキャリアパスに必要不可欠なスキルを得るためMBAの取得を考えました。
個人的な経験値を主にしたキャリア構築には限界があると感じていました。企業で戦力と自身が目され、雇用が一定の条件で維持されるのは、長くても現代では50代前半まで。しかし、その後のキャリア構築、方向性をいかにすべきかと考えたところ、明確な形で、いつまでに?期間は?何を?どうやって?などが自分の中にイメージできませんでした。
現代は会社員を続けても昇格、昇給が保証されません。私には何の国家資格もありませんが、仮に医師、公認会計士、税理士、弁護士であっても独立開業し、維持していくのが難しい時代です。そういう時代の自分自身の生き方を現実に即して考えた結果、受給可能な年金が仮にゼロでも世界のどこのだれを相手にしても80歳過ぎまで個人で稼ぐ力さえあれば、少なくとも自分と家族は生存可能と考えるに至りました。またそういう実力があれば、自社内でのプレゼンスを高める可能性が高いと感じました。
当時、私は日系の中小企業からグローバル外資メーカーに転職したのですが、入社早々「あなたの意見はどうなのか?」ということが当たり前に問われる環境に身を置くことになりました。それまでは「何を言ったかではなく誰が言ったか」が重要で「言われた事を早く大量にこなす事」が仕事ができる事だと勘違いしていました。しかし、「私の意見」を持っている同僚とのレベルの差にこのままでは解雇されるのではと思うほどの危機感を感じ、グローバルで通用するビジネススキルを身につけなければ、身の危険に及ぶと模索していたところ、出会ったのがBBT大学院でした。
自分のキャリアと人生を考える時期であったことがBBT大学院の入学のきっかけです。まず最初に、自らの価値観に向き合いながら人生のゴールを突き詰めて考えて、海外と関わる仕事を希望する心の声に従う形で転職しました。BBT大学院に入学する1年前の事です。そして転職先では良縁に恵まれ、働きながら学べる環境にあると認識し、自社の海外売上高の増加やグローバリゼーションに貢献する人材となるべく、ビジネス全般を学べる機会を探しました。
MBA取得を意識し始めたのは、今から10年前、40歳になる少し前のことです。ある時、当時在籍していた外資系ベンチャー企業のボードディレクション(経営陣)の経歴を見ていたところ、なんと全員がMBAホルダーだったことが印象に残りました。その中には普段から接することもある上司もいました。当時そんなに大きくなかった、そのベンチャー企業でさえ、トップマネージメントへの道を進み、偉くなって多額の報酬を貰うようになるためには、MBAの取得は避けて通れない道だろうと単純に思いました。また当時の海外の同僚にMBAホルダーが何人かいましたが、日頃からビジネススキルのレベルの高さには尊敬していました。MBAの取得は多額のお金が掛かるアメリカの有名大学への海外留学以外にも、日本国内で学ぶことも出来、またBBT大学院の様に通学せずMBAが取得出来ることも知り、次第にMBAへの道が現実なものになってきた訳です。
入学した時に丁度30歳で、ITだけでなく経営や戦略までコンサルティングの幅を広げるべく、戦略コンサルティング企業への転職を試みました。しかし、名だたるコンサルティングファームで書類選考に通ったのが2社、1社は最終面接まで行きましたが不合格でした。そこでまたITのコンサルティングを行いつつ、MBAを取得して、再度戦略コンサルティング企業への転職をしようと考えたことがきっかけでした。
大きく二つあり、一つ目は販促やマーケティングの仕事をする中で個々の企業が持つ本質的な課題を解決しなければならない必要性に迫られたこと。二つ目は21世紀は“個の時代”と言われ続けビジネスマンも個人のビジネススキルを磨き続ければ活躍の場が増えると確信したことです。そのためには体系的な経営スキルを身につけるべきだと考えました。