次々と押し寄せてくる課題の波に飲み込まれそうになる事も多々ありました。そんな時に講義と課題の全体像を把握して、プライベート・仕事に必要な時間を含めて、今何をすべきかを常に意識して取り組みました。
自戒の念も含め、「やっつけ仕事」的なペースだけは避けたいものです。カリキュラムは総じて「答えのない課題」を考えるケースが多いです。一連のロードマップを経由して結論を導かなくてはなりません。事実を正しく捉え、本質的な問題はどこにあるのか、それを解決するためのインパクトのある「打ち手」は何か、なぜそれが有効なアイデアなのか。ここまで揃わないと、「独りよがりの思いつき」と見なされて、説得性に欠けるものになります。時には、緊急度の高い仕事が入るかもしれません。家族が病気になる場合もあるでしょう。ご自身が怪我をすることもないとは言えません。長期戦ですから、これらの歯車が噛み合わないこともあります。苦労したところは、ここでいかに優先度を判断し、最適解を選択するか。これはこれからの人生の縮図だとも言えるでしょう。従って、これを乗り切れば何だって乗り切れる自信が生まれるのは修了生の共通した感想だと考えます。
皆さんそうだと思いますが、1日の中で勉強時間をどのように捻出するか、勉強慣れしていない入学当初は非常に苦労しました。安易に睡眠時間を削り無理して勉強すると翌日の仕事におけるパフォーマンスがかなり下がります。仕事も勉強も良い状態に保つのは本当に難しかったです。仕事と学びを両立させるため、勉強に関してはやりだすときりが無くなるので、ある程度の割り切りも必要になります。インプットもアウトプットも自分でコントロールしながら日々過ごす事が重要になります。
単身赴任といえど、仕事の都合で出張や週末の時間が確保できない場合もあります。そういった場合でも容赦なく課題は降り注ぎますので、学習時間の確保に一番苦労しました。
必修科目の課題だけでも分量が多く、選択科目の取り方を工夫しないと、十分に課題に取り組む時間をとれなくなることがありました。あらかじめ、各課題にいつごろ、どのぐらいの時間や労力がかかるのかといったことまで計画的に行えなかったので、時間の捻出に苦労しました。通勤時間や睡眠時間はもちろんですが、入浴やランチの時間も含めて、時間を使いまくりました。おかげで、1日に使える時間がそれまで思っていたよりも結構あることを認識しました。
当大学院では、Air Campusというオンライン掲示板に発言し、教授、ティーチングアシスタント、クラスメイトとディスカッションを行いますが、発言数と質の一定基準をクリアしていないと単位が取れません。またリアルタイムで議論するのとは別の難しさとして、発言内容が事実に基づいているか、矛盾した点はないか、論理は整合性が取れているかなど、目に見える形で発言が残っていくため、投稿を躊躇してしまうことも多々ありました。私はみんなが学びにきている、最初から出来る人などいないという考えのもと、発言を多くできるように努めましたが、クラスメイトの投稿を確認するだけでもかなり時間がとられるため、タイムマネージメントに非常に苦労しました。
在学中は、日本人ビジネスマンがまず出張しないような新興国に頻繁に出張していました。一日に何度も停電が起きるような地域でしたので、通信環境は劣悪でした。講義の視聴やダウンロードは出来ず、Web検索での調べ物もできない状態でした。
そのような環境下でも出来ることはありました。例えば、視聴可能な全ての講義映像をスマホに、また、クラスメイトの発言をAirCampusインストール版に事前にダウンロードしておき、オフラインでも視聴/閲覧できるようにしていました。さらに、通信環境が悪いことをポジティブに捉えて、課題について自分の頭だけでじっくり考える時間を持つようにしていました。
どんなにやり繰りしても、クラスの議論に取り残されてしまう部分はあったので焦りましたが、それは仕方ないと割り切りました。その分、別の週にできるだけ追いつくよう努力しました。
入学までは職場の仲間や友人と頻繁に飲みニケーションに行っておりましたが、入学後は必要最低限しか行かなく(行けなく)なり、お互いを理解し合うためのコミュニケーションの量が減ったように感じてしまいました。そのため、職場の仲間との人間関係に希薄さを感じる場面が増えてしまいましたが、就業時間内に意識的にコミュニケーションをすることや組織マネジメント・リーダーシップなど講義やAirSearchで学んだ知識を駆使して、動機づけや気づきを促すコミュニケーションを意識的にすることでカバーできたと考えます。また、体調を崩してしまうと数日~1週間を棒に振ることになるため、日々の通勤時や出張時などはマスクを着用し体調管理に努めました。
在学中の出産となったので、課題提出間際に陣痛がきたり、出産後は中期・短期の学習計画を立てていても、子供の急な発熱、嘔吐などで深夜に救急外来に行ったり、寝るはずの時間に寝てくれなかったり、特に子供がハイハイを始めるようになると予想外の動きするため目が離せず、計画通りに学習を遂行することが難しかったです。それは計画自体が甘いのだと言われそうですが、家庭環境や子供の月齢や性格の違いは大きく、お手本がないため、日々試行錯誤で時間を作り出していました。どんな理由があろうとも、課題の提出期日を過ぎることは許されないため、子供関連の言い訳が通用しないのは苦労しました。
一つの議論に対し、短時間で沢山の意見があり議論が繰り広げられていくため、一日でも履修している科目を確認しないと、議論についていけません。未読を通知してくれる数が読んでも読んでも減らない状況に慣れるまでに時間を要しました。大学院のレベルの高さに圧倒されました。