仕事に没頭していると、目の前の事を深く、どんどんと深く掘り専門家になる道を進んでしまいがちでした。その結果、いつの間にか世界から取り残されている事に気が付く事ができました。毎週行われるRTOCSというトレーニングの影響で、どのような分野でトップになったとしても、最低限3つのアイデアを提案できる自信をつける事ができました。設計図を描く事と、それを実行する実行力と、そのリソースの調達は別の役割ではありますが、自分がどの役割をするとしても、トップのビジョンを理解して役割がどこにあるかを俯瞰できる訓練をすることで世界を広く見る事ができるようになりました。
問題解決に対する認識に変化が起きました。多くの事実(FACT)を基にした幅広く深い論理的な思考方法は、難易度の高い課題であっても本質的な解決を可能とするという確信を持つようになりました。在学中に得た様々な知見や構想力・論理思考力・問題解決力などを真に自分のものにしていきたいです。
RTOCSの講義内容が多岐に渡るので、様々な業種を掘り下げて内容を学ぶことができたのはもちろんですが、クラスメイトも多様なキャリアパスで普段は知ることのできないウェットな、活きた情報を得ることができました。
相手の発言を鵜呑みにするのではなく、その発言の基となっている情報を探り、また自らも他に事実が無いかを調べてどの道に進むのが最適なのかを常に考えるようになりました。相手に配慮しつつ事実に基づき論理的な提案をすることにより上級職の反応が変わってきたようにも思います。また提案時の資料も問題解決やPSA(Problem Solving Approach)などを活用することで相手の理解度が上がっているように感じます。
入学前は悪いニュースに遭遇すると、「これは自分の力では変えられないことだ」と思考停止をしていました。学びを通じて、問題は必ず解決できることを知りました。答えは自分のなか、他者のなかに必ず存在すると思えるようになりました。すると、思考停止することなくいつでも前向きに行動できるようになるので、良い意味で楽観的に変わったと思います。
抽象的には、ニュースの一事象を見て、少し先のことを考えるようになりました。一度BBT大学院で触れた話題は、自分の実務ではなくても、親近感を持ってニュースを追いかけるようになりました。不透明な環境や、やったことのない仕事を恐れず、むしろそれを喜んで楽しむようになりました。
具体的には、当時在籍していた会社のプロジェクトで、途中参加で任せられた仕事をやり遂げることができました。その後、在学時のクラスメートからの推薦で、今の会社に転職することになりました。同時期に、私ともう一人クラスメートが同じ会社に転職したのですが、二人とも新参者ながらも、貴重なミッションを預けられて、それに応えようと励まし合いながら奮闘しています。私は、前職ではドメスティック色の強い仕事をしていましたが、現職では、海外出張も頻繁にこなしています。
ふと考えると、MBAを取ったから人生が変わるわけではありません。MBAという称号を求めることは、スタート時の理由の一つだったかもしれませんが、卒業してみると、鍛錬の道場とも言うべきBBT大学院での勉強をやり遂げたこと自体への自負心という、もっと大きなものを獲得していることがわかりました。
日々の業務により前向きに取り組んだり、リスクを恐れず積極的に新しい事に挑戦したりというベンチャーマインドを強く持つようになりました。仕事において困難な状況を乗り越えたり、ゼロベースで新しいビジネスを構想したりといったスキルに加えてマインドを得たことで、自身の将来像やビジョンと現実とのギャップが徐々に埋まっていくように感じています。
大学院で学ぶと、レベルの高い同期がいます。刺激を受けること、自身がアウトプットとして刺激を与えること。その二つの両立が本質だと思います。特に何をバリューとして出せるのか、どんな人生を歩みたいかということも含めて自分と対話することになるので、漫然と生活することがなくなりました。
本学でPSAを学ぶにつれて、自分が携わる業務の範囲に留まらず、会社全体に係る課題に対して携わっていきたいと強く思うようになりました。日々遭遇する前例のない課題に対しても要は何が問題なのか?限られた時間、情報、人材、費用の中で最も効果的に結果を出すためには何をすべきなのか?といったことを、落ち着いて論理的に考える事が出来るようになったため、常に平常心でいられるようになりました。その結果、職階や立場の違うチームメンバーの協力を得ながら議論を進め、結果に繋げていく事に喜びを感じられるようになりました。
クラスメイトには、やっぱりすごい人がたくさんいて、そういう人たちは自分自身に対する基準が高く、常に学び続けているし、勉強会や懇親会の開催でも主体的に行動するし、とても謙虚で人間力の高い人が多いと感じました。
経営スキルや問題解決力を磨けたことも大きな変化ですが、人間的な魅力をたくさん持っている人に出会えたことが自分の基準をさらに高くしてくれた大きな変化でした。