当大学院では、Air Campusというオンライン掲示板に発言し、教授、ティーチングアシスタント、クラスメイトとディスカッションを行いますが、発言数と質の一定基準をクリアしていないと単位が取れません。またリアルタイムで議論するのとは別の難しさとして、発言内容が事実に基づいているか、矛盾した点はないか、論理は整合性が取れているかなど、目に見える形で発言が残っていくため、投稿を躊躇してしまうことも多々ありました。私はみんなが学びにきている、最初から出来る人などいないという考えのもと、発言を多くできるように努めましたが、クラスメイトの投稿を確認するだけでもかなり時間がとられるため、タイムマネージメントに非常に苦労しました。
業務の変化への対応と、タスクスケジュールを身につける方法に苦労しました。大学院に入学を検討される方は、業務やキャリアで岐路に立っている方も少ないと思います。私も受講途中で営業から内勤への異動があり、公私共に忙しい時期と受講が重なったことで、時間の配分に非常に苦労しました。また、入学当初、全体のスケジュールから考えることができず、科目を集中させてしまい、途中で断念をした科目もありました。週にどれだけの時間を割く必要があるか、提出日はいつかなど、全体像を繰り返し確認して受講をすることが、継続して学びを最大化するコツだと後に気付き修正を行ないました。
講義映像をダウンロードして受講しても視聴認証ができない事態になったことには苦労しました。都心の通勤電車は通信環境が必ずしもよいとは言えないため、ストリーミングでの視聴がうまくいかないときもあり、通勤時間を有効に活用できなかったことには苦労しました。
1年次の前期に仕事のトラブルが重なってしまいました。まだ仕事も勉強もペースを掴んでいない時期だったので精神的にも肉体的にも疲弊しきってしまい、勉強に集中できなくなってしまいました。たまり続ける未視聴の講義と未読の発言の山。それを消化している間にも新しい発言がされ続けて追い付かない状況が続きました。そのままの状態で試験期間に突入し、にっちもさっちも行かなくなりました。結果、落としてしまった必修科目もありましたが、後期からは状況も改善し、また履修計画を見直して心機一転しっかり取り組むことが出来ました。その科目は翌年に再履修し、積極的に学んで良い評価を得ることができました。何事も計画通り順風満帆に行くわけではないので、2年卒業を絶対視するのではなく、無理のない履修計画や卒業計画を立てることをお勧めします。
クラスメイトは海外にいたり、生活リズムが違ったりするので、人それぞれ発言のタイミングが異なります。1日議論に参加しないと、複数科目を同時に受講している際は、発言を読むだけで時間が過ぎてしまい、アウトプットのレベルが下がってしまうことがありました。そうならないために、常にクラスメイトの発言を意識して生活しなくてはならないのは、圧迫感や焦燥感につながり、当初は非常に心理的負担となりました。ネットでつながるというのは、世界中いつでもどこでもできるという利点がありますが、一方で24時間議論が進むんだという厳しさを実感しました。
卒業研究は社会問題解決論文を選択しましたが、社会問題を解決するようなことを漠然と考えることはあっても論文にするようなことは一切経験が無く、全てが暗中模索・五里霧中といった状況で進めていきました。何度も立ち往生しながらも、担当教授からの有り難いアドバイスと、諦めないで継続した一次情報収集とその分析等から結論の方向性を見出し、なんとか完成・提出しました。しかし、他の科目と違い、自身の卒業研究のレベルを自身で測ることが出来ずに不安が先行し、大きなストレスとなりました。また、タイミングの悪いことに2年次の後半から1月末の卒業研究提出締め切りまで、仕事がこれまでに無い程に忙しくなり、卒業研究も仕事もギリギリまで追い詰められるような状況となって体調を崩し、一度だけですが会社を早退しました。大事には至りませんでしたが、在学した2年間でもっともつらい状況でありました。
次々と押し寄せてくる課題の波に飲み込まれそうになる事も多々ありました。そんな時に講義と課題の全体像を把握して、プライベート・仕事に必要な時間を含めて、今何をすべきかを常に意識して取り組みました。
在学中に海外に駐在することとなり、学習時間の確保が非常に難しくなりました。滞在したホテルや空港、タクシーの待ち時間など、少しでも時間があれば授業や課題を行っていました。この経験によりタイムマネジメントが上手くなったと思います。
睡眠時間と集中力のバランスや、大好きな科目と苦手な科目のバランスなど、時間配分に関するバランス調整が難しかったです。どう効率よくやっても、やるべき事は次から次へと降ってくるような感覚でしたので、完璧主義で隅々までじっくりとやるよりは、走りながら考えるような部分が必要です。好きな科目にずっと取り組み続けたいけれど、苦手な科目こそ理解する為の時間が必要であったりと、バランス配分がうまくできず、多くのジレンマを抱えていました。また集中力を欠いてしまうと、頭に入ってきませんので、気力、体力の重要性も痛感しました。身体を壊す前に休む勇気というか、健康面でのケアも重要だと感じます。そういった自己管理のやり方も含めて学びの収穫となっています。
学び自体は楽しかったものの、講義のレポートが十数本以上も期限が重なった時は、こなすことに非常に苦しみました。しかし一つひとつを着実にしっかりと進めることで何とか全て提出し、単位を取得することができました。